世界のブドウ生産量ランキング【1961〜2023】国別推移・年間比較データ

出典： Food and Agriculture Organization「国際連合食糧農業機関」

Food and Agriculture Organization（国際連合食糧農業機関）が発表したデータによると、2003年度の世界のブドウ生産量で最も生産量が多かった国はイタリアで、748万2,936トンを記録しました。次いでスペインが724万500トン、フランスが630万7,112トンとなっています。アメリカ合衆国、中国、トルコ、イランなどが続き、日本は35位で22万800トンの生産量でした。

順位	国名	地域	生産量(トン)
1	イタリア	ヨーロッパ	7,482,936
2	スペイン	ヨーロッパ	7,240,500
3	フランス	ヨーロッパ	6,307,112
4	アメリカ合衆国	北アメリカ	5,887,268
5	中国	アジア	5,175,900
6	トルコ	アジア	3,600,000
7	イラン（イスラム共和国）	アジア	2,818,350
8	アルゼンチン	南アメリカ	2,339,460
9	チリ	南アメリカ	1,985,000
10	南アフリカ	アフリカ	1,663,530
11	オーストラリア	オセアニア	1,496,939
12	インド	アジア	1,247,800
13	エジプト	アフリカ	1,196,852
14	ドイツ	ヨーロッパ	1,130,000
15	ルーマニア	ヨーロッパ	1,077,986
16	ブラジル	南アメリカ	1,067,422
17	ポルトガル	ヨーロッパ	994,287
18	ギリシャ	ヨーロッパ	731,707
19	モルドバ共和国	ヨーロッパ	677,200
20	ハンガリー	ヨーロッパ	581,490
21	ウクライナ	ヨーロッパ	504,900
22	メキシコ	南アメリカ	456,638
23	ブルガリア	ヨーロッパ	433,619
24	ウズベキスタン	アジア	401,530
25	大韓民国	アジア	376,430
26	アフガニスタン	アジア	365,000
27	ロシア連邦	ヨーロッパ	341,108
28	モロッコ	アフリカ	339,500
29	オーストリア	ヨーロッパ	337,313
30	イラク	アジア	335,000
31	シリア・アラブ共和国	アジア	307,343
32	アルジェリア	アフリカ	277,968
33	トルクメニスタン	アジア	250,000
34	北マケドニア	ヨーロッパ	237,279
35	日本	アジア	220,800
36	グルジア	アジア	200,000
37	クロアチア	ヨーロッパ	183,451
38	イエメン	アジア	168,824
39	ペルー	南アメリカ	145,966
40	イスラエル	アジア	126,590
41	スイス	ヨーロッパ	122,987
42	レバノン	アジア	119,400
43	ウルグアイ	南アメリカ	108,164
44	チュニジア	アフリカ	107,000
45	アルバニア	ヨーロッパ	105,500
46	スロベニア	ヨーロッパ	104,394
47	サウジアラビア	アジア	96,979
48	中国、台湾中国省	アジア	92,122
49	アルメニア	アジア	81,600
50	キプロス	アジア	80,360
51	ニュージーランド	オセアニア	76,400
52	チェコ	ヨーロッパ	67,412
53	スロバキア	ヨーロッパ	65,955
54	アゼルバイジャン	アジア	65,009
55	パレスチナ国	アジア	57,118
56	タイ	アジア	56,831
57	カナダ	北アメリカ	55,214
58	パキスタン	アジア	50,833
59	ボリビア (多民族国家)	南アメリカ	30,783
60	リビア	アフリカ	30,000
61	タジキスタン	アジア	28,403
62	ヨルダン	アジア	28,072
63	カザフスタン	アジア	28,029
64	キューバ	南アメリカ	22,000
65	ボスニア・ヘルツェゴビナ	ヨーロッパ	21,804
66	ベトナム	アジア	21,300
67	コロンビア	南アメリカ	20,201
68	ルクセンブルク	ヨーロッパ	17,038
69	タンザニア連合共和国	アフリカ	16,000
70	グアテマラ	南アメリカ	15,414
71	ベネズエラ (ボリバル共和国)	南アメリカ	13,636
72	キルギスタン	アジア	11,705
73	マダガスカル	アフリカ	10,600
74	ナミビア	アフリカ	9,500
75	エチオピア	アフリカ	6,785
76	パラグアイ	南アメリカ	3,567
77	ジンバブエ	アフリカ	2,700
78	マルタ	ヨーロッパ	1,236
79	イギリス	ヨーロッパ	1,200
80	ベルギー	ヨーロッパ	450
81	エクアドル	南アメリカ	299
82	オランダ	ヨーロッパ	200
83	レユニオン	アフリカ	180
84	ホンジュラス	南アメリカ	150
85	バーレーン	アジア	137
86	フィリピン	アジア	130
87	アラブ首長国連邦	アジア	23
88	カタール	アジア	20
89	クウェート	アジア	6
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ブドウは、ワインやジュースなど多様な製品の原料として、世界中で重要な農作物の一つです。2003年度は特にヨーロッパがブドウの生産において大きなシェアを占めており、イタリア、スペイン、フランスといった国々が上位を独占しています。イタリアの748万トンの生産量は、全世界のブドウ生産量の約15%を占めており、国際的な地位を確立しています。

次にスペインの724万トン、フランスの630万トンは、これらの国における伝統的な農業技術と消費市場の強化が大きく影響しています。対照的に、日本は22万800トンと少ない生産量であり、これは国土面積における耕作可能地の限界や、作物の多様性を考慮した結果とも考えられます。特に日本では、土地の競争が影響しており、ブドウ生産に特化した農業政策が求められます。

各国の生産量の差異は、農業政策や地域特性だけでなく、気候条件も大きく影響します。例えば、太陽が豊富に降り注ぐ地中海地域では、ブドウの生育に適した条件が整っています。そして、これらの地域では長年のブドウ栽培の経験が蓄積されているため、技術力も高められています。

今後の課題としては、気候変動が挙げられます。特に、乾燥地域であるアメリカ南部や地中海沿岸では、異常気象や水資源の枯渇が生産に悪影響を及ぼす懸念があります。このため、地域間での水資源の共有を促す政策や、潅漑技術の革新が重要になるでしょう。また、持続可能な農業に向けた転換も求められます。具体的には、オーガニック農法の導入や、適切な害虫管理の実施が必要です。

さらに、世界的な需要の増加に伴い、ブドウの生産体制を確立することも求められます。ただし、これは供給の安定を図る一方で、過剰生産による価格下落のリスクも孕んでいます。このため、消費国との連携強化や、輸出促進策を講じることが重要です。

結論として、2003年度のブドウ生産量データは、国々の生産能力とその背景を理解するための重要な指標となります。特に日本を含むアジア諸国は、生産の拡大を図るために農業技術の革新とともに、国際的な市場での競争力を高めていく必要があります。国や国際機関は、持続可能な農業の促進や地域間の協力体制を構築することで、ブドウ生産の未来を切り開くことが期待されます。