基本情報
遺跡名称 | サン・テミリオン地域 |
遺跡名称(英語) | Jurisdiction of Saint-Emilion |
国名 | フランス |
登録区分 | 文化遺産 |
登録基準(登録基準とは) | (iii)(iv) |
世界遺産登録年 | 1999年 |
資産面積 | 7847ha |
世界遺産「サン・テミリオン地域」の登録理由や特徴について
「サン=テミリオンの管轄地(Jurisdiction of Saint-Emilion)」は、フランス南西部のアキテーヌ地域に位置する、ユネスコの世界遺産に登録された地域です。この地域は、ローマ時代にさかのぼり、豊かな土壌を活かしたブドウ栽培が行われるようになりました。特に中世においては、ワイン生産が一層盛んになり、サン=テミリオンはその発展の中心地として知られるようになります。
サン=テミリオンの地域は、11世紀から始まる巡礼路の一部であり、サンティアゴ・デ・コンポステーラへの巡礼者たちにとって重要な停留所でした。このため、多くの教会や修道院、 hospice(ホスピス:安楽死や医療を必要とする人々のための施設)が建設され、地域の文化と信仰の重要な拠点となりました。また、12世紀にはイギリスによる支配下において特別な「管轄地」という地位が与えられ、政治的にも重要な役割を果たしました。
サン=テミリオンの風景は、美しいブドウ畑に囲まれた町や村々が点在し、歴史的な建物やモニュメントが数多く存在します。特に、サン=テミリオンの中心部には、中世の面影を残す石造りの教会やワイナリーが立ち並び、訪れる人々に歴史の深さを感じさせます。ワインの生産地域としても名高いこの地は、特にメルロやカベルネ・フランといった品種のワインが知られています。
サン=テミリオンの経済は、ワイン生産に密接に結びついています。地域の農家やワイナリーは、品質の高いワインを生産することで国際的な評価を得ており、その結果として観光業も発展しています。世界中から訪れる観光客は、テイスティングやワイナリーツアーを通じて、サン=テミリオンの魅力を体験することができます。
この地域は、その美しい風景と豊かな文化遺産が評価され、1999年にユネスコの世界遺産リストに登録されました。サン=テミリオンは、ただのワイン生産地ではなく、歴史、文化、宗教が息づく場所として、多くの人々に愛され続けています。サン=テミリオンには、ワインだけではなく、その背景にある歴史や文化も感じ取ることができる貴重な体験が待っています。
「サン・テミリオン地域」はどこにある?