基本情報
遺跡名称 | ゴンバデ・カーブース |
遺跡名称(英語) | Gonbad-e Qābus |
国名 | イラン(イスラム共和国) |
登録区分 | 文化遺産 |
登録基準(登録基準とは) | (i)(ii)(iii)(iv) |
世界遺産登録年 | 2012年 |
資産面積 | 1.4754ha |
世界遺産「ゴンバデ・カーブース」の登録理由や特徴について
ゴンバド・エ・カーブス(Gonbad-e Qābus)は、イラン北東部に位置する、かつての古代都市ジョルジャンの遺跡近くに建てられた壮大な塔で、紀元1006年にZiyarid朝の支配者カーブス・イブン・ヴォシュムギルのために建立されました。この塔は、かつて栄華を誇ったジョルジャンの唯一の残存遺構であり、14世紀から15世紀にかけてモンゴルの侵略で壊滅した都市の証として重要な文化的遺産です。
ゴンバド・エ・カーブスは、高さ53メートル、直径17メートルから15.5メートルの先細りの円筒形を持ち、その上に円錐形のレンガ屋根が冠されています。この塔は、イスラム建築の中でも特に革新的な技術と美しさが融合したもので、イランやアナトリア、中央アジアの宗教建築に大きな影響を与えました。特に、その幾何学的な模様は、当時の数学や科学の発展を示しており、イスラム世界の文化的交流の証とされています。
この塔は、無釉の煉瓦を使用して建設されており、その巧妙な構造とデザインは、当時の建築技術の素晴らしさを表現しています。それにより、ゴンバド・エ・カーブスは、イスラム建築の重要な時代における象徴的な作品として位置づけられています。また、塔の中には、著名な詩人や学者を含む歴史的な人物の霊廟があるとも言われており、その文化的価値は計り知れません。
ゴンバド・エ・カーブスは、2002年にユネスコの世界遺産に登録されており、観光客や学者にとっても人気のスポットとなっています。訪れる人々は、この塔の壮大さだけでなく、周囲の歴史的な背景や文化に触れることができる貴重な体験を得られます。ゴンバド・エ・カーブスは、イランの多様な歴史と文化を知る上で欠かせない場所であり、今後もその価値は永続的に評価されることでしょう。
「ゴンバデ・カーブース」はどこにある?