世界のトウモロコシ生産量ランキング【1961〜2023】国別推移・年間比較データ

国連食糧農業機関（FAO）が発表した2004年度のトウモロコシ生産量ランキングによると、1位はアメリカ合衆国（299,875,570トン）、2位は中国（130,290,000トン）、3位はブラジル（41,787,558トン）でした。日本は150トンで152位となり、生産量が極めて少ない国の一つに位置しています。世界全体では、北アメリカやアジア、南アメリカの国々が生産上位を占める結果となりました。

順位	国名	地域	生産量(トン)
1	アメリカ合衆国	北アメリカ	299,875,570
2	中国	アジア	130,290,000
3	ブラジル	南アメリカ	41,787,558
4	メキシコ	南アメリカ	21,670,200
5	フランス	ヨーロッパ	16,375,868
6	アルゼンチン	南アメリカ	14,950,825
7	ルーマニア	ヨーロッパ	14,541,564
8	インド	アジア	14,172,000
9	イタリア	ヨーロッパ	11,368,007
10	インドネシア	アジア	11,225,243
11	南アフリカ	アフリカ	9,710,070
12	ウクライナ	ヨーロッパ	8,866,800
13	カナダ	北アメリカ	8,836,800
14	ハンガリー	ヨーロッパ	8,332,448
15	エジプト	アフリカ	6,236,140
16	ナイジェリア	アフリカ	5,567,000
17	フィリピン	アジア	5,413,386
18	スペイン	ヨーロッパ	4,831,147
19	タンザニア連合共和国	アフリカ	4,651,370
20	タイ	アジア	4,341,474
21	ドイツ	ヨーロッパ	4,199,857
22	ベトナム	アジア	3,430,900
23	ロシア連邦	ヨーロッパ	3,372,956
24	トルコ	アジア	3,000,000
25	エチオピア	アフリカ	2,906,314
26	パキスタン	アジア	2,797,000
27	ケニア	アフリカ	2,607,139
28	ギリシャ	ヨーロッパ	2,455,463
29	ジンバブエ	アフリカ	2,357,152
30	ポーランド	ヨーロッパ	2,344,027
31	ベネズエラ (ボリバル共和国)	南アメリカ	2,126,256
32	ブルガリア	ヨーロッパ	2,123,022
33	オーストリア	ヨーロッパ	1,944,882
34	クロアチア	ヨーロッパ	1,931,627
35	イラン（イスラム共和国）	アジア	1,926,078
36	モルドバ共和国	ヨーロッパ	1,794,475
37	朝鮮民主主義人民共和国	アジア	1,727,000
38	コロンビア	南アメリカ	1,623,214
39	マラウイ	アフリカ	1,608,349
40	ネパール	アジア	1,590,097
41	チリ	南アメリカ	1,320,606
42	グアテマラ	南アメリカ	1,280,668
43	ザンビア	アフリカ	1,214,000
44	ペルー	南アメリカ	1,200,047
45	ガーナ	アフリカ	1,157,621
46	コンゴ民主共和国	アフリカ	1,155,030
47	パラグアイ	南アメリカ	1,120,000
48	ウガンダ	アフリカ	1,080,000
49	モザンビーク	アフリカ	1,060,396
50	ボスニア・ヘルツェゴビナ	ヨーロッパ	990,429
51	カメルーン	アフリカ	966,106
52	スロバキア	ヨーロッパ	862,435
53	ベナン	アフリカ	842,017
54	ポルトガル	ヨーロッパ	794,819
55	エクアドル	南アメリカ	785,191
56	ミャンマー	アジア	771,100
57	エルサルバドル	南アメリカ	648,045
58	ベルギー	ヨーロッパ	637,807
59	コートジボワール	アフリカ	619,831
60	アンゴラ	アフリカ	577,000
61	チェコ	ヨーロッパ	551,628
62	ボリビア (多民族国家)	南アメリカ	538,091
63	トーゴ	アフリカ	523,647
64	ブルキナファソ	アフリカ	481,474
65	ギニア	アフリカ	460,994
66	マリ	アフリカ	459,463
67	カザフスタン	アジア	457,790
68	キルギスタン	アジア	452,949
69	ホンジュラス	南アメリカ	445,110
70	ニカラグア	南アメリカ	443,730
71	イラク	アジア	416,000
72	グルジア	アジア	410,613
73	セネガル	アフリカ	400,555
74	アフガニスタン	アジア	400,000
75	キューバ	南アメリカ	398,700
76	オーストラリア	オセアニア	394,990
77	スロベニア	ヨーロッパ	357,621
78	マダガスカル	アフリカ	349,646
79	カンボジア	アジア	256,665
80	バングラデシュ	アジア	241,460
81	ニュージーランド	オセアニア	234,248
82	モロッコ	アフリカ	224,130
83	ウルグアイ	南アメリカ	223,000
84	アルバニア	ヨーロッパ	216,200
85	シリア・アラブ共和国	アジア	210,166
86	ラオス人民民主共和国	アジア	203,500
87	ソマリア	アフリカ	202,470
88	ハイチ	南アメリカ	198,000
89	オランダ	ヨーロッパ	190,000
90	スイス	ヨーロッパ	180,900
91	ウズベキスタン	アジア	156,400
92	アゼルバイジャン	アジア	152,927
93	北マケドニア	ヨーロッパ	146,105
94	中国、台湾 中国省	アジア	144,297
95	中央アフリカ共和国	アフリカ	125,000
96	ブルンジ	アフリカ	123,199
97	タジキスタン	アジア	112,954
98	チャド	アフリカ	107,422
99	パナマ	南アメリカ	91,024
100	ブータン	アジア	88,231
101	ルワンダ	アフリカ	88,209
102	東ティモール	アジア	82,209
103	レソト	アフリカ	80,996
104	大韓民国	アジア	77,616
105	マレーシア	アジア	72,000
106	イスラエル	アジア	71,320
107	エスワティニ	アフリカ	68,087
108	サウジアラビア	アジア	53,538
109	ベラルーシ	ヨーロッパ	38,774
110	ドミニカ共和国	南アメリカ	37,708
111	ベリーズ	南アメリカ	35,350
112	スリランカ	アジア	35,200
113	イエメン	アジア	32,410
114	シエラレオネ	アフリカ	32,125
115	ギニアビサウ	アフリカ	31,868
116	ガボン	アフリカ	30,228
117	ガンビア	アフリカ	29,209
118	ナミビア	アフリカ	28,244
119	アルメニア	アジア	19,322
120	オマーン	アジア	18,493
121	トルクメニスタン	アジア	15,000
122	レユニオン	アフリカ	13,000
123	コスタリカ	南アメリカ	12,649
124	カーボベルデ	アフリカ	10,000
125	コンゴ	アフリカ	9,191
126	ボツワナ	アフリカ	7,529
127	モーリタニア	アフリカ	7,138
128	クウェート	アジア	7,058
129	パプアニューギニア	オセアニア	6,000
130	ガイアナ	南アメリカ	5,500
131	ニューカレドニア	オセアニア	5,267
132	コモロ	アフリカ	4,270
133	ニジェール	アフリカ	3,970
134	ルクセンブルク	ヨーロッパ	3,611
135	リビア	アフリカ	3,600
136	レバノン	アジア	3,300
137	リトアニア	ヨーロッパ	3,000
138	トリニダード・トバゴ	南アメリカ	3,000
139	サントメ・プリンシペ	アフリカ	2,650
140	エリトリア	アフリカ	2,291
141	アラブ首長国連邦	アジア	2,190
142	ジャマイカ	南アメリカ	1,601
143	カタール	アジア	1,162
144	バヌアツ	オセアニア	756
145	アルジェリア	アフリカ	679
146	セントビンセントおよびグレナディーン諸島	南アメリカ	650
147	モーリシャス	アフリカ	369
148	バハマ	南アメリカ	355
149	グレナダ	南アメリカ	315
150	バルバドス	南アメリカ	250
151	ドミニカ	南アメリカ	182
152	日本	アジア	150
153	プエルトリコ	南アメリカ	126
154	フランス領ギアナ	南アメリカ	109
155	モルディブ	アジア	84
156	スリナム	南アメリカ	73
157	アンティグア・バーブーダ	南アメリカ	60
158	ミクロネシア連邦	オセアニア	56
159	フィジー	オセアニア	39
160	ジブチ	アフリカ	10
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トウモロコシは、世界中で食糧や飼料、またバイオ燃料の原料として利用されています。そのため、各国の生産状況を見ることは、食糧事情や経済の背景を理解する重要な手がかりとなります。

2004年のデータでは、アメリカ合衆国が突出していることが明らかです。同国の生産量は2位の中国の約2.3倍に及び、世界最大の生産国という立場を強固なものにしています。この背景には、広大な農地、高度な農業技術、大規模な機械化、および政府の農業支援政策が挙げられます。また、国内の消費に加えて輸出市場への供給にも重要な役割を果たしています。一方で、アメリカのトウモロコシ生産は天候や水資源の状況に影響を受けやすく、気候変動によるリスクが懸念されます。

2位の中国では、農業は経済の基盤の一部を占め、特に食料安全保障の観点からトウモロコシ生産が重視されています。しかし、同国は人口が多いため、国内消費量が非常に大きく、しばしば需給バランスが課題となります。効率の良い農業技術の導入や土地管理の改善が今後の鍵となります。

3位のブラジルは、トウモロコシ生産のみならず、大豆やサトウキビなどの生産でも世界的に重要な国の一つです。同国の農業モデルは、輸出志向型が特徴であり、農業拡大が国内経済にとって大きな柱となっています。ただし、農地拡大によるアマゾン熱帯雨林の環境破壊が長期的課題です。

これに対し、日本のトウモロコシ生産量はわずか150トンで、ランキングの最下位に近い位置づけとなっています。この理由として、農地面積の狭小さやトウモロコシの需要が輸入により十分に賄われていることが挙げられます。日本では主にアメリカから輸入されており、飼料用の需要が主体です。しかしながら、輸入依存は貿易摩擦や為替変動、輸送コストの影響を受けやすく、長期的には国産トウモロコシの生産技術を再評価することが必要かもしれません。

地域的に見ると、ヨーロッパはフランス（5位、16,375,868トン）やルーマニア（7位、14,541,564トン）を中心に安定した生産力を持っています。ただし、土地の規模が限られており、アメリカや中国のような大規模生産には及びません。一方、アフリカでは南アフリカ（11位、9,710,070トン）やナイジェリア（16位、5,567,000トン）などが上位に位置していますが、生産効率の向上や気候変動への対策が重要な課題となっています。

地政学的背景も重要で、トウモロコシが重要な輸出商品となる国々では、紛争や政治的不安定が供給チェーンに影響を及ぼす懸念があります。また、気候変動による自然災害は生産量に直接影響を与える可能性があり、特に干ばつや台風の発生頻度の増加が懸念されています。

将来的な課題として、トウモロコシ生産における効率性と持続可能性の両立が挙げられます。例えば、遺伝子組み換え技術など最新の農業技術を取り入れた生産性向上策、土地利用計画の策定、そして国際的な協働の枠組みの構築が必要です。特に発展途上国では、農家支援やインフラ整備を通じて生産能力の向上を図るべきです。

結論として、トウモロコシ生産は世界全体の食糧保障にとって中心的な位置を占めています。生産トップの国々はその優位性を維持する必要がありますが、これに頼るだけではなく、気候変動や紛争によるリスクを軽減するために、地域ごとに持続可能な農業モデルを模索することが求められます。そして、日本を含む輸入国は、安定供給の確保のために、多様な地域や国々との供給ラインを維持し、リスク分散を図ることが今後の重要な課題となるでしょう。