基本情報
遺跡名称 | ビハール州ナーランダ・マハーヴィハーラ(ナーランダ大学)の遺跡 |
遺跡名称(英語) | Archaeological Site of Nalanda Mahavihara at Nalanda, Bihar |
国名 | インド |
登録区分 | 文化遺産 |
登録基準(登録基準とは) | (iv)(vi) |
世界遺産登録年 | 2016年 |
資産面積 | 23ha |
世界遺産「ビハール州ナーランダ・マハーヴィハーラ(ナーランダ大学)の遺跡」の登録理由や特徴について
ナランダ・マハーヴィハーラ遺跡は、インド北東部のビハール州に位置し、紀元前3世紀から紀元後13世紀にかけて存在した修道院および学問の中心地の考古学的遺構を含んでいます。ナランダは、南アジア最古の大学と見なされ、その文化的・知的遺産は広く評価されています。この地は、組織的に知識を伝達する仕組みが800年にわたり継続されたことが特徴です。
遺跡には、仏塔(ストゥーパ)、祠(シュライン)、住居および教育施設であるビハーラが含まれています。これらの建築物は、石や金属、さらにはスツッコ(漆喰)で作られた重要な芸術作品を伴い、多様な宗教的・文化的伝統を反映しています。ナランダの歴史は、仏教が宗教として発展していく過程や、修道院と教育の伝統が栄えた様子を物語っています。
ナランダは、僧侶や学者が集まり、知識の探求が行われる場所であり、多くの著名な学者たちがここで学び、教えました。特に、7世紀に活躍した著名な仏教哲学者であり、旅行者でもあった玄奘(三蔵法師)がこの地を訪れたことでも知られています。彼はこの場所で多くの教典を学び、中国に持ち帰るための研究を行いました。
また、ナランダは国際的な学問の中心地であり、インド国内外から多くの学生が集まりました。各国から訪れた学生たちは、それぞれの文化や知識を持参し、ナランダにおいてその交流が行われました。このようにして、ナランダは文化の融合と知識の伝達の場ともなり、多様な学問領域が発展しました。
現在、ナランダ・マハーヴィハーラ遺跡はユネスコの世界遺産に登録されており、歴史的な意義だけでなく、仏教文化の発展における重要性をも評価されています。訪れる人々は、古代の教育機関の名残を感じることができ、当時の人々の学問に対する情熱や、精神的な探求に思いを馳せることができます。ナランダの遺跡は、過去の知識を今日に伝える貴重な場所であり、毎年多くの観光客や研究者が訪れています。これによって、ナランダの文化遺産は今後も受け継がれ、さらなる探求が続けられることでしょう。
「ビハール州ナーランダ・マハーヴィハーラ(ナーランダ大学)の遺跡」はどこにある?