世界のサトイモ生産量ランキング【1961〜2023】国別推移・年間比較データ

出典： Food and Agriculture Organization「国際連合食糧農業機関」

国際連合食糧農業機関（FAO）が発表した2008年度のデータによると、サトイモの生産量ランキングで最も生産量が多い国はナイジェリアで、約278万8450トンを生産しました。続いてガーナが168万8330トン、中国が160万トンと続きます。一方、日本は179700トンで、ランキングでは8位に位置しています。サトイモは主に開発途上国で生産されており、その消費は特にアフリカ地域で顕著です。

順位	国名	地域	生産量(トン)
1	ナイジェリア	アフリカ	2,788,450
2	ガーナ	アフリカ	1,688,330
3	中国	アジア	1,600,000
4	カメルーン	アフリカ	1,481,750
5	エチオピア	アフリカ	798,296
6	パプアニューギニア	オセアニア	265,000
7	マダガスカル	アフリカ	242,183
8	日本	アジア	179,700
9	エジプト	アフリカ	151,971
10	ルワンダ	アフリカ	130,428
11	フィリピン	アジア	115,956
12	中央アフリカ共和国	アフリカ	109,568
13	タイ	アジア	85,017
14	コートジボワール	アフリカ	76,503
15	フィジー	オセアニア	74,009
16	コンゴ民主共和国	アフリカ	66,250
17	ガボン	アフリカ	60,214
18	ニカラグア	南アメリカ	58,608
19	ブルンジ	アフリカ	58,341
20	ギニア	アフリカ	57,000
21	ソロモン諸島	オセアニア	46,000
22	中国、台湾中国省	アジア	38,592
23	リベリア	アフリカ	30,000
24	チャド	アフリカ	25,500
25	サモア	オセアニア	18,634
26	サントメ・プリンシペ	アフリカ	18,453
27	トーゴ	アフリカ	17,747
28	ドミニカ	南アメリカ	13,060
29	コモロ	アフリカ	9,493
30	トリニダード・トバゴ	南アメリカ	4,276
31	トンガ	オセアニア	3,700
32	ガイアナ	南アメリカ	3,488
33	ニウエ	オセアニア	3,172
34	ベナン	アフリカ	2,933
35	シエラレオネ	アフリカ	2,500
36	キリバス	オセアニア	2,250
37	キプロス	アジア	2,171
38	アメリカ合衆国	北アメリカ	1,950
39	ニューカレドニア	オセアニア	880
40	レバノン	アジア	815
41	セントルシア	南アメリカ	507
42	モーリシャス	アフリカ	315
43	トルコ	アジア	140
44	モルディブ	アジア	92
45	アンティグア・バーブーダ	南アメリカ	42
46	バルバドス	南アメリカ	41
47	パレスチナ国	アジア	36
+ すべての国を見る

2008年度のサトイモ生産量ランキングは、多様な国々における農業の現状を示しています。ナイジェリアが圧倒的な生産量を誇る背景には、気候条件や土壌の適性が大きく寄与しています。特に、ナイジェリアへの外国の投資や農業の技術革新も、サトイモ生産の拡大に寄与しています。ガーナやカメルーンも同様に、地域住民の食糧安全保障を支える重要な作物として位置づけられていることが分かります。

一方、日本は生産量で世界の中では比較的小さいとはいえ、自国の伝統的な食文化においてサトイモが果たす役割は大きいです。しかし、国内における高齢化と若者の農業離れが進行しており、今後の生産維持や拡大に向けての課題が噴出しています。

世界全体で見ると、アフリカ諸国がサトイモの生産に占める割合が高く、地理的特性からもその生産は安定しているように見えます。しかし、これらの国々は、気候変動や農業技術の普及率の低さ、また経済的な資源不足などの問題に直面しています。特に、次世代の農業を担う人材不足や農地の劣化は、これからのサトイモの生産に影響を及ぼす懸念材料です。

さらに、地政学的背景も無視できません。アフリカでは、資源を巡る争いが続いており、地域紛争や政治的不安定が農業活動にも悪影響を及ぼす可能性があります。特に、ナイジェリアの一部地域では、暴力や紛争が農地の利用にも影響を与える結果、サトイモの生産に対するリスクが増加しています。このような状況を踏まえて、国際的な協力体制を強化し、平和的な地域作りが今後求められていくでしょう。

今後の対策としては、農業技術の革新による生産性向上、若者を農業に引き込むための教育プログラムの導入、さらには国際的な農業ネットワークの構築が考えられます。また、気候変動に対する適応策を進めることで、持続可能な農業の実現を目指すことも重要です。特に新型コロナウイルス感染症の影響で、食料供給の安定が求められている現状において、国際協力の枠組みを強化する必要があります。

最後に、2008年度のデータは、サトイモ生産の地域的な偏りやその経済的な価値を明確に示しています。将来的には、主に生産国間での協力や技術の共有が重要となり、新たな食料戦略が構築されることが期待されます。国や国際機関が一丸となって取り組むべき課題が山積している中で、課題解決に向けた具体的な行動が今後の鍵となるでしょう。