基本情報
遺跡名称 | 中央シホテ-アリン |
遺跡名称(英語) | Central Sikhote-Alin |
国名 | ロシア連邦 |
登録区分 | 自然遺産 |
登録基準(登録基準とは) | (x) |
世界遺産登録年 | 2001年 |
資産面積 | 1566818ha |
世界遺産「中央シホテ-アリン」の登録理由や特徴について
シホテ-アリン(Sikhote-Alin)山脈は、世界で最も豊かで独特な温帯林の一つを有しています。この地域は、タイガ(冷帯林)と亜熱帯の間の混合ゾーンに位置しており、南方の種であるトラやヒマラヤグマが、北方の種であるヒグマやオオヤマネコと共存しています。2018年の拡張により、既存のサイトから約100km北に位置するビキン川流域が新たに含まれるようになりました。シホテ-アリンは、南オホーツクの暗色針葉樹林と、東アジアの針葉樹広葉樹林を抱える独特の生態系を誇っています。
この地域の動植物は非常に多様で、タイガの種と南満州の種が共存しています。特に注目すべきは、アムールトラやシベリアのムスクリス、ウルフ、貂(てん)などの哺乳類です。また、シホテ-アリンの森林は、生物多様性のホットスポットであり、多くの絶滅危惧種が生息しています。これらの動物たちは、生息環境の変化や人間活動に対する脆弱性から、保護の必要性が高まっています。
シホテ-アリンは、温帯林の生態系を保つ上で重要な役割を果たしており、気候変動にも強い影響を与える可能性があります。森林は、地球の気候調整や水循環に寄与し、また炭素を貯蔵する役割も果たしています。この地域の保護は、地球全体の生態系の安定性に貢献することが期待されます。
ユネスコの世界遺産として認定されているシホテ-アリン山脈は、自然の美しさだけでなく、その重要な生態系の豊かさをも示しています。訪れる人々には、貴重な自然環境を体感するだけでなく、保護の意義についても学ぶ機会が与えられます。私たちは、この驚異的な生態系を守り伝えていく責任があります。シホテ-アリンは、かけがえのない生物多様性を保つための重要な拠点であり、人類にとっても大切な資産です。自然の力を敬い、持続可能な未来のためにこの地を守っていきたいものです。
「中央シホテ-アリン」はどこにある?