基本情報
遺跡名称 | ヴォルビリスの古代遺跡 |
遺跡名称(英語) | Archaeological Site of Volubilis |
国名 | モロッコ |
登録区分 | 文化遺産 |
登録基準(登録基準とは) | (ii)(iii)(iv)(vi) |
世界遺産登録年 | 1997年 |
資産面積 | 42ha |
世界遺産「ヴォルビリスの古代遺跡」の登録理由や特徴について
ボルビリス考古遺跡は、モロッコのワルザザート近郊に位置し、紀元前3世紀に設立された古代の都市遺跡です。この地域はかつてマウレタニア王国の首都であり、後にローマ帝国の重要な前哨基地として栄えました。ボルビリスは豊かな農業地帯の中にあり、古代ローマの影響を色濃く残す数々の建築物や遺構が今も残されています。特に、建築様式やモザイク画はローマ時代の繁栄を物語っています。
この考古遺跡の特徴的な点は、非常に良く保存されたモザイクや公衆浴場、寺院などの構造物です。特に目を引くのは、巨大な家族邸宅や公会堂、神殿、そして広場であり、これらはローマの食文化や生活様式、宗教的な儀式を理解するための貴重な資料となっています。また、ボルビリスはローマの交易路にも接しており、商業の中心地としても機能していました。このため、多様な文化の交流の場でもあったのです。
ボルビリスはその後、イドリス1世によって短期間首都としても利用され、イドリス朝の創設に寄与しました。イドリス1世はこの地で彼の治世を開始し、彼の墓地は近くにあるムーライ・イドリスに位置しています。この地域は、モロッコのイスラム文化の発展においても重要な役割を果たしました。
1987年にはユネスコの世界遺産に登録され、その歴史的価値や文化的遺産の重要性が広く認識されました。現在、ボルビリスは観光地として人気があり、訪れる人々は古代ローマの栄光を感じることができる貴重な体験を得ることができます。遺跡を巡ることで、古代の生活様式や宗教、社会構造を垣間見ることができ、当時の人々の営みを感じることができます。
ボルビリス考古遺跡は、古代の歴史に興味がある人々だけでなく、文化遺産に関心のある人々にもとっておきのスポットです。豊かな歴史を持つこの場所は、モロッコの過去を知る上で欠かせない存在であり、その魅力は今も色褪せることなく、多くの訪問者を魅了し続けています。
「ヴォルビリスの古代遺跡」はどこにある?