基本情報
遺跡名称 | ラバト:近代都市と歴史的都市が共存する首都 |
遺跡名称(英語) | Rabat, Modern Capital and Historic City: a Shared Heritage |
国名 | モロッコ |
登録区分 | 文化遺産 |
登録基準(登録基準とは) | (ii)(iv) |
世界遺産登録年 | 2012年 |
資産面積 | 348.59ha |
世界遺産「ラバト:近代都市と歴史的都市が共存する首都」の登録理由や特徴について
ラバトは、モロッコの西北部に位置する大西洋沿いの都市であり、「現代の首都と歴史的都市:共有の遺産」という名前のもと、ユネスコの世界遺産に登録されています。この登録は、アラブ・イスラムの過去と西洋の現代主義が豊かに交差する場所としてのラバトの重要性を示しています。
ラバトの遺産は、フランス保護時代の1912年から1930年代にかけて計画・建設された新しい町を包含しています。この新しい町には、王室や行政地区、住宅地、商業施設、そして「ジャルダン・デゼッサ(植物園)」と呼ばれる庭園が広がっています。これに加え、12世紀に遡る古い部分も含まれ、特にハッサン・モスクやアルモハド朝の城壁や門は、アルモハド・カリフ政権による偉大な首都の計画の名残を伝えています。これらはいずれも、アフリカの20世紀における最も大規模で野心的な都市開発の一つとして評価されています。
さらに、ラバトの歴史は17世紀のムーア人、すなわちアンダルシアの公国の遺構にも見ることができます。これにより、ラバトは異なる文化や時代の影響を受けながら形成されてきた、非常に多様な歴史的背景を有した都市であることが分かります。
また、ラバトは現在も活気ある現代都市であり、ビジネスの中心地として、さらには観光地としても知られています。そのため、訪れる人々は新旧が共存する魅力的な街並みを体験することができます。特に、モダンな建築と伝統的なイスラム建築が共存する様子は、多くの観光客にとって驚きの光景です。
ラバトは、単に歴史的な都市遺産があるだけでなく、モロッコの歴史や文化を理解する上で重要な役割を果たしています。多様な文化の交差点であるラバトは、かつての王国の栄華を象徴しつつも、現代の都市生活を享受する人々の姿を同時に映し出しています。このような背景が、ラバトという都市を訪れる価値を一層高めているのです。ラバトは、その豊かな歴史と現代性の両方を持ち合わせ、訪れる者に多くの学びや感動を提供してくれる場所なのです。
「ラバト:近代都市と歴史的都市が共存する首都」はどこにある?