基本情報
遺跡名称 | バース市街 |
遺跡名称(英語) | City of Bath |
国名 | イギリス |
登録区分 | 文化遺産 |
登録基準(登録基準とは) | (i)(ii)(iv) |
世界遺産登録年 | 1987年 |
資産面積 | 2900ha |
世界遺産「バース市街」の登録理由や特徴について
バース(Bath)は、イギリスのサマセット州に位置する歴史的な街で、ユネスコの世界遺産に登録されています。この街は古代ローマ時代に温泉地として設立され、化石水が湧き出る天然温泉が広がっていました。ローマ人はこの地を「アクア・スリーバ(Aqua Sulis)」と呼び、宗教的な意義も持つスパとして重要視していました。
バースの大きな魅力の一つは、その美しいローマ浴場の遺跡です。ローマ浴場は、紀元前一世紀に建造され、今でもその壮大な構造や設計の一部が残っています。訪れる人々は、当時の人々がどのようにこの地を利用していたかを想像しながら、これらの遺構を見学することができます。
中世にはバースは羊毛産業の中心地となり、経済的にも重要な役割を果たしました。特に13世紀から16世紀にかけては、羊毛貿易が盛況を極め、街の繁栄を支えました。この時期に構築された建造物の多くは、現在も街の景観に色を添えています。
18世紀に入ると、ジョージ3世の治世下でバースは変貌を遂げ、優雅な町並みが形成されました。この時期に建てられたネオクラシック様式のパラディオ様式の建物が多く、これらはローマ浴場と見事に調和しています。バースアベイ(Bath Abbey)やロイヤルクレセント(Royal Crescent)、サー・ナサニエル・ウェストンの設計によるカーピノル・アーケード(The Circus)など、美しい建築物が立ち並び、訪れる人々を魅了しています。
バースはまた、文化と芸術の中心地としても知られ、文学や音楽、デザインなどの分野で多くの著名な人物を輩出しています。特に、作家のジェーン・オースティンはこの地に住んでいたことでも知られ、その影響は現在も色濃く残っています。バースには彼女に関連する博物館も存在し、ファンにとっては必見のスポットとなっています。
バースを訪れる際には、ぜひ温泉を体験してみることをおすすめします。現代のスパ施設では、ローマ時代から受け継がれた温泉文化を体験しつつ、リラックスした時間を過ごすことができます。
このように、バースは歴史、文化、建築、温泉の全てが融合した魅力的な街です。訪れることで、古代から現代に至るまでの背景や情緒を感じることができるでしょう。バースは、誰にとっても魅力的な目的地であり、歴史愛好者や文化探求者には特におすすめの場所です。
「バース市街」はどこにある?