基本情報
遺跡名称 | アルベロベッロのトゥルッリ |
遺跡名称(英語) | The Trulli of Alberobello |
国名 | イタリア |
登録区分 | 文化遺産 |
登録基準(登録基準とは) | (iii)(iv)(v) |
世界遺産登録年 | 1996年 |
資産面積 | 10.52ha |
世界遺産「アルベロベッロのトゥルッリ」の登録理由や特徴について
アルベロベッロのトゥルッリ(trulli)は、イタリア南部プッリャ州に位置する独特な石造りの住居であり、乾式工法(モルタルを使用しない施工方法)の素晴らしい例です。この建築技術は先史時代から受け継がれ、今でも地域社会で広く利用されています。トゥルッリは、周辺の畑から集められた粗く加工された石灰岩の岩石で作られています。そのデザインは非常に特徴的で、円錐形やドーム状の屋根に積み重ねられた石板から成り立っています。
トゥルッリの建物は、古代からの知恵を体現しており、温暖な気候に適した構造を持っています。石灰岩は地元の資源として豊富にあり、その特性を生かすことによって、自然な断熱効果が得られます。屋根の形状は雨水を効果的に排水するようデザインされており、機能に優れた建築物です。また、トゥルッリはそのユニークな外観から、訪れる観光客にとって魅力的なスポットとなっています。
アルベロベッロは、UNESCOの世界遺産に登録されており、トゥルッリはこの町のシンボルとなっています。特に、アルベロベッロの古い地区には、数百軒のトゥルッリが集まり、異彩を放つ風景を生み出しています。これらの建物は、地域の歴史や生活様式を示すものであり、周囲の美しい自然環境とも調和しています。
訪れる人々は、トゥルッリ地区を歩きながらその独特な建築スタイルを楽しむことができ、地元の文化や伝統を学ぶ貴重な機会を得ることができます。また、村内には伝統工芸品や地元の料理を楽しめるギャラリーやレストランもあり、観光とともに地域の魅力に触れることができます。
トゥルッリの建物は、地域の保存活動や観光資源としても重要な役割を果たしており、プッリャ州の観光の一環として世界中からの訪問者を惹きつけています。歴史的価値と文化的背景を持つアルベロベッロのトゥルッリは、訪れる人にとって忘れられない体験を提供する場所であり、今後もその魅力が人々を惹きつけ続けることでしょう。
「アルベロベッロのトゥルッリ」はどこにある?