世界のトウモロコシ生産量ランキング【1961〜2023】国別推移・年間比較データ

国際連合食糧農業機関（FAO）が発表した2006年度のトウモロコシ生産量ランキングによると、世界最大のトウモロコシ生産国はアメリカ合衆国で、生産量は約2億6,750万トンと圧倒的な量を占めています。続いて中国が約1億5,160万トンで2位、ブラジルが約4,260万トンで3位を記録しました。一方で、日本の2006年度トウモロコシ生産量は153トンで、世界ランキング156位に位置しています。このランキングは、各国の農業生産力や気候条件、労働力の動態を反映するとともに、トウモロコシが食料や家畜飼料、さらにはバイオ燃料としても注目される農作物であることを強調しています。

順位	国名	地域	生産量(トン)
1	アメリカ合衆国	北アメリカ	267,502,850
2	中国	アジア	151,603,008
3	ブラジル	南アメリカ	42,661,677
4	メキシコ	南アメリカ	21,893,209
5	インド	アジア	15,097,000
6	アルゼンチン	南アメリカ	14,445,538
7	フランス	ヨーロッパ	12,903,719
8	インドネシア	アジア	11,609,463
9	イタリア	ヨーロッパ	9,671,206
10	カナダ	北アメリカ	8,989,800
11	ルーマニア	ヨーロッパ	8,984,729
12	ハンガリー	ヨーロッパ	8,281,666
13	ナイジェリア	アフリカ	7,100,000
14	南アフリカ	アフリカ	6,935,056
15	ウクライナ	ヨーロッパ	6,425,600
16	エジプト	アフリカ	6,374,300
17	フィリピン	アジア	6,082,109
18	セルビア	ヨーロッパ	6,016,765
19	エチオピア	アフリカ	4,029,630
20	タイ	アジア	3,918,332
21	ベトナム	アジア	3,854,500
22	トルコ	アジア	3,811,000
23	ロシア連邦	ヨーロッパ	3,510,351
24	タンザニア連合共和国	アフリカ	3,423,020
25	スペイン	ヨーロッパ	3,355,722
26	ケニア	アフリカ	3,247,200
27	ドイツ	ヨーロッパ	3,220,300
28	パキスタン	アジア	3,088,400
29	マラウイ	アフリカ	2,611,486
30	ギリシャ	ヨーロッパ	2,359,004
31	ベネズエラ (ボリバル共和国)	南アメリカ	2,336,834
32	イラン（イスラム共和国）	アジア	2,166,130
33	ジンバブエ	アフリカ	1,997,403
34	クロアチア	ヨーロッパ	1,934,517
35	朝鮮民主主義人民共和国	アジア	1,750,000
36	オーストリア	ヨーロッパ	1,746,185
37	ネパール	アジア	1,734,417
38	パラグアイ	南アメリカ	1,652,688
39	ブルガリア	ヨーロッパ	1,587,805
40	コロンビア	南アメリカ	1,531,145
41	グアテマラ	南アメリカ	1,489,606
42	ザンビア	アフリカ	1,424,400
43	モザンビーク	アフリカ	1,395,476
44	チリ	南アメリカ	1,381,894
45	モルドバ共和国	ヨーロッパ	1,322,186
46	ペルー	南アメリカ	1,268,975
47	ポーランド	ヨーロッパ	1,260,657
48	ウガンダ	アフリカ	1,258,029
49	カメルーン	アフリカ	1,249,489
50	ガーナ	アフリカ	1,189,000
51	コンゴ民主共和国	アフリカ	1,155,490
52	ミャンマー	アジア	1,015,800
53	ボスニア・ヘルツェゴビナ	ヨーロッパ	993,850
54	ボリビア (多民族国家)	南アメリカ	894,436
55	ブルキナファソ	アフリカ	866,664
56	ベナン	アフリカ	864,772
57	スロバキア	ヨーロッパ	838,326
58	エルサルバドル	南アメリカ	742,067
59	エクアドル	南アメリカ	733,627
60	マリ	アフリカ	706,737
61	コートジボワール	アフリカ	638,753
62	チェコ	ヨーロッパ	606,366
63	ベルギー	ヨーロッパ	575,898
64	ギニア	アフリカ	546,765
65	トーゴ	アフリカ	543,342
66	ポルトガル	ヨーロッパ	542,620
67	アンゴラ	アフリカ	526,084
68	バングラデシュ	アジア	521,525
69	ニカラグア	南アメリカ	501,890
70	ホンジュラス	南アメリカ	501,583
71	ラオス人民民主共和国	アジア	449,950
72	キルギスタン	アジア	437,969
73	カザフスタン	アジア	413,610
74	マダガスカル	アフリカ	405,344
75	イラク	アジア	399,000
76	カンボジア	アジア	376,938
77	オーストラリア	オセアニア	361,991
78	アフガニスタン	アジア	359,000
79	キューバ	南アメリカ	305,400
80	モロッコ	アフリカ	297,380
81	スロベニア	ヨーロッパ	276,106
82	アルバニア	ヨーロッパ	245,400
83	グルジア	アジア	217,400
84	ニュージーランド	オセアニア	215,649
85	ウルグアイ	南アメリカ	205,000
86	ハイチ	南アメリカ	205,000
87	ウズベキスタン	アジア	194,228
88	チャド	アフリカ	183,946
89	セネガル	アフリカ	181,585
90	オランダ	ヨーロッパ	181,200
91	シリア・アラブ共和国	アジア	158,930
92	ベラルーシ	ヨーロッパ	152,631
93	スイス	ヨーロッパ	152,400
94	北マケドニア	ヨーロッパ	147,494
95	アゼルバイジャン	アジア	145,883
96	タジキスタン	アジア	138,885
97	中央アフリカ共和国	アフリカ	131,000
98	中国、台湾 中国省	アジア	128,433
99	サウジアラビア	アジア	125,887
100	東ティモール	アジア	118,984
101	ブルンジ	アフリカ	116,825
102	ソマリア	アフリカ	100,000
103	ルワンダ	アフリカ	96,662
104	パナマ	南アメリカ	88,856
105	ブータン	アジア	80,079
106	マレーシア	アジア	80,000
107	イスラエル	アジア	77,633
108	レソト	アフリカ	68,762
109	エスワティニ	アフリカ	67,127
110	イエメン	アジア	65,890
111	大韓民国	アジア	64,623
112	ナミビア	アフリカ	60,853
113	シエラレオネ	アフリカ	48,813
114	スリランカ	アジア	47,530
115	ギニアビサウ	アフリカ	41,827
116	ベリーズ	南アメリカ	36,955
117	ガボン	アフリカ	32,000
118	ドミニカ共和国	南アメリカ	30,899
119	エリトリア	アフリカ	28,404
120	ガンビア	アフリカ	27,750
121	ニジェール	アフリカ	19,085
122	モーリタニア	アフリカ	17,285
123	オマーン	アジア	17,059
124	トルクメニスタン	アジア	16,000
125	ボツワナ	アフリカ	15,162
126	レユニオン	アフリカ	15,000
127	コスタリカ	南アメリカ	13,002
128	クウェート	アジア	12,078
129	コンゴ	アフリカ	9,400
130	モンテネグロ	ヨーロッパ	9,066
131	アルメニア	アジア	8,421
132	パプアニューギニア	オセアニア	7,200
133	カーボベルデ	アフリカ	6,378
134	コモロ	アフリカ	5,197
135	リトアニア	ヨーロッパ	4,700
136	ニューカレドニア	オセアニア	3,956
137	レバノン	アジア	3,100
138	リビア	アフリカ	3,070
139	ガイアナ	南アメリカ	3,000
140	トリニダード・トバゴ	南アメリカ	3,000
141	サントメ・プリンシペ	アフリカ	2,700
142	アルジェリア	アフリカ	2,456
143	アラブ首長国連邦	アジア	2,191
144	ジャマイカ	南アメリカ	1,893
145	ルクセンブルク	ヨーロッパ	1,875
146	セントビンセントおよびグレナディーン諸島	南アメリカ	950
147	フィジー	オセアニア	939
148	カタール	アジア	830
149	バヌアツ	オセアニア	750
150	モーリシャス	アフリカ	452
151	バハマ	南アメリカ	380
152	グレナダ	南アメリカ	300
153	バルバドス	南アメリカ	270
154	ドミニカ	南アメリカ	200
155	プエルトリコ	南アメリカ	175
156	日本	アジア	153
157	フランス領ギアナ	南アメリカ	90
158	モルディブ	アジア	80
159	アンティグア・バーブーダ	南アメリカ	65
160	ミクロネシア連邦	オセアニア	59
161	スリナム	南アメリカ	46
162	ジブチ	アフリカ	10
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2006年度のトウモロコシ生産量ランキングでは、アメリカ合衆国、中国、ブラジルが世界市場のトップ3を占めており、大規模農業の生産性と輸出能力が顕著に見られます。特にアメリカ合衆国の約2億6,750万トンという生産量は、世界第2位の中国を大きく上回り、全世界の主要な食料輸出国としての地位を高めています。これは、大地の広大さや肥沃な土壌、先進的な農業技術の導入などが要因です。また、アメリカは単に自国内需要を満たすだけでなく、世界的な輸出供給にも重要な役割を果たしています。

トウモロコシは、家畜飼料のほかに食品やバイオ燃料の原料としても利用され、その需要は経済や人口の増加とともに拡大しています。例えば、中国は経済的発展とともに食品や飼料の需要が増大し、それに応じて約1億5,160万トンを生産する規模に至っています。しかし、農地面積の限界や水資源不足といった課題にも直面しています。一方、ブラジルは農業の成長が著しく、約4,260万トンで第3位を占めています。これは南米特有の気候条件と政府の農業政策が相乗効果を上げた結果といえます。

これに比べ、日本のトウモロコシ生産量は153トンにとどまり、世界的に非常に低い生産量となっています。この背景には、国土の制限や気候的適応性の弱さ、高度に工業化された経済構造などが挙げられます。そのため、日本は国内消費量をほぼ輸入に頼っています。主にアメリカから大量輸入を行い、家畜飼料などに利用していますが、この依存構造が貿易環境や価格変動に大きな影響を受けるリスク要因となっています。

課題として世界的に注目されるのは、トウモロコシ生産に必要な水資源や農地の確保、そして地球温暖化による気候変動の影響です。特に、インドやアフリカ諸国のような新興生産国では、生産量を増やすためのインフラ整備や技術支援が必要です。同様に、網羅的な国際的連携の下で、持続可能な農業を目指す取り組みが大きなテーマとなります。

さらに地政学的な観点から、ウクライナやロシアなどの国々では、地域的な衝突が食糧供給チェーンに直接的な影響を与える可能性があります。例えば、ウクライナの生産量が約640万トンであることを考慮すると、同地域の安定性が欧州やアフリカへの輸出供給に直結しています。このような地政学的リスクへの対策は、国や国際機関に求められる重要な課題です。

未来に向けた具体的な対策としては、より効率の良い作物育種技術の開発や灌漑技術の向上、農業従事者への教育プログラムの強化が挙げられます。また、気候変動対策としての炭素排出量抑制政策の推進、バイオ燃料需要のバランス調整に向けた国際合意の形成も取り組むべき課題です。同時に、日本のような輸入依存国は、輸入先の多角化や国内での試験的な農業振興に乗り出すことが対応策として考えられます。

結論として、トウモロコシは単なる農作物に留まらず、地球規模での食品安全保障やエネルギー政策、さらには国際貿易の安定性にも深く関わる重要資源です。これを踏まえ、各国の連携や政策的な取り組みがトウモロコシの持続的生産と公平な分配の実現に重要な役割を果たすでしょう。