世界のトウモロコシ生産量ランキング【1961〜2023】国別推移・年間比較データ

2012年のトウモロコシ生産量ランキングによると、1位はアメリカ合衆国で273,192,400トン、2位は中国で205,614,100トンでした。この2か国だけで世界の総生産量の約60％を占めています。3位のブラジル（71,072,810トン）と比較しても、生産規模の大きさが際立ちます。アジアや中南米諸国が上位に多く見られる反面、日本は170トンというわずかな生産量で、ランキング最下位にランクインしています。

順位	国名	地域	生産量(トン)
1	アメリカ合衆国	北アメリカ	273,192,400
2	中国	アジア	205,614,100
3	ブラジル	南アメリカ	71,072,810
4	インド	アジア	22,260,000
5	メキシコ	南アメリカ	22,069,254
6	アルゼンチン	南アメリカ	21,196,637
7	ウクライナ	ヨーロッパ	20,961,300
8	インドネシア	アジア	19,387,022
9	フランス	ヨーロッパ	15,393,497
10	カナダ	北アメリカ	13,060,100
11	南アフリカ	アフリカ	12,120,656
12	ナイジェリア	アフリカ	8,694,900
13	ロシア連邦	ヨーロッパ	8,212,924
14	エジプト	アフリカ	8,093,646
15	イタリア	ヨーロッパ	7,860,123
16	フィリピン	アジア	7,407,068
17	エチオピア	アフリカ	6,700,801
18	ルーマニア	ヨーロッパ	5,953,352
19	ドイツ	ヨーロッパ	5,514,700
20	タンザニア連合共和国	アフリカ	5,104,248
21	ベトナム	アジア	4,973,482
22	タイ	アジア	4,947,530
23	ハンガリー	ヨーロッパ	4,762,710
24	トルコ	アジア	4,600,000
25	スペイン	ヨーロッパ	4,262,116
26	パキスタン	アジア	4,220,100
27	ポーランド	ヨーロッパ	3,995,900
28	ケニア	アフリカ	3,749,880
29	マラウイ	アフリカ	3,618,699
30	セルビア	ヨーロッパ	3,532,602
31	パラグアイ	南アメリカ	3,079,525
32	ザンビア	アフリカ	2,852,687
33	ウガンダ	アフリカ	2,734,000
34	モザンビーク	アフリカ	2,354,778
35	オーストリア	ヨーロッパ	2,351,370
36	ギリシャ	ヨーロッパ	2,226,176
37	ネパール	アジア	2,179,414
38	ベネズエラ (ボリバル共和国)	南アメリカ	2,107,861
39	朝鮮民主主義人民共和国	アジア	2,040,000
40	ガーナ	アフリカ	1,949,897
41	コンゴ民主共和国	アフリカ	1,938,044
42	コロンビア	南アメリカ	1,872,855
43	イラン（イスラム共和国）	アジア	1,798,000
44	カメルーン	アフリカ	1,749,976
45	グアテマラ	南アメリカ	1,723,465
46	ブルガリア	ヨーロッパ	1,717,785
47	ペルー	南アメリカ	1,673,874
48	ブルキナファソ	アフリカ	1,556,316
49	ミャンマー	アジア	1,501,600
50	チリ	南アメリカ	1,493,292
51	マリ	アフリカ	1,418,907
52	エクアドル	南アメリカ	1,329,532
53	バングラデシュ	アジア	1,297,717
54	クロアチア	ヨーロッパ	1,297,590
55	ベナン	アフリカ	1,185,020
56	スロバキア	ヨーロッパ	1,170,354
57	ラオス人民民主共和国	アジア	1,125,485
58	ジンバブエ	アフリカ	1,095,954
59	ボリビア (多民族国家)	南アメリカ	1,043,059
60	ベラルーシ	ヨーロッパ	954,483
61	カンボジア	アジア	950,909
62	チェコ	ヨーロッパ	928,147
63	エルサルバドル	南アメリカ	925,839
64	ポルトガル	ヨーロッパ	848,666
65	トーゴ	アフリカ	825,710
66	ベルギー	ヨーロッパ	701,700
67	コートジボワール	アフリカ	654,738
68	ギニア	アフリカ	641,045
69	キルギスタン	アジア	578,294
70	ルワンダ	アフリカ	573,038
71	モルドバ共和国	ヨーロッパ	572,397
72	ボスニア・ヘルツェゴビナ	ヨーロッパ	539,432
73	ウルグアイ	南アメリカ	528,000
74	ホンジュラス	南アメリカ	524,463
75	カザフスタン	アジア	520,430
76	イラク	アジア	503,389
77	ニカラグア	南アメリカ	465,293
78	チャド	アフリカ	455,965
79	アンゴラ	アフリカ	454,343
80	オーストラリア	オセアニア	450,535
81	マダガスカル	アフリカ	447,948
82	キューバ	南アメリカ	360,400
83	アルバニア	ヨーロッパ	360,000
84	ウズベキスタン	アジア	328,090
85	アフガニスタン	アジア	310,000
86	スロベニア	ヨーロッパ	277,358
87	グルジア	アジア	267,000
88	シリア・アラブ共和国	アジア	257,684
89	セネガル	アフリカ	228,423
90	ニュージーランド	オセアニア	211,231
91	スリランカ	アジア	202,150
92	ハイチ	南アメリカ	201,792
93	オランダ	ヨーロッパ	191,363
94	アゼルバイジャン	アジア	181,930
95	スイス	ヨーロッパ	175,000
96	タジキスタン	アジア	174,857
97	ソマリア	アフリカ	145,128
98	ブルンジ	アフリカ	140,536
99	南スーダン	アフリカ	132,000
100	北マケドニア	ヨーロッパ	118,821
101	パナマ	南アメリカ	117,591
102	中国、台湾 中国省	アジア	105,184
103	サウジアラビア	アジア	93,377
104	モロッコ	アフリカ	90,221
105	レソト	アフリカ	88,187
106	ナミビア	アフリカ	87,600
107	イスラエル	アジア	85,358
108	中央アフリカ共和国	アフリカ	84,365
109	マレーシア	アジア	83,601
110	大韓民国	アジア	83,210
111	エスワティニ	アフリカ	81,934
112	リトアニア	ヨーロッパ	78,800
113	イエメン	アジア	78,534
114	デンマーク	ヨーロッパ	75,100
115	ブータン	アジア	73,024
116	ベリーズ	南アメリカ	63,472
117	東ティモール	アジア	62,839
118	スーダン	アフリカ	51,000
119	トルクメニスタン	アジア	48,000
120	ガボン	アフリカ	41,708
121	ドミニカ共和国	南アメリカ	41,591
122	シエラレオネ	アフリカ	39,237
123	ガンビア	アフリカ	30,106
124	モーリタニア	アフリカ	22,841
125	エリトリア	アフリカ	22,000
126	クウェート	アジア	21,605
127	アルメニア	アジア	19,131
128	コスタリカ	南アメリカ	17,323
129	ニジェール	アフリカ	15,844
130	オマーン	アジア	14,107
131	コモロ	アフリカ	13,412
132	コンゴ	アフリカ	10,945
133	パプアニューギニア	オセアニア	10,000
134	ボツワナ	アフリカ	7,677
135	ギニアビサウ	アフリカ	7,195
136	カーボベルデ	アフリカ	6,001
137	ニューカレドニア	オセアニア	4,178
138	ガイアナ	南アメリカ	4,000
139	アラブ首長国連邦	アジア	3,779
140	トリニダード・トバゴ	南アメリカ	3,500
141	リビア	アフリカ	3,220
142	レバノン	アジア	3,000
143	ジャマイカ	南アメリカ	2,820
144	モンテネグロ	ヨーロッパ	1,882
145	アルジェリア	アフリカ	1,755
146	ルクセンブルク	ヨーロッパ	1,618
147	カタール	アジア	1,174
148	サントメ・プリンシペ	アフリカ	917
149	セントビンセントおよびグレナディーン諸島	南アメリカ	854
150	バヌアツ	オセアニア	800
151	バハマ	南アメリカ	690
152	モーリシャス	アフリカ	413
153	グレナダ	南アメリカ	360
154	バルバドス	南アメリカ	320
155	ドミニカ	南アメリカ	200
156	フィジー	オセアニア	177
157	日本	アジア	170
158	モルディブ	アジア	130
159	ミクロネシア連邦	オセアニア	80
160	アンティグア・バーブーダ	南アメリカ	70
161	スリナム	南アメリカ	29
162	ジブチ	アフリカ	16
163	プエルトリコ	南アメリカ	11
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2012年のトウモロコシ生産量ランキングを見ると、アメリカ合衆国が圧倒的な生産量を誇り、世界の生産を牽引していることがわかります。トウモロコシは、穀物としての直接の消費だけではなく、家畜用の飼料、バイオ燃料、生産加工品の原材料として非常に重要な作物です。アメリカの大規模農業技術や広大な面積が、この圧倒的な生産量を支えています。一方、中国は2位ながらも約2億トン以上を生産しており、その主な用途は国内需要の消費と畜産にあります。このランキングでは、経済や気候条件による生産拡大の余地も見え、南米のブラジルやアルゼンチンといった国々が上位に並ぶ点も重要です。

南米諸国のブラジルは、世界3位の地位を占める生産国で、国内消費にとどまらず輸出にも積極的です。一方、アジア大陸ではインドネシアやインドがランキングに名を連ねていますが、これらの地域では急速に増加する人口と経済成長とともに、トウモロコシの需要が高まっています。この傾向は、食糧輸入依存度を低下させ、産業としての農業を国内経済により深く結びつけることが求められる未来の潮流を示しています。

ランキングを全体的に見ると、地域間で生産量の格差が顕著です。生産量が多い国の多くは、気候条件が適しており、広大な耕地面積や資本を農業生産に投入する能力があることが挙げられます。一方で、日本のように土地が狭く、都市化が進んでいる国々では、トウモロコシの生産は極めて限られています。この制約により、日本は輸入に依存しており、食糧安全保障の観点から重要な課題を抱えています。

トウモロコシの生産拡大にはいくつかの課題があります。南アフリカやナイジェリアなどのアフリカ諸国は、気候変動や政治的不安定が農業生産を制約しています。さらに、中東や北アフリカ地域では、水資源へのアクセス不足が生産量の拡大を妨げています。また、地政学的リスクとして、2022年以降、トウモロコシの生産が大きいウクライナは紛争の影響を受けており、これは供給の安定性に悪影響をもたらしています。

未来に向けた提言としては、まず持続可能な農業技術の普及が挙げられます。特にアフリカや東南アジアでは、気候変動に強い種子や効率的な水管理技術の導入が急務です。また、生産者間での国境を越えた協力体制や情報の共有が、地域間格差の縮小につながります。さらに、日本のように耕地面積が限られる国では、効率的で高収量を可能にするスマート農業技術や、国際的な貿易関係を安定させるための外交政策が不可欠です。

結論として、トウモロコシは生産量、利用範囲ともに大規模な産業分野であり、各国が地政学的リスクや環境問題を克服しながら、需要拡大に対応することが求められます。国際連携を強化し、持続可能で効率的な農業モデルを各国間で共有することが、将来の食糧供給の安定に直結する重要な施策といえるでしょう。