世界のトウモロコシ生産量ランキング【1961〜2023】国別推移・年間比較データ

Food and Agriculture Organization（国際連合食糧農業機関）が提供する最新データによると、2005年度における世界のトウモロコシ生産量ランキングでは、アメリカ合衆国が282,262,550トンで第1位を占め、世界の生産を圧倒的にリードしています。続いて第2位が中国（139,365,000トン）、第3位がブラジル（35,113,312トン）となっており、これら3か国が他国に大きく差をつけています。一方、日本は世界全体で153位という非常に低い順位で、151トンの生産量にとどまっています。

順位	国名	地域	生産量(トン)
1	アメリカ合衆国	北アメリカ	282,262,550
2	中国	アジア	139,365,000
3	ブラジル	南アメリカ	35,113,312
4	アルゼンチン	南アメリカ	20,482,572
5	メキシコ	南アメリカ	19,338,700
6	インド	アジア	14,709,900
7	フランス	ヨーロッパ	13,689,322
8	インドネシア	アジア	12,523,894
9	南アフリカ	アフリカ	11,715,948
10	イタリア	ヨーロッパ	10,427,930
11	ルーマニア	ヨーロッパ	10,388,499
12	カナダ	北アメリカ	9,332,200
13	ハンガリー	ヨーロッパ	9,050,004
14	ウクライナ	ヨーロッパ	7,166,600
15	エジプト	アフリカ	7,085,190
16	ナイジェリア	アフリカ	5,957,000
17	フィリピン	アジア	5,253,160
18	トルコ	アジア	4,200,000
19	タイ	アジア	4,093,634
20	ドイツ	ヨーロッパ	4,082,700
21	スペイン	ヨーロッパ	3,981,370
22	エチオピア	アフリカ	3,911,869
23	ベトナム	アジア	3,787,100
24	タンザニア連合共和国	アフリカ	3,131,610
25	パキスタン	アジア	3,109,600
26	ロシア連邦	ヨーロッパ	3,060,164
27	ケニア	アフリカ	2,905,559
28	ギリシャ	ヨーロッパ	2,546,838
29	クロアチア	ヨーロッパ	2,206,729
30	ベネズエラ (ボリバル共和国)	南アメリカ	2,193,460
31	オーストリア	ヨーロッパ	2,020,955
32	イラン（イスラム共和国）	アジア	1,995,252
33	ポーランド	ヨーロッパ	1,945,402
34	ネパール	アジア	1,716,042
35	朝鮮民主主義人民共和国	アジア	1,630,000
36	コロンビア	南アメリカ	1,588,316
37	ブルガリア	ヨーロッパ	1,585,701
38	チリ	南アメリカ	1,507,766
39	モルドバ共和国	ヨーロッパ	1,492,000
40	グアテマラ	南アメリカ	1,375,986
41	ジンバブエ	アフリカ	1,255,822
42	ペルー	南アメリカ	1,240,780
43	ウガンダ	アフリカ	1,237,000
44	マラウイ	アフリカ	1,225,234
45	ガーナ	アフリカ	1,171,000
46	コンゴ民主共和国	アフリカ	1,155,260
47	スロバキア	ヨーロッパ	1,074,040
48	カメルーン	アフリカ	1,050,396
49	ボスニア・ヘルツェゴビナ	ヨーロッパ	1,004,099
50	モザンビーク	アフリカ	941,517
51	ミャンマー	アジア	903,500
52	ザンビア	アフリカ	866,187
53	ベナン	アフリカ	864,698
54	パラグアイ	南アメリカ	830,000
55	ブルキナファソ	アフリカ	799,052
56	エクアドル	南アメリカ	788,837
57	ボリビア (多民族国家)	南アメリカ	738,352
58	アンゴラ	アフリカ	734,372
59	エルサルバドル	南アメリカ	727,607
60	チェコ	ヨーロッパ	702,933
61	コートジボワール	アフリカ	640,213
62	マリ	アフリカ	634,464
63	ベルギー	ヨーロッパ	634,088
64	ニカラグア	南アメリカ	555,595
65	ポルトガル	ヨーロッパ	514,415
66	トーゴ	アフリカ	509,468
67	ギニア	アフリカ	502,051
68	ホンジュラス	南アメリカ	467,741
69	キルギスタン	アジア	437,305
70	カザフスタン	アジア	432,080
71	グルジア	アジア	421,347
72	オーストラリア	オセアニア	419,672
73	イラク	アジア	401,000
74	セネガル	アフリカ	399,958
75	マダガスカル	アフリカ	391,000
76	ラオス人民民主共和国	アジア	372,560
77	キューバ	南アメリカ	362,500
78	バングラデシュ	アジア	356,280
79	スロベニア	ヨーロッパ	351,168
80	アフガニスタン	アジア	315,000
81	ウルグアイ	南アメリカ	251,000
82	カンボジア	アジア	247,760
83	アルバニア	ヨーロッパ	219,900
84	ニュージーランド	オセアニア	210,253
85	チャド	アフリカ	201,305
86	ハイチ	南アメリカ	200,500
87	ソマリア	アフリカ	200,000
88	スイス	ヨーロッパ	198,900
89	シリア・アラブ共和国	アジア	187,200
90	オランダ	ヨーロッパ	183,000
91	ウズベキスタン	アジア	164,340
92	タジキスタン	アジア	155,813
93	アゼルバイジャン	アジア	151,389
94	北マケドニア	ヨーロッパ	148,234
95	ベラルーシ	ヨーロッパ	144,055
96	中国、台湾 中国省	アジア	133,473
97	中央アフリカ共和国	アフリカ	131,000
98	ブルンジ	アフリカ	125,666
99	ルワンダ	アフリカ	97,251
100	ブータン	アジア	93,968
101	東ティモール	アジア	92,219
102	サウジアラビア	アジア	90,634
103	パナマ	南アメリカ	81,376
104	レソト	アフリカ	78,739
105	マレーシア	アジア	75,000
106	エスワティニ	アフリカ	74,540
107	大韓民国	アジア	73,470
108	イスラエル	アジア	59,671
109	モロッコ	アフリカ	50,120
110	ベリーズ	南アメリカ	47,239
111	スリランカ	アジア	41,800
112	ナミビア	アフリカ	40,723
113	ギニアビサウ	アフリカ	39,835
114	シエラレオネ	アフリカ	39,051
115	ドミニカ共和国	南アメリカ	35,170
116	ガボン	アフリカ	34,170
117	イエメン	アジア	31,108
118	ガンビア	アフリカ	29,002
119	オマーン	アジア	17,776
120	ボツワナ	アフリカ	16,080
121	トルクメニスタン	アジア	16,000
122	アルメニア	アジア	14,127
123	エリトリア	アフリカ	13,581
124	コスタリカ	南アメリカ	13,223
125	モーリタニア	アフリカ	12,234
126	レユニオン	アフリカ	11,700
127	コンゴ	アフリカ	9,300
128	クウェート	アジア	7,300
129	パプアニューギニア	オセアニア	7,000
130	ニューカレドニア	オセアニア	6,254
131	リトアニア	ヨーロッパ	4,900
132	コモロ	アフリカ	4,681
133	ガイアナ	南アメリカ	4,000
134	カーボベルデ	アフリカ	3,648
135	リビア	アフリカ	3,600
136	レバノン	アジア	3,400
137	トリニダード・トバゴ	南アメリカ	3,050
138	サントメ・プリンシペ	アフリカ	2,758
139	アラブ首長国連邦	アジア	2,133
140	ルクセンブルク	ヨーロッパ	2,060
141	ジャマイカ	南アメリカ	1,926
142	アルジェリア	アフリカ	1,148
143	ニジェール	アフリカ	979
144	カタール	アジア	836
145	バヌアツ	オセアニア	767
146	フィジー	オセアニア	730
147	セントビンセントおよびグレナディーン諸島	南アメリカ	620
148	モーリシャス	アフリカ	475
149	バハマ	南アメリカ	360
150	グレナダ	南アメリカ	315
151	バルバドス	南アメリカ	260
152	ドミニカ	南アメリカ	190
153	日本	アジア	151
154	フランス領ギアナ	南アメリカ	134
155	プエルトリコ	南アメリカ	111
156	モルディブ	アジア	80
157	アンティグア・バーブーダ	南アメリカ	61
158	ミクロネシア連邦	オセアニア	57
159	スリナム	南アメリカ	35
160	ジブチ	アフリカ	9
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トウモロコシは世界中で主要な食用および飼料用作物として広く栽培されており、その需要は食料安全保障、畜産業、さらにはバイオ燃料としての活用など多岐にわたります。2005年度のデータは、世界各国における生産能力の大きな格差を示しており、特にアメリカ合衆国、中国、ブラジルの三大規模の生産力が顕著です。これらの国々は広大な農地、高い農業技術、そして政策的な支援に恵まれているため、世界の供給量を大きく支えています。

アメリカ合衆国は、約2億8千万トン以上の生産量を記録しており、これは世界のトウモロコシ生産における中心的存在であることを示しています。その背景として、中西部を中心とした広大な平野と肥沃な土壌、農業技術の高度化、大規模経営と効率的な輸送網が挙げられます。次いで、中国の約1億4千万トンの生産量は、国内の食糧需要および家畜用飼料としての需要を満たす重要な役割を果たしています。中国は農地面積が広いものの、地域によっては乾燥や洪水などの課題があるため、さらなる技術革新が必要とされています。ブラジルは、おもに国内消費用および輸出用として年々生産を拡大しており、農業分野への積極的な投資が見受けられます。

その一方で、日本は総生産量で151トンにとどまっており、事実上トウモロコシの国内生産はほぼ行われていない状態です。日本はトウモロコシの大部分をアメリカやブラジルなどからの輸入に依存しており、それにより供給構造が脆弱であるとの指摘があります。日本の農地の狭さや、地形的条件の制約から他国並みに生産を拡大することは現実的には難しいものの、例えば高品質な品種の栽培や都市型農業の導入などで、限定的ながらも付加価値の高い農業を模索することが考えられます。

また、生産量が低いながらも高い需要に直面している国々では食料安全保障の問題が顕在化しています。特にアフリカ諸国などでは農業基盤が十分に整備されておらず、栽培技術やインフラ、灌漑設備の不足が課題です。国際社会としても、これらの地域へ技術移転を促進する支援が重要です。一例として、国連が主導する農業プロジェクトを活用し、耐乾燥性トウモロコシ品種の導入や、地域の農業指導者育成プログラムを展開することが挙げられます。

さらに、近年の地政学的リスクや気候変動問題も生産性に大きな影響を与えています。過去のデータではこうしたリスクが直接指摘されてはいませんが、例えばウクライナや南アフリカ等の生産地が紛争や異常気象にさらされる可能性を考えると、主要な生産国への過度な依存は危険です。そのため、輸出ポートフォリオの多角化や代替生産地の育成が必要です。

今後、世界は増大する人口とそれに伴う食糧需要に直面していきます。この状況に対応するためには、より効率的で持続可能な生産モデルの構築が急務です。具体的には、バイオテクノロジーによる品種改良、高効率農機の導入、そして気候変動に適応した農業環境の整備が必要です。また、国際連携を強化し、特に発展途上国における農業インフラ整備や教育支援を推進することが重要です。

結論として、トウモロコシ生産は地域的な格差が大きく、食料安全保障や国際経済の安定に密接に関連しています。日本においても、この作物への依存度を考えれば、持続可能な輸入体制の確立や、特定国への依存脱却のための国際協力が欠かせません。国際機関や国ごとの努力を通じて、安全で安定した供給を確保していくためのさらなる取り組みが求められます。