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ヘラクレスの塔

ヨーロッパ / スペイン / 文化遺産

基本情報

遺跡名称 ヘラクレスの塔
遺跡名称(英語) Tower of Hercules
国名 スペイン
登録区分 文化遺産  
登録基準(登録基準とは) (iii)
世界遺産登録年 2009年
資産面積 233ha

世界遺産「ヘラクレスの塔」の登録理由や特徴について

「ヘラクレスの塔(Tower of Hercules)」は、スペインのノルテ・ウェスタン地方に位置するラ・コルーニャ港の入口に位置する灯台です。この塔は、1世紀末にローマ人によって建設された「ファルム・ブリガンティウム」として知られ、現存する古代灯台の中で構造的完全性と機能の継続性を保持している唯一のものとして、ユニークな存在感を誇っています。

塔は、高さ57メートルの岩の上に建設されており、塔自体の高さはさらに55メートルです。この55メートルのうち、34メートルはローマ時代の石造部分であり、残りの21メートルは18世紀の建築家エウスタキオ・ジャンニーニが行った修復工事によるものです。彼はローマ時代のコアに2つの八角形の構造物を追加しました。塔の基部には小さな長方形のローマ建物もあり、周辺にはアイアンエイジの「モンテ・ドス・ビコス」と呼ばれる岩の彫刻や、イスラム教の墓地も存在します。

ヘラクレスの塔は、中世から19世紀まで多くの伝説に彩られています。例えば、ヘラクレスがこの地に足を踏み入れ、巨人を打ち倒すという伝説が語られています。また、塔は古代ローマ時代の灯台として、機能し続けている点でも際立っています。そのため、「ヘラクレスの塔」は、ユネスコの世界遺産にも登録されており、文化的及び歴史的重要性を持つ観光名所となっています。

1990年代の発掘調査により、ローマ時代の基盤が明らかにされ、塔の歴史的な背景や建設技術についての理解が深まりました。この地域は観光客に人気であり、訪れる人々はヘラクレスの塔だけでなく、その周りに広がる美しい海岸線や自然景観も楽しむことができます。

ヘラクレスの塔は、古代の灯台としての役割を果たし続け、訪れる人々に歴史の重みを感じさせる場所です。現代においてもその存在は重要視され、多くの人々に愛されています。観光地としてだけでなく、歴史的な遺産としても、ヘラクレスの塔は人々に語りかける魅力的なスポットです。

「ヘラクレスの塔」はどこにある?

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