基本情報
遺跡名称 | パサルガダエ |
遺跡名称(英語) | Pasargadae |
国名 | イラン(イスラム共和国) |
登録区分 | 文化遺産 |
登録基準(登録基準とは) | (i)(ii)(iii)(iv) |
世界遺産登録年 | 2004年 |
資産面積 | 159.65ha |
世界遺産「パサルガダエ」の登録理由や特徴について
パサルガダエ(Pasargadae)は、紀元前6世紀にキュロス二世によって創設されたアケメネス朝の最初の王朝の首都です。現在のイランのファールス(パース)地方に位置し、ペルシア人の故郷でもあります。パサルガダエは、その壮大な宮殿や庭園、そしてキュロスの墓所など、アケメネス朝初期の王室アートと建築の傑出した例を示しており、ペルシア文明の卓越した証として知られています。
この遺跡は広さ160ヘクタールに及び、特に注目すべき遺構にはキュロス二世の墓所(マウソレウム)、そして塔のテラス(タール・エ・タフト)があります。また、王宮、集会所、住宅宮殿、庭園からなる王室の一帯も見どころです。パサルガダエは、古代西アジアにおける最初の大規模な多文化帝国の首都であり、東地中海からエジプト、さらにインダス川まで広がる領土を持ち、その多様な民族の文化を尊重することが特徴的でした。
アケメネス朝の建築は、異なる文化を統合した表現であり、それがパサルガダエの遺構にも色濃く表れています。特に、パサルガダエの設計には、異なる地域の影響を受けたスタイルや技法が見られ、これによって古代における文化的交流の重要性が理解できます。この地域は、歴史的・文化的に重要な地であり、ユネスコの世界遺産にも登録されています。
パサルガダエは、その豊かな歴史と建築の美しさから多くの観光客を惹きつけており、また、考古学者や歴史家にとっても研究の重要な対象となっています。古代ペルシアの栄光を今に伝えるこの遺跡は、未来の世代にその遺産を引き継ぐためにも大切に保護され続けています。
このように、パサルガダエはただの遺跡にとどまらず、古代の多文化共存の象徴として、また人類の歴史の重要な一ページとして存在しています。その価値を理解し、訪れることは、我々にとっても文化的な視野を広げる意味ある体験となるでしょう。
「パサルガダエ」はどこにある?