Food and Agriculture Organization(国際連合食糧農業機関)の最新データによると、ガイアナのマンゴー、マンゴスチン、グアバの総生産量は1961年以降、大きな変動を見せています。長期的には生産量の増加傾向も見られるものの、一貫性のある成長がなされていないことが特徴です。近年は2020年の8,843トンをピークに、その後減少傾向にあり、2023年には4,659トンに留まりました。この間、1969年や1990年などの急増期、2004年以降の減少期が顕著に見られるのが特徴です。
ガイアナのマンゴー・マンゴスチン・グアバ生産量推移(1961年~2023年)
年度 | 生産量(トン) | 増減率 |
---|---|---|
2023年 | 4,659 |
-8.86% ↓
|
2022年 | 5,112 |
-4.2% ↓
|
2021年 | 5,336 |
-39.66% ↓
|
2020年 | 8,843 |
6.12% ↑
|
2019年 | 8,333 |
4.96% ↑
|
2018年 | 7,939 |
-12.1% ↓
|
2017年 | 9,032 |
74.36% ↑
|
2016年 | 5,180 |
60.12% ↑
|
2015年 | 3,235 |
15.75% ↑
|
2014年 | 2,795 |
148.44% ↑
|
2013年 | 1,125 |
-24.95% ↓
|
2012年 | 1,499 |
-6.55% ↓
|
2011年 | 1,604 |
-36.45% ↓
|
2010年 | 2,524 |
-18% ↓
|
2009年 | 3,078 |
6.84% ↑
|
2008年 | 2,881 |
-29.47% ↓
|
2007年 | 4,085 |
-19.71% ↓
|
2006年 | 5,088 |
69.6% ↑
|
2005年 | 3,000 |
-19.55% ↓
|
2004年 | 3,729 |
-27.49% ↓
|
2003年 | 5,143 |
-38.04% ↓
|
2002年 | 8,300 |
-27.12% ↓
|
2001年 | 11,389 |
24.91% ↑
|
2000年 | 9,118 |
-20.26% ↓
|
1999年 | 11,434 |
114.72% ↑
|
1998年 | 5,325 |
-36.24% ↓
|
1997年 | 8,352 |
-24.74% ↓
|
1996年 | 11,097 |
1.1% ↑
|
1995年 | 10,976 |
7.75% ↑
|
1994年 | 10,187 |
21.89% ↑
|
1993年 | 8,358 |
4.72% ↑
|
1992年 | 7,981 |
2.75% ↑
|
1991年 | 7,768 |
-13.69% ↓
|
1990年 | 9,000 |
200% ↑
|
1989年 | 3,000 | - |
1988年 | 3,000 | - |
1987年 | 3,000 |
3.45% ↑
|
1986年 | 2,900 | - |
1985年 | 2,900 |
3.57% ↑
|
1984年 | 2,800 | - |
1983年 | 2,800 |
3.7% ↑
|
1982年 | 2,700 |
3.85% ↑
|
1981年 | 2,600 |
4% ↑
|
1980年 | 2,500 |
4.17% ↑
|
1979年 | 2,400 |
4.35% ↑
|
1978年 | 2,300 |
4.55% ↑
|
1977年 | 2,200 |
4.76% ↑
|
1976年 | 2,100 |
5% ↑
|
1975年 | 2,000 |
33.33% ↑
|
1974年 | 1,500 |
-31.82% ↓
|
1973年 | 2,200 |
2.33% ↑
|
1972年 | 2,150 |
2.38% ↑
|
1971年 | 2,100 |
2.89% ↑
|
1970年 | 2,041 |
2.05% ↑
|
1969年 | 2,000 |
73.91% ↑
|
1968年 | 1,150 |
4.55% ↑
|
1967年 | 1,100 |
4.76% ↑
|
1966年 | 1,050 |
5% ↑
|
1965年 | 1,000 |
5.26% ↑
|
1964年 | 950 |
5.56% ↑
|
1963年 | 900 |
5.88% ↑
|
1962年 | 850 |
6.25% ↑
|
1961年 | 800 | - |
ガイアナは熱帯地域に位置し、その気候はマンゴー、マンゴスチン、グアバといった果物の栽培に適しています。このため、これらの果実は国の農業生産において重要な作物の一つです。しかし、生産量データを見ると、継続的な成長が実現できていない現状が浮き彫りになります。
まず、1969年にそれまでの1,150トンから、倍近くの2,000トンへの急増が見られます。この増加の背景には、土地の利用拡大や農業技術の向上があったと考えられます。その後1970年代から1980年代にかけて、生産量はおおむね安定して増加し、1987年には3,000トンを記録しました。しかし、1990年には急激に9,000トンへと跳ね上がります。このような急増は、政府の農業政策の転換や輸出市場へのアクセス拡大が要因である可能性があります。
ところが、1990年代後半には再び不安定な動きを見せ、一時的に11,434トンという高水準を記録した1999年を除き、2000年以降は減少傾向が続きます。特に2004年の3,729トンへと生産量が急落した時期は注目に値し、この下落は洪水や気候変動の影響、もしくは農業インフラの未整備が原因とされることが考えられます。
近年のデータでは、2017年には9,032トンと回復傾向が見られます。しかし2020年以降、再び低下し続け、2023年には4,659トンにまで減少しました。この下落の要因として、新型コロナウイルス感染症の影響、労働力不足、国際的な輸送網の混乱が考えられるとともに、ガイアナが直面する気候変動の課題も無視できません。
こうした変動のある生産状況は、ガイアナ経済にとって以下のような課題を浮き彫りにしています。一つは、農業インフラと技術革新の不足が生産量の安定化を妨げている点です。特に灌漑システムや収穫後の保管・輸送設備の充実が求められます。また、気候変動に伴う天候不順や自然災害への対応策も急務です。さらに、輸出市場の多様化や国内市場の拡充も、総合的な成長に寄与する課題として挙げられるでしょう。
このような背景を踏まえ、いくつかの具体的提案を行います。まず、気候変動に強い農業の実現に向けて、耐干ばつ性のある品種の開発や先端的灌漑技術の導入を進めることが重要です。また、農業従事者への教育支援や政府による補助金政策により、生産者の意欲を高める取り組みも必要です。加えて、国際機関や近隣諸国との協力を深めることで、輸出先を多様化し、収入源を安定させることも有効です。
最後に、これらの取り組みが進むことで、ガイアナのマンゴー、マンゴスチン、グアバの生産量が安定的に成長し、農業部門全体の成長や地域住民の生活向上に寄与する可能性が高いと予測されます。ただし、これを実現するためには、持続的で戦略的な政策の策定と実行が不可欠です。この現状をふまえ、国内外からさらなる支援と協力を引き出すことが、ガイアナの農業の未来を切り開く鍵となるでしょう。