ゴフ島及びインアクセシブル島

ヨーロッパ / イギリス / 自然遺産

基本情報

遺跡名称	ゴフ島及びインアクセシブル島
遺跡名称(英語)	Gough and Inaccessible Islands
国名	イギリス
登録区分	自然遺産
登録基準(登録基準とは)	(vii)(x)
世界遺産登録年	1995年
資産面積	7900ha

世界遺産「ゴフ島及びインアクセシブル島」の登録理由や特徴について

ゴフ島とインアセッシブル島は、大西洋南部に位置するユネスコの世界遺産であり、温帯気候における最も影響を受けていない島および海洋生態系の一つです。この二つの島は、雄大な崖に囲まれ、海に迫り出すようにしてそびえ立っています。人工的に持ち込まれた哺乳類が存在しないため、これらの島々は独自の自然環境を保っています。

ゴフ島には、世界最大級の海鳥コロニーが存在し、特にニュージーランドの南部地方に見られる渡り鳥の重要な生息地となっています。また、この島には、ゴフガモと呼ばれる独特な陸鳥の2種が生息しており、さらに12種の固有植物も確認されています。一方、インアセッシブル島は、2種類の鳥と8種類の植物、そして少なくとも10種の無脊椎動物が固有種として知られています。

これらの島々は、生物多様性の宝庫であり、特定の種がその環境に特化して進化してきたことを示しています。特に、豊かな生態系は、絶滅の危機にさらされている生物の保護にとって重要な役割を果たしています。地理的にも孤立しているため、ほかの地域からの影響をあまり受けず、自然の状態がほぼそのまま保たれています。

ゴフ島とインアセッシブル島は、研究者や生物学者にとっても貴重な研究現場であり、独自の生態系や種の進化についての理解を深めるための重要な場所です。また、観光客には手つかずの自然の美しさを体験する機会を提供しており、極めて高い環境保全の価値を持っています。

これらの島々は、その特殊な生態系と豊富な生物多様性から、世界的にも注目されています。人間による影響を受けずに保存されている自然環境は、地球の未来にとっても重要な意義を持っているのです。特に、ゴフ島およびインアセッシブル島は、環境保護や生物多様性の重要性が強調される現代において、持続可能な自然の管理と保全のモデルとなる存在です。このような背景をもって、これらの島々は今後も大切に守られていく必要があります。