基本情報
遺跡名称 | フェス旧市街 |
遺跡名称(英語) | Medina of Fez |
国名 | モロッコ |
登録区分 | 文化遺産 |
登録基準(登録基準とは) | (ii)(v) |
世界遺産登録年 | 1981年 |
資産面積 | 280ha |
世界遺産「フェス旧市街」の登録理由や特徴について
フェズのメディナ(Medina of Fez)は、モロッコに位置するユネスコの世界遺産であり、非常に豊かな歴史を持つ地域です。このメディナは9世紀に創設され、世界最古の大学であるアル・カラウィーン大学があることで知られています。特に、13世紀から14世紀にかけてはマリニッド朝の下で繁栄を迎え、この時代に多くの重要な建築物が築かれました。さらに、フェズは当時、モロッコ王国の首都としてマラケシュに代わり、その文化的、精神的中心地としての地位を確立しました。
フェズのメディナは、美しく複雑な都市計画と多様な建築スタイルを特徴としています。この地域には、学校(マドラサ)、宿泊施設(フォンドック)、宮殿、住宅、モスク、井戸など、さまざまな歴史的なモニュメントが点在しています。その中でも、ボウ・イナニア・マドラサやアッタリン・マドラサなどの教育施設は、歴史的価値や建築的美しさで特に注目されています。
メディナ内部は狭い路地や bustling market(スーク)で構成されており、訪れる人々はその独特な雰囲気に圧倒されます。地元の職人たちが手がける陶器、革製品、織物などが並び、観光客には魅力的なショッピングの場を提供しています。また、伝統的なモロッコ料理や文化体験も楽しむことができ、観光客にとって心に残る体験となることでしょう。
1912年に政治的な首都がラバトに移されても、フェズは今なおモロッコの文化と精神の中心地として存在しています。市内には多数の宗教施設があり、信者たちが集まる場所となっています。特に、ザウィヤ(聖者の霊廟)などは、地域の信仰の象徴として大切にされています。
このように、フェズのメディナはただの観光地ではなく、モロッコの歴史、文化、信仰が凝縮された場所と言えるでしょう。訪れる人々は、古代の魅力と現代の活気を同時に感じることができ、その独自の文化に触れることで、心豊かな経験を得られるでしょう。メディナの美しい景観と深い歴史を体感するために、多くの人々がこの地を訪れ続けています。
「フェス旧市街」はどこにある?