ブルキナファソのマンゴー・マンゴスチン・グアバ生産量推移（1961年～2023年）

ブルキナファソのマンゴー、マンゴスチン、グアバの生産量は、1961年には1,000トンから始まり、2023年には14,608トンにまで増加しました。生産量は1960年代から1970年代にかけて一定の伸びを見せ、1971年以降に大幅な増加を記録した時期がある一方、1980年代後半までには波のある推移が見られました。21世紀に入ると、増加ペースが安定化し、近年はほぼ横ばい傾向となっています。特に2022年から2023年にかけては14,608トンと過去最高値を記録しましたが、生産増加の伸び率が鈍化していることが特徴です。

国際連合食糧農業機関（FAO）が発表した2024年の最新データによると、ブルキナファソでのマンゴー、マンゴスチン、グアバの生産量は、長期的には増加傾向にあります。このデータは、果物生産が同国の農業及び経済における重要な位置を占めていることを示しています。しかし、その推移を詳しく見ると、すべての時期において一貫した増加がなされているわけではなく、大幅な増減がみられる時期や停滞期があることも明確です。

1961年から1970年までの生産量は、年間1,000～1,400トンと緩やかな成長を見せました。この期間における小規模な増加は、主にブルキナファソにおける農業技術の未発達やインフラ整備不足、気候的な変動が影響していると考えられます。1970年代には、1971年に2400トンから1974年の3400トンに大幅に増加しましたが、1977年には大きく減少するなど、変動が目立つ時期となりました。このような変動は、この地域が自然災害や旱魃（かんばつ）の影響を受けやすいこと、あるいは当時の市場需要の変動や輸出関連の課題が関与している可能性があります。

1980年代に入ると、生産量は4,000～5,000トン台で推移し、安定化が見られますが、やはり1984年の4,500トンを例に一時的な減少期も顕著です。その後、1990年代後半から2000年代前半にかけて、生産量は持続的かつ急速に成長を見せ、9,000トンを超える数値を達成しました。この成長は、農業技術の向上、果物の需要増加、そして国際市場への輸出拡大が寄与したものと考えられます。同地域での農業支援プログラムや農家への教育活動なども、間接的にこの成長を支えたと推測されます。

2008年以降、年間1万トンを安定的に超えた生産量は、その後緩やかな増加を続けて約14,000トン台に達しましたが、この時期の伸び率は鈍化しています。例えば、近年特に注目される2020年から2023年の間では14,379トンから14,608トンへの計229トンの増加に留まっており、実質的には横ばいの様相を示しています。この背景には、気候変動の影響、特に降雨量の不規則さや平均気温の上昇が考えられます。また、土地利用の拡大が頭打ちとなり新たな農地の確保が困難になったことや、灌漑設備の整備不足がその要因として挙げられます。

生産量増加の停滞を解決するためには、具体的な対策が必要です。まず、農業技術のさらなる近代化が効果的です。例えば、乾燥地帯でも効率的に水資源を活用できる灌漑技術や、病害虫の被害を軽減できる農薬技術の普及は有益です。また、新品種の開発と導入も重要な課題として挙げられます。加えて、専門家による農家への研修プログラムや農協の補助も効果的です。さらに地政学的リスクとして、地域紛争や内部不安定が農業生産や分配ネットワークに与える影響を軽減するため、地域間協力の枠組みづくりや治安改善も並行して進める必要があります。

ブルキナファソの果物生産は、同国の経済の多様化にも重要な役割を果たしており、地域の食料安全保障の観点からも見過ごせません。この点を考慮し、政府や国際機関は灌漑整備や市場流通の拡大への投資、さらに地域での気候対応型の農業政策を強化すべきです。これらの対策を実行することで、収益性の向上と持続可能な農業発展が見込まれます。