基本情報
遺跡名称 | デルベントのシタデル、古代都市、要塞建築物群 |
遺跡名称(英語) | Citadel, Ancient City and Fortress Buildings of Derbent |
国名 | ロシア連邦 |
登録区分 | 文化遺産 |
登録基準(登録基準とは) | (iii)(iv) |
世界遺産登録年 | 2003年 |
世界遺産「デルベントのシタデル、古代都市、要塞建築物群」の登録理由や特徴について
ダゲスタン共和国に位置する世界遺産「デリベントの要塞、古代都市および要塞建築群」は、ササニアン・ペルシャ帝国の北部防衛ラインの一部として構築されました。この要塞はカスピ海の東西に広がる地域において、重要な役割を果たしていました。デリベントの要塞は石造りであり、2本の並行した壁が海岸から山にかけての障壁を形成しています。これらの壁の間には古代都市デリベントが築かれ、現在でもその中世の構造の一部が残されています。
デリベントの町は、ペルシャの防衛戦略上、非常に重要な位置を占めており、そのためこの地域は歴史的にも戦略的にも注目されてきました。この要塞は、紀元前の時代からも利用されており、ササニアン帝国の時代においては敵の侵攻を防ぐための最前線として機能しました。さらに、デリベントはシルクロードの重要な経路に接しているため、商業や文化の交流の場としても繁栄しました。
デリベントの要塞群は、時代の流れとともに多くの文化や民族が交錯する場となり、その影響は建造物のデザインや都市レイアウトにも見られます。特に、イスラムおよびキリスト教の信仰が融合した建築様式は、この街の独特な特徴のひとつです。また、要塞の内部では城壁や塔、古代の住居が確認されており、歴史を物語る貴重な遺産となっています。
19世紀までこの地域の戦略的重要性は続き、時にはロシア帝国の侵攻に対抗するための防衛拠点としても利用されました。現在、デリベントはその文化的、歴史的な価値から観光地として訪れる人々にとって魅力的な場所となっており、世界遺産に登録されたことにより、さらに多くの人々がここを訪れるようになりました。歴史の重みと美しい景観が共存するデリベントの要塞は、訪れる者に深い感動を与えることでしょう。
デリベントの要塞と古代都市は、その壮大な歴史と文化的背景から特に注目されており、今後も重要な遺産として保護されることが期待されています。この地域は、訪れる人々に古代の雰囲気を感じさせ、歴史への理解を深める貴重な場となっています。
「デルベントのシタデル、古代都市、要塞建築物群」はどこにある?