世界の茶葉生産量ランキング【1961〜2023】国別推移・年間比較データ

出典： Food and Agriculture Organization「国際連合食糧農業機関」

Food and Agriculture Organization（国際連合食糧農業機関）が発表したデータによると、2004年度の世界茶葉生産量ランキングでは、1位がインドの3,822,000トン、2位が中国の3,631,000トン、3位がケニアの1,411,000トンでした。この年、トップ10の生産国は、インドと中国の生産量の差が僅か191,000トンにとどまり、アジアの茶葉生産の重要性が改めて示されています。また、日本は8位に位置し、生産量は438,000トンでした。

順位	国名	地域	生産量(トン)
1	インド	アジア	3,822,000
2	中国	アジア	3,631,000
3	ケニア	アフリカ	1,411,000
4	スリランカ	アジア	1,340,000
5	トルコ	アジア	1,105,000
6	インドネシア	アジア	727,000
7	ベトナム	アジア	513,800
8	日本	アジア	438,000
9	アルゼンチン	南アメリカ	306,000
10	バングラデシュ	アジア	250,000
11	マラウイ	アフリカ	218,000
12	ウガンダ	アフリカ	155,000
13	イラン（イスラム共和国）	アジア	134,179
14	タンザニア連合共和国	アフリカ	131,000
15	ジンバブエ	アフリカ	97,000
16	ミャンマー	アジア	75,600
17	ルワンダ	アフリカ	63,000
18	タイ	アジア	51,817
19	ネパール	アジア	51,000
20	ブルンジ	アフリカ	37,523
21	ブラジル	南アメリカ	22,997
22	中国、台湾中国省	アジア	20,192
23	グルジア	アジア	20,000
24	モザンビーク	アフリカ	15,127
25	モーリシャス	アフリカ	7,800
26	パプアニューギニア	オセアニア	6,500
27	エチオピア	アフリカ	4,400
28	南アフリカ	アフリカ	4,279
29	カメルーン	アフリカ	4,000
30	マレーシア	アジア	3,900
31	コンゴ民主共和国	アフリカ	1,560
32	ペルー	南アメリカ	1,548
33	大韓民国	アジア	1,500
34	ロシア連邦	ヨーロッパ	1,240
35	エクアドル	南アメリカ	1,166
36	アゼルバイジャン	アジア	1,048
37	ボリビア (多民族国家)	南アメリカ	847
38	ザンビア	アフリカ	800
39	レユニオン	アフリカ	560
40	マダガスカル	アフリカ	365
41	ラオス人民民主共和国	アジア	320
42	エルサルバドル	南アメリカ	260
43	セーシェル	アフリカ	214
44	グアテマラ	南アメリカ	147
45	ポルトガル	ヨーロッパ	125
46	コロンビア	南アメリカ	120
47	マリ	アフリカ	110
+ すべての国を見る

2004年度の茶葉生産量ランキングには、非常に興味深いデータが得られました。まず、インドと中国は圧倒的な生産量を誇っており、全体の生産のかなりの部分をこれらの国が占めています。インドが生産した茶葉は3,822,000トンに達し、中国も続いて3,631,000トンを生産しました。これらの国は、茶葉の生産において伝統的な技術と大規模な農業生産システムを持っており、それが世界の茶市場に大きな影響を与えています。

さらに、ケニアは1,411,000トンで3位に入っており、アフリカにおける茶葉生産の重要な拠点となっています。特にケニアでは、農業政策として小規模農家を支援するプログラムが進められており、それにより生産効率の向上が図られています。しかし、アフリカ地域は気候変動の影響を受けやすく、今後の持続可能な生産が求められています。

日本は8位に位置し、438,000トンの生産量を誇りますが、生産国としては小規模の部類には入ります。日本の茶葉は高品質で知られ、その多くは国内消費に回されているため、国際市場での競争には限界があります。今後、海外需要を見据えた生産体制の見直しが求められるでしょう。

茶葉生産に関する地政学的リスクも見逃せません。特に、中国とインドの関係は地域的な緊張の元となることがあります。このような状況は、茶葉の供給にも影響を与える可能性があり、これに対する備えを整える必要があります。また、アフリカの生産国は、内戦や政治的不安定に悩まされることが多く、これが農業の安定的な運営を妨げる要因とされています。

今後の課題としては、気候変動に対する対応策の強化が不可欠です。特に、アフリカの生産地域においては、干ばつや洪水といった自然災害に対処するための支援が必要です。また、茶葉の国際的な取引においても、品質の保証や供給チェーンの強化などが求められます。具体的な対策としては、国際機関による農業支援や、自国の農業政策の見直しなどが挙げられます。

結論として、2004年度の茶葉生産量データは、茶葉の生産における国別の競争状況やそれに伴う課題を浮き彫りにしました。今後、各国が連携し、持続可能な茶葉生産を目指すことで、国際市場における競争力を高めることが期待されます。そのため、国際的な枠組みでの協力や、地域ごとの強みを生かした農業政策の策定が急務です。