ドニャーナ国立公園

ヨーロッパ / スペイン / 自然遺産

基本情報

遺跡名称	ドニャーナ国立公園
遺跡名称(英語)	Doñana National Park
国名	スペイン
登録区分	自然遺産
登録基準(登録基準とは)	(vii)(ix)(x)
世界遺産登録年	1994年
資産面積	54251.7ha

世界遺産「ドニャーナ国立公園」の登録理由や特徴について

ドニャーナ国立公園（Doñana National Park）は、スペインのアンダルシアに位置し、グワダルキビール川の河口が大西洋に流れ込む右岸に広がっています。この公園は、その多様な生態系が特徴です。特に、湿地帯、ラグーン、固定砂丘および移動砂丘、シュラブ林（低木林）やマキ（低木の茂み）など、さまざまな生物群系が存在しています。

ドニャーナ国立公園は、特に鳥類の保護において重要な場所であり、五種の脅威にさらされている鳥類が生息しています。公園内には、地中海地域で最大規模のヘラサギの繁殖地のひとつがあり、毎年50万人以上の水鳥が冬を越すために訪れる場所でもあります。これにより、多様な生態系が形成され、観光客や研究者にとっても貴重な観察地となっています。

この地域は、特に生物多様性が豊かなため、国際的な重要性があります。マルシェラ（湿地）やラグーンは、移動する鳥たちの生息環境として最適であるだけでなく、他の動植物にとっても重要な生態的役割を果たしています。湿地は水の浄化や洪水の調整、地下水の補給など、多くの生態系サービスを提供しています。

ドニャーナ国立公園は、その保護のためにさまざまなプログラムが実施されており、環境保護活動や生態学的調査が行われています。この地域の生態系を守ることは、地域の文化と経済にも重要な影響を与えるため、地域住民との協力が欠かせません。

さらに、ドニャーナ国立公園は観光地としても知られており、多くの訪問者が自然の美しさや豊かな生物多様性を楽しむために訪れます。バードウォッチングやハイキング、写真撮影など、自然愛好者にとって魅力的なアクティビティが豊富に用意されています。公園内の美しい風景や貴重な生態系は、訪れる人々に深い感動をもたらします。

全体として、ドニャーナ国立公園は、自然保護の重要性、そして生物多様性を持続させる努力の象徴と言えるでしょう。この公園を訪れることは、自然の素晴らしさを再認識し、未来の世代にその素晴らしさを引き継ぐための意義深い経験となるはずです。