アルダビールのシェイフ・サフィー・ユッディーンの修道院と聖者廟複合体

アシア / イラン（イスラム共和国） / 文化遺産

基本情報

遺跡名称	アルダビールのシェイフ・サフィー・ユッディーンの修道院と聖者廟複合体
遺跡名称(英語)	Sheikh Safi al-din Khānegāh and Shrine Ensemble in Ardabil
国名	イラン（イスラム共和国）
登録区分	文化遺産
登録基準(登録基準とは)	(i)(ii)(iv)
世界遺産登録年	2010年
資産面積	2.1353ha

世界遺産「アルダビールのシェイフ・サフィー・ユッディーンの修道院と聖者廟複合体」の登録理由や特徴について

シェイク・サフィ・アル・ディン・ハーネガーフとその霊廟群（Sheikh Safi al-din Khānegāh and Shrine Ensemble）は、イランのアルデビルに位置する歴史的かつ文化的重要性を持つ遺産です。この場所は、16世紀初頭から18世紀末にかけて建設され、スーフィズムの伝統における精神的な隠遁所として機能してきました。建物群は、イランの伝統的な建築様式を活かし、限られたスペースを最大限に利用して、図書館、モスク、学校、霊廟、貯水池、病院、キッチン、パン屋やいくつかのオフィスなど、多様な機能を果たすために設計されています。

この霊廟群は、シェイクの霊廟に至る道が七つのセグメントに分かれており、それぞれがスーフィーの神秘主義の七つの段階を象徴しています。道の途中には八つの門があり、これはスーフィズムの八つの態度を表しています。これらの構造物は、優れた保存状態を保ち、豊かに装飾されたファサードや内部を特徴としており、古代の遺物も多数展示されています。

シェイク・サフィ・アル・ディン・ハーネガーフは、中世イスラム建築の要素が集まり、非常に珍しい建築群を形成しています。この場所は、スーフィズムの信仰と文化を体現した重要な証拠であり、またイランの歴史的遺産の一部として、ユネスコの世界遺産にも登録されています。

建築様式は、イラン特有の技術とデザインの集大成であり、特にモザイクやタイル装飾が施された美しい仕上げが目を引きます。この霊廟群は、訪れる者に深い霊的体験を提供し、また学問や文化の中心地としても機能してきました。時を経たこの地は、スーフィズムの教えを学ぶ貴重な場であり、精神的な探求者や観光客にとって必見の名所となっています。

シェイク・サフィ・アル・ディン・ハーネガーフとその霊廟群は、イランの歴史的および文化的豊かさを示す重要な例であり、未来の世代にその価値が受け継がれていくことが期待されます。訪問者にとって、この場所はただの観光地ではなく、深い感動と啓示を与える聖なる空間なのです。