基本情報
遺跡名称 | 天日製塩施設、サラン-レ-バン大製塩所からアルケ‐スナン王立製塩所まで |
遺跡名称(英語) | From the Great Saltworks of Salins-les-Bains to the Royal Saltworks of Arc-et-Senans, the Production of Open-pan Salt |
国名 | フランス |
登録区分 | 文化遺産 |
登録基準(登録基準とは) | (i)(ii)(iv) |
世界遺産登録年 | 1982年 |
資産面積 | 10.48ha |
世界遺産「天日製塩施設、サラン-レ-バン大製塩所からアルケ‐スナン王立製塩所まで」の登録理由や特徴について
「From the Great Saltworks of Salins-les-Bains to the Royal Saltworks of Arc-et-Senans, the Production of Open-pan Salt」は、フランスの塩に関連する重要な遺産を含む世界遺産です。特に、サラン・レ・バンのグレートソルトワークスと、アルク=エ=セナンの王家の塩工場がこの遺産の中心的な要素となっています。
アルク=エ=セナンの王家の塩工場は、フランスのジュラ地方ベサンソン近郊に位置し、著名な建築家クロード・ニコラス・ルドゥーによって1775年に建設が開始されました。この塩工場は、ルイ16世の時代に建設されたもので、産業建築の初めての大きな成果とされています。ルドゥーは、啓蒙時代の進歩の理想を反映した設計を行い、労働の合理的かつ階層的な組織化が可能な広大な半円形の複合施設を構想しました。本来的には、この施設は理想的な都市を築く計画の一部であったものの、その構想は実現しませんでした。
一方、サラン・レ・バンのグレートソルトワークスは、少なくとも1200年間にわたって稼働し、1962年にその活動が停止しました。この塩工場の塩水は1780年から1895年の間、21kmにわたる木製のパイプを通って王家の塩工場に送られていました。また、この塩工場は、広大なショーの森の近くに位置し、燃料用の木材を確保するための理想的な場所でした。
サラン・レ・バンの塩工場には、13世紀からの地下ギャラリーがあり、19世紀に作られた水圧ポンプも未だに機能しています。このボイラー室は、塩職人たちが「白い金」と呼ばれる塩を採取する際に直面していた困難な労働の様子を示しています。塩は古代から非常に貴重な資源であり、その生産と加工は地域社会にとって重要な経済活動であり続けました。
「From the Great Saltworks of Salins-les-Bains to the Royal Saltworks of Arc-et-Senans, the Production of Open-pan Salt」は、地域の歴史、産業の進化、そして文化遺産としての重要性を物語る貴重な世界遺産です。この遺産は、塩の製造がもたらした影響のみならず、建築や工業デザインにおける革新を示すものとなっています。今日、これらの施設は観光名所としても広く知られており、多くの訪問者がその歴史と美しさを楽しむために訪れています。
「天日製塩施設、サラン-レ-バン大製塩所からアルケ‐スナン王立製塩所まで」はどこにある?