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中国、台湾 中国省のパパイヤ生産量推移(1961年~2023年)

国際連合食糧農業機関(FAO)が公表したデータによると、中国、台湾 中国省におけるパパイヤ生産量は、1960年代の年間生産量が約10,000トン前後であったのに対し、2020年代には概ね120,000~130,000トンの規模になっています。データからは、1970年代の急上昇やその後の変動、直近の安定した生産が読み取れます。一方、近年では2018年以降、明確な大幅成長は見られず、むしろ横ばいの傾向が続いています。

年度 生産量(トン) 増減率
2023年 123,527
3.78% ↑
2022年 119,030
0.16% ↑
2021年 118,834
-14.1% ↓
2020年 138,333
13.14% ↑
2019年 122,272
-3.91% ↓
2018年 127,244
1.37% ↑
2017年 125,521
18.5% ↑
2016年 105,921
-7.99% ↓
2015年 115,115
-0.57% ↓
2014年 115,780
-2.56% ↓
2013年 118,822
-10.5% ↓
2012年 132,763
-12.18% ↓
2011年 151,183
16.9% ↑
2010年 129,322
56.04% ↑
2009年 82,878
-12.17% ↓
2008年 94,359
1.56% ↑
2007年 92,914
-28.13% ↓
2006年 129,283
46.12% ↑
2005年 88,475
-33.79% ↓
2004年 133,620
-7.57% ↓
2003年 144,559
-0.01% ↓
2002年 144,572
1.66% ↑
2001年 142,207
2.6% ↑
2000年 138,601
-12.8% ↓
1999年 158,943
36.17% ↑
1998年 116,728
-19.03% ↓
1997年 144,163
5.57% ↑
1996年 136,558
-0.92% ↓
1995年 137,832
18.39% ↑
1994年 116,426
-23.49% ↓
1993年 152,174
24.37% ↑
1992年 122,360
-0.44% ↓
1991年 122,904
53.06% ↑
1990年 80,300
6.17% ↑
1989年 75,636
-35.15% ↓
1988年 116,626
-0.67% ↓
1987年 117,412
28.82% ↑
1986年 91,147
-1.97% ↓
1985年 92,978
21.21% ↑
1984年 76,706
5.57% ↑
1983年 72,660
63.1% ↑
1982年 44,548
-40.82% ↓
1981年 75,273
38.54% ↑
1980年 54,334
-14.43% ↓
1979年 63,493
143.59% ↑
1978年 26,066
37.55% ↑
1977年 18,950
-41.72% ↓
1976年 32,513
-5.57% ↓
1975年 34,430
-17.23% ↓
1974年 41,595
50.24% ↑
1973年 27,685
44.83% ↑
1972年 19,115
-10.09% ↓
1971年 21,261
11.89% ↑
1970年 19,001
-1.96% ↓
1969年 19,381
4.02% ↑
1968年 18,632
11.92% ↑
1967年 16,648
21.77% ↑
1966年 13,672
7.92% ↑
1965年 12,669
8.28% ↑
1964年 11,700
11.14% ↑
1963年 10,527
0.53% ↑
1962年 10,471
-1.07% ↓
1961年 10,584 -

台湾 中国省のパパイヤ生産量データをもとに過去の推移を紐解くと、特に顕著な変化が見て取れるのは1970年代から1980年代中盤にかけての大幅な成長期、そしてその後の生産量の変動です。この地域特有の農業技術の発展に伴い、パパイヤの生産量は1960年代初頭の10,000トン程度から、1987年には約117,000トンにまで増加しました。この成長はおそらく、栽培技術や品種改良の進展、そして地元需要の拡大によるものと考えられます。

一方、1990年代以降では、生産量の増減がやや不安定化する傾向が見られています。例えば、1993年には152,000トンの高水準に達したものの、その翌年には116,000トン台に後退しています。このような変動は、台風や疫病などの自然災害に加え、国際的な農産物市場の影響を受けた可能性があります。2005年までに見られる急激な減少(例えば2005年の88,475トン)は、こうした環境要因を反映していると考えられます。

2000年代後半から2010年代に入ると、総じて生産量は安定的な推移を示しており、特に2020年には138,000トンと近年最高水準を記録しました。しかしながら2021年以降は若干の減少が見られ、2023年には123,527トンに留まっています。これは、コストの上昇、労働力不足、農地減少などの課題が影響している可能性があります。

課題として挙げられるのは、急速な都市化と農業労働力の低迷による生産性の停滞です。これにより、特に自然災害や地政学的リスクが発生した際の生産基盤の脆弱性が浮き彫りとなる可能性があります。また、新型コロナウイルスによる供給チェーンの混乱が、近年の生産量の減少や停滞に拍車をかけた可能性も指摘されます。

今後の方向性としては、気候変動問題への備えとして、耐病性や耐寒性に優れた品種の開発が急務となるでしょう。また、若年層の農業への参入を促進するための政策、例えば農村部への教育・技術支援や土地利用の効率化も重要です。加えて、国際市場への展開を強化し、パパイヤの輸出促進をはかることで、安定した需要基盤を確立することも一案です。

全体的に見て、台湾 中国省のパパイヤ生産は長期的に成長しているものの、直近の横ばいの傾向は新たな課題を示唆しています。そのため農業政策や新技術の導入を通じて、環境変化に対応可能な持続可能な農業の基盤強化が必要とされる局面です。この安定した生産体制が構築されれば、今後も国内外での供給役割を果たし続けることが可能になるでしょう。

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