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ファテープル・シークリー

アシア / インド / 文化遺産

基本情報

遺跡名称 ファテープル・シークリー
遺跡名称(英語) Fatehpur Sikri
国名 インド
登録区分 文化遺産  
登録基準(登録基準とは) (ii)(iii)(iv)
世界遺産登録年 1986年

世界遺産「ファテープル・シークリー」の登録理由や特徴について

ファテープール・シクリ(Fatehpur Sikri)は、16世紀後半にムガール帝国の皇帝アクバルによって建設され、わずか10年間の短い期間、ムガール帝国の首都として栄えました。「勝利の町」とも称されるこの遺跡は、インド北部のウッタル・プラデーシュ州に位置しています。ファテープール・シクリは、その壮大な建築群や宗教施設が一体となった複合体であり、特に一貫した建築様式が特徴的です。

この遺跡の中でも最も注目すべきは、インド最大級のモスクであるジャーマー・マスジッド(Jama Masjid)です。ジャーマー・マスジッドはその美しい建築と広大な庭園で知られ、多くの信者や観光客を魅了しています。また、モスクにはアクバル皇帝の象徴としての巨大なガンディー(供物を捧げるための場所)があり、宗教的な重要性も高い場所です。

ファテープール・シクリは、その優れた建築技術と美的感覚から、まるで壮大な劇場のような空間を創造しています。周囲を囲む高い壁に守られ、内部には多数の建物が並ぶ様子は、当時のムガール文化の繁栄を如実に物語っています。特に、アクバル皇帝の個人的な居住空間や、彼の政治・宗教に関する決定がなされていた部屋は、観光客にとって興味深い見どころです。

また、この場所には、アクバーが彼の信仰する宗教的理念を体現するために建設したすべての宗教にオープンな「ディーワニ・カース」(Dewan-i-Khas)や、彼の哲学的な思想を広めるために作られた「サルターナミー」(Sultan's Palace)など、様々な用途のための建物が存在します。

ファテープール・シクリは、1986年にユネスコの世界遺産に登録されて以来、その価値はますます認識されています。この遺跡は、ムガール帝国の短命な栄華を彷彿とさせる重要な文化財であり、建築史や歴史に興味がある人々にとって欠かせないスポットです。

ファテープール・シクリを訪れる際には、その美しい庭や建物、歴史的背景に思いを馳せながら、当時の人々の生活や信仰を感じることができる貴重な体験が待っています。この地は、ムガール帝国の文化や宗教の交差点でもあり、今なお多くの人々に感動を与え続けています。

「ファテープル・シークリー」はどこにある?

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