基本情報
遺跡名称 | エルツ山地/クルシュノホジー鉱山地域 |
遺跡名称(英語) | Erzgebirge/Krušnohoří Mining Region |
国名 | ドイツ |
登録区分 | 文化遺産 |
登録基準(登録基準とは) | (ii)(iii)(iv) |
世界遺産登録年 | 2019年 |
資産面積 | 6766.057ha |
世界遺産「エルツ山地/クルシュノホジー鉱山地域」の登録理由や特徴について
エルツ山地/クルシュノホリ(Erzgebirge/Krušnohoří Mining Region)は、ドイツのザクセン州南東部とチェコの北西部にまたがる地域であり、豊富な金属が採掘されてきた歴史があります。中世以降、この地域はヨーロッパにおける銀鉱石の最も重要な供給源となり、特に1460年から1560年の間においては、その生産量がピークに達しました。この時期、エルツ山地は多くの技術革新を促進した場でもありました。
さらに、これに次ぐ形で錫がこの地で採掘・加工されており、19世紀末にはウランの主要な生産地としても知られるようになりました。エルツ山地の文化的景観は、12世紀から20世紀にかけての800年以上にわたるほぼ連続的な鉱業活動によって大きく形作られました。この鉱業活動は、採掘だけに留まらず、革新的な水管理システムや鉱石処理、精錬施設、さらには鉱山都市の発展にも寄与しました。
この地域の鉱業には、様々な技術と工学的進歩が関与しており、地元の経済や文化に深く根ざしたものとなっています。エルツ山地の鉱山町や製錬所は、単なる産業の中心地としてだけでなく、地域住民の生活のあり方をも影響し続けました。特に、鉱山労働者たちのコミュニティは彼らの伝統や文化を次世代に継承する役割も果たしました。これにより、エルツ山地はその独自の文化と歴史を持つ地域となりました。
UNESCOの世界遺産に登録されているエルツ山地/クルシュノホリは、ただの自然景観に留まらず、人類の技術の進歩と自然資源の利用の歴史を物語る重要な地域です。文化遺産としての価値のみならず、自然環境保護の面でも重要な役割を果たしていることから、訪れる人々にとって貴重な学びの場となっています。エルツ山地の美しい景観とその背後にある歴史的意義は、訪問者を魅了してやまないことでしょう。
「エルツ山地/クルシュノホジー鉱山地域」はどこにある?