世界のレモン・ライム生産量ランキング【1961〜2023】国別推移・年間比較データ

国際連合食糧農業機関（FAO）が発表した2022年度のレモン・ライム生産量ランキングによると、1位はインド（3,776,000トン）、2位はメキシコ（3,102,046トン）、3位は中国（2,588,549トン）でした。この3か国が世界のレモン・ライム生産の主要国として特に目立つ存在となっています。一方、日本の生産量は8,193トンで世界ランキングでは61位となり、上位国と大きな差があります。

順位	国名	地域	生産量(トン)
1	インド	アジア	3,776,000
2	メキシコ	南アメリカ	3,102,046
3	中国	アジア	2,588,549
4	アルゼンチン	南アメリカ	1,826,356
5	ブラジル	南アメリカ	1,632,109
6	トルコ	アジア	1,323,000
7	アメリカ合衆国	北アメリカ	938,030
8	スペイン	ヨーロッパ	863,240
9	南アフリカ	アフリカ	779,335
10	イラン（イスラム共和国）	アジア	508,349
11	イタリア	ヨーロッパ	476,310
12	スーダン	アフリカ	376,112
13	エジプト	アフリカ	357,621
14	ペルー	南アメリカ	344,266
15	チリ	南アメリカ	225,041
16	コロンビア	南アメリカ	202,980
17	タイ	アジア	167,377
18	グアテマラ	南アメリカ	133,862
19	レバノン	アジア	106,932
20	パキスタン	アジア	100,687
21	バングラデシュ	アジア	95,411
22	ギリシャ	ヨーロッパ	89,850
23	ベネズエラ (ボリバル共和国)	南アメリカ	88,639
24	シリア・アラブ共和国	アジア	87,068
25	アルジェリア	アフリカ	86,015
26	ウルグアイ	南アメリカ	74,015
27	イスラエル	アジア	71,361
28	ケニア	アフリカ	67,589
29	サウジアラビア	アジア	67,085
30	ドミニカ共和国	南アメリカ	62,457
31	チュニジア	アフリカ	57,000
32	ネパール	アジア	51,263
33	モロッコ	アフリカ	48,957
34	ガーナ	アフリカ	48,347
35	エクアドル	南アメリカ	40,342
36	オーストラリア	オセアニア	40,261
37	マリ	アフリカ	39,396
38	コスタリカ	南アメリカ	35,415
39	中国、台湾 中国省	アジア	34,654
40	ボリビア (多民族国家)	南アメリカ	32,628
41	イエメン	アジア	31,959
42	ホンジュラス	南アメリカ	30,999
43	ポルトガル	ヨーロッパ	30,620
44	ヨルダン	アジア	28,786
45	ジャマイカ	南アメリカ	25,914
46	リビア	アフリカ	23,530
47	フランス	ヨーロッパ	21,690
48	パレスチナ国	アジア	17,851
49	ジンバブエ	アフリカ	17,393
50	ソマリア	アフリカ	16,310
51	マラウイ	アフリカ	15,456
52	スリランカ	アジア	13,263
53	パナマ	南アメリカ	12,878
54	エルサルバドル	南アメリカ	12,602
55	マレーシア	アジア	10,792
56	ウズベキスタン	アジア	10,601
57	タンザニア連合共和国	アフリカ	10,423
58	パラグアイ	南アメリカ	9,176
59	アラブ首長国連邦	アジア	9,000
60	オマーン	アジア	8,699
61	日本	アジア	8,193
62	ラオス人民民主共和国	アジア	7,950
63	コンゴ民主共和国	アフリカ	6,937
64	ニュージーランド	オセアニア	6,844
65	ガイアナ	南アメリカ	6,687
66	キプロス	アジア	6,150
67	ルワンダ	アフリカ	5,957
68	アルバニア	ヨーロッパ	5,782
69	アゼルバイジャン	アジア	5,614
70	イラク	アジア	5,504
71	コンゴ	アフリカ	5,170
72	キューバ	南アメリカ	4,610
73	ギニアビサウ	アフリカ	4,434
74	マダガスカル	アフリカ	4,428
75	タジキスタン	アジア	4,354
76	ハイチ	南アメリカ	3,458
77	モザンビーク	アフリカ	3,146
78	エチオピア	アフリカ	2,992
79	カンボジア	アジア	2,984
80	ジブチ	アフリカ	2,816
81	中央アフリカ共和国	アフリカ	2,807
82	グルジア	アジア	2,700
83	トリニダード・トバゴ	南アメリカ	2,519
84	バハマ	南アメリカ	2,329
85	トンガ	オセアニア	2,238
86	ドミニカ	南アメリカ	1,813
87	フィリピン	アジア	1,119
88	バーレーン	アジア	1,119
89	セントビンセントおよびグレナディーン諸島	南アメリカ	1,017
90	ニューカレドニア	オセアニア	845
91	アンティグア・バーブーダ	南アメリカ	437
92	クロアチア	ヨーロッパ	390
93	セントルシア	南アメリカ	325
94	ブルキナファソ	アフリカ	318
95	マルタ	ヨーロッパ	310
96	プエルトリコ	南アメリカ	304
97	グレナダ	南アメリカ	295
98	スリナム	南アメリカ	232
99	クウェート	アジア	224
100	ニウエ	オセアニア	108
101	ブータン	アジア	73
102	ブルネイ ダルサラーム	アジア	67
103	セーシェル	アフリカ	55
104	モルディブ	アジア	38
105	ボスニア・ヘルツェゴビナ	ヨーロッパ	15
106	クック諸島	オセアニア	1
107	キルギスタン	アジア	1
+ すべての国を見る

FAOが発表した最新データから、2022年度の世界のレモン・ライム生産状況が明らかとなりました。インドがトップに立ち、メキシコ、中国がそれに続く構図は世界の農業生産における地域的強みを反映しています。特にインドが1位となった背景には、広大な耕地面積や気候条件の適応性、国内の多大な需要と輸出産業向けの生産拡大が挙げられます。世界市場におけるレモン・ライムの需要は年々増加しており、特に健康志向の高まりや食品産業における需要などが拍車をかけています。

各国を比較すると、インドとメキシコは生産量が3,000,000トンを超えており、両国で世界の総生産の大部分を占めています。中国がこれに続き、アジアの果実生産においても存在感を示しています。一方で、日本のランキングは61位に留まり、生産量は8,193トンと限られています。日本国内では消費量が一定の需要を保ちながらも、気候条件や農地縮小、担い手不足がその背景にあると考えられます。

注目すべきは、南半球の国々でも高い順位を示す国が多い点です。たとえば、アルゼンチンやブラジルといった南アメリカ諸国が上位にランクインしており、南半球特有の気候条件が生産量を支えていることがわかります。これらの国々では、輸出向けの生産が特に活発であり、ヨーロッパや北アメリカ市場への供給が主要な経済活動の一つとなっています。

ただし、高生産量の国が存在する一方で、紛争や自然災害による影響を受ける国も少なくありません。中東諸国の一部やアフリカの国々は、気候変動や地域間の衝突、農業インフラ不足という課題に直面しています。これらの課題は持続可能な農業の妨げとなり、特定地域におけるレモン・ライム生産の潜在力を抑制しています。

未来に向けた課題は多岐にわたります。まず気候変動に対応できる持続可能な農業技術が求められます。特に灌漑技術の改善や乾燥耐性に優れる品種の開発が重要です。また、地政学的リスクを考慮し、農産物の安定供給を達成するため、国際協力によるインフラ整備や貿易の円滑化が欠かせません。さらに、低生産国においては、農業従事者へのサポートや技術移転を進めることで生産量の拡大を図ることが可能です。

日本においては、地域農業の振興とともに、輸入に依存している現状を補完する政策が検討されるべきです。たとえば、地方自治体がレモン・ライム栽培を地場産業として奨励することや、新技術を取り入れた生産量の拡大支援が挙げられます。また、海外市場への輸出を見据えた品質管理体制の整備も重要です。

結論として、2022年度のレモン・ライム生産量データは、各国の農業の現状と課題を示す指標として意義深いものです。国内外の農業政策に大きな影響を与えるとともに、国際社会の課題解決へ向けた具体的な行動が必要とされています。気候変動や地政学リスクの時代でも、持続可能な農業と食品の安定供給を目指すため、国際的な連携とイノベーションの推進が求められます。