基本情報
遺跡名称 | ブジビム文化的景観 |
遺跡名称(英語) | Budj Bim Cultural Landscape |
国名 | オーストラリア |
登録区分 | 文化遺産 |
登録基準(登録基準とは) | (iii)(v) |
世界遺産登録年 | 2019年 |
資産面積 | 9935ha |
世界遺産「ブジビム文化的景観」の登録理由や特徴について
バジュビム文化景観は、オーストラリア南西部のガンディチムアラ民族の国に位置し、重要な文化遺産として知られています。この地域は、バジュビム火山、テー・ラック(コンディヒ湖)、湿地帯が見られるカートニチ区域、そして南に広がる岩質の尾根と広大な湿原を特徴とするティレンダラ地域を含んでいます。これらのエリアは、ガンディチムアラの人々によって開発された、世界で最も古くからある大規模な水産養殖ネットワークが展開される場となっています。
バジュビムの溶岩流は、これらの地域を繋ぐ重要な要素であり、ガンディチムアラの人々がこの地形を活用して、幅広い水の制御システムを構築しています。具体的には、チャンネル、ダム、そして堰を用いて洪水の水を管理し、コーヤンウナギ(オーストラリアウナギ)を捕獲するための池を形成します。このウナギは、過去6千年間にわたり、ガンディチムアラの人々にとって重要な食料源であり、経済的・社会的基盤を提供してきました。
バジュビム文化景観は、自然と人間文化の相互作用を示す貴重な例であり、オーストラリアの先住民文化の豊かさと知識の深さを物語っています。この地域は、持続可能な資源管理の先駆けとしても評価されており、先住民族の知恵が自然環境をどのように理解し、活用してきたかを示す重要な証拠となっています。
ユネスコの世界遺産として登録されたバジュビム文化景観は、科学的研究や教育、観光といったさまざまな側面からも大きな関心を集めています。訪れる人々は、歴史的な背景や地域の文化を学びながら、その自然美を楽しむことができます。これにより、バジュビムは単なる観光地ではなく、文化的な交流の場ともなっています。ガンディチムアラ民族の伝統や生活様式を理解し、その持続可能な資源管理の実践を尊重することが、現代社会においてもいかに重要であるかを考えさせられるところです。
このように、バジュビム文化景観は、ただの自然の美しさだけでなく、先住民の知恵と文化を未来に引き継ぐ重要な財産であり、その保存と理解が求められています。
「ブジビム文化的景観」はどこにある?