世界の大豆生産量ランキング【1961〜2023】国別推移・年間比較データ

1977年の大豆生産ランキングでは、アメリカ合衆国が48,097,936トンで圧倒的な首位を占めました。ブラジル（12,513,406トン）と中国（7,260,000トン）がそれに続き、世界の大豆生産の大部分を占めています。日本は110,800トンでランキング13位であり、大豆生産においては比較的小規模な生産国の一つです。このデータは、各国の農業政策や地理的環境、生産技術水準の違いを反映しています。

順位	国名	地域	生産量(トン)
1	アメリカ合衆国	北アメリカ	48,097,936
2	ブラジル	南アメリカ	12,513,406
3	中国	アジア	7,260,000
4	アルゼンチン	南アメリカ	1,400,000
5	カナダ	北アメリカ	580,000
6	インドネシア	アジア	522,821
7	メキシコ	南アメリカ	516,275
8	パラグアイ	南アメリカ	376,859
9	大韓民国	アジア	318,735
10	朝鮮民主主義人民共和国	アジア	310,000
11	ルーマニア	ヨーロッパ	190,941
12	インド	アジア	183,000
13	日本	アジア	110,800
14	コロンビア	南アメリカ	102,900
15	タイ	アジア	96,295
16	ブルガリア	ヨーロッパ	89,754
17	イラン（イスラム共和国）	アジア	86,000
18	ナイジェリア	アフリカ	70,000
19	オーストラリア	オセアニア	55,246
20	中国、台湾 中国省	アジア	51,718
21	ジンバブエ	アフリカ	49,884
22	ハンガリー	ヨーロッパ	40,813
23	南アフリカ	アフリカ	29,700
24	エジプト	アフリカ	26,498
25	ベトナム	アジア	21,500
26	エクアドル	南アメリカ	19,270
27	ミャンマー	アジア	16,541
28	ウルグアイ	南アメリカ	14,200
29	ボリビア (多民族国家)	南アメリカ	11,255
30	スペイン	ヨーロッパ	8,186
31	フィリピン	アジア	8,133
32	コンゴ民主共和国	アフリカ	6,600
33	ウガンダ	アフリカ	6,000
34	トルコ	アジア	5,500
35	ルワンダ	アフリカ	4,502
36	ネパール	アジア	4,500
37	ラオス人民民主共和国	アジア	4,461
38	カンボジア	アジア	4,000
39	ペルー	南アメリカ	3,026
40	フランス	ヨーロッパ	2,860
41	リベリア	アフリカ	1,500
42	ザンビア	アフリカ	1,274
43	スリランカ	アジア	1,112
44	チリ	南アメリカ	1,100
45	タンザニア連合共和国	アフリカ	1,059
46	東ティモール	アジア	1,000
47	イラク	アジア	1,000
48	ニカラグア	南アメリカ	1,000
49	エルサルバドル	南アメリカ	840
50	ブルンジ	アフリカ	700
51	パキスタン	アジア	615
52	コートジボワール	アフリカ	300
53	ニュージーランド	オセアニア	150
54	イタリア	ヨーロッパ	110
55	マレーシア	アジア	70
56	ヨルダン	アジア	66
57	スリナム	南アメリカ	50
58	マダガスカル	アフリカ	30
59	ガイアナ	南アメリカ	3
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1977年の世界の大豆生産データを見ると、アメリカ合衆国が生産量で突出しており、総生産量は2位のブラジルの約4倍、3位の中国のおよそ6倍に達しています。アメリカが大豆生産のリーダーである背景には、大規模な農地の確保や高度な農業技術の導入が挙げられます。また、肥沃な土地と機械化された生産システムの普及も、生産効率を大幅に向上させる要因となっています。

ブラジルと中国もまた大豆生産において重要な役割を担っています。ブラジルは1977年当時も南米の主要な農業国で、広大な農地と豊かな気候条件を活かした農業展開を進めていました。中国は、自国の人口需要を満たすべく作物栽培に注力しており、大豆はその中心的な作物の一つでした。しかし、これらの国がアメリカと比較するとまだ生産規模で遅れを取っていたことも、その高度機械化や農業資材の輸入依存度の高さを考慮すれば当然の結果といえます。

一方、日本や韓国など東アジア諸国は、大豆生産において限られた成果しか上げられていません。日本が13位、韓国が9位というランキングは、土地面積の制約や気候条件が影響していることを示唆しています。特に、日本では農業用地の多くが稲作に利用されており、大豆は主要作物とはされていなかった傾向があります。また、日本の大豆生産量は110,800トンと、1位のアメリカの0.2%程度に過ぎず、国内需要の多くを輸入に依存していたことがうかがえます。

地域的な課題として、途上国の多くがランキングの中下位に集中している点が注目されます。多くのアフリカ諸国や南アジア各国では、農業インフラの整備不足や技術的な遅れが大豆の生産性を制約していると考えられます。たとえば、ナイジェリアやインドのような国々は広大な農地を有しているにも関わらず、大豆生産量はそれぞれ70,000トンおよび183,000トンと低水準にとどまっています。これには、限られた農業技術の活用や市場アクセスの不十分さが影響している可能性があります。

また、地政学的な視点では、冷戦下の国際関係が各国の農業政策に影響を与えていた点を見逃せません。特に、当時のアメリカは農業輸出力を戦略的な資産と位置付け、国内外市場への輸出拡大に注力していました。一方で、輸入依存の高い日本や韓国は、国際市場の変動や貿易交渉における地政学的リスクに直面していました。

今後の課題としては、生産の効率化と持続可能性を両立させる必要があります。特に、ブラジルやアルゼンチンなどの大豆生産強国では、農業開発が森林破壊や生態系への影響をもたらしていると指摘されています。これに対し、持続可能な農業技術の導入や、国際機関を通じた環境保全への取り組みを強調することは不可欠です。

さらに、発展途上国における大豆生産量向上も重要な課題です。農業技術やインフラ整備への国際的支援を増強することは、これらの国の食料安全保障に資するだけでなく、世界全体の大豆供給力を高めることにつながります。そのために、国際連合食糧農業機関（FAO）や地域的な農業協力機関による研修や資金援助プログラムの強化が必要です。

結論として、大豆生産は世界中で重要な経済活動であり、各国の農業政策や地理的条件に強く依存しています。1977年のデータは、アメリカ合衆国が世界のリーダーであることを示しており、それに続くブラジルや中国、その他の国々も徐々にその地位を拡大させてきたことがわかります。一方で、開発途上国の生産課題や環境問題への対応がいまだ未解決のまま放置されており、これらの分野での国際的な協力と革新が求められます。