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カパック・ニャン アンデスの道

南アメリカ / ボリビア (多民族国家) / 文化遺産

基本情報

遺跡名称 カパック・ニャン アンデスの道
遺跡名称(英語) Qhapaq Ñan, Andean Road System
国名 ボリビア (多民族国家)
登録区分 文化遺産  
登録基準(登録基準とは) (ii)(iii)(iv)(vi)
世界遺産登録年 2014年
資産面積 11406.95ha

世界遺産「カパック・ニャン アンデスの道」の登録理由や特徴について

「Qhapaq Ñan(カパック・ニャン)」は、インカ帝国によって構築された壮大な通信、貿易、防衛のネットワークを指し、全長30,000kmにも及ぶ道を形成しています。この道は数世紀にわたりインカによって建設され、部分的には先インカ時代のインフラを基にしています。極端な地理的環境を貫通するこのネットワークは、アンデス山脈の雪が冠する山々(標高6,000メートル以上)から海岸地域までを結び、熱帯雨林、肥沃な谷、絶対的な砂漠をも通り抜けるという、驚異的なものです。

カパック・ニャンは15世紀にその最大の発展を迎え、アンデス山脈の広範囲に広がりました。この道は273の構成サイトを含んでおり、それらは合計6,000km以上にわたって分布しています。これらのサイトは、社会的、政治的、建築的、そして工学的な成果を強調するために選ばれたもので、取引・宿泊・貯蔵のための関連インフラ、さらには宗教的意義を持つサイトも含まれています。

この道の建設技術は非常に高度であり、橋やトンネル、舗装などが含まれ、当時のインカ人の技術力を如実に示しています。また、カパック・ニャンは、ロジスティクスや資源の流通を容易にするため、インカ帝国の政治的・経済的な支配力を強化する重要な役割を果たしました。道沿いには、宿泊施設やストレージ施設も整備され、旅行者や商人が安全に移動できる環境が整えられていました。

さらに、カパック・ニャンは単なる交通機関としての役割だけでなく、文化的・宗教的な意義も持ち合わせています。道沿いには神聖な場所や儀式が行われる地点があり、インカの信仰や文化が息づいています。これにより、カパック・ニャンは単なる道路システムを超えた、インカ社会そのものを体現する象徴的な存在となっています。

ユネスコの世界遺産にも登録されているカパック・ニャンは、インカ文明の偉大さとその歴史的意義を今に伝える重要な遺産です。この斬新な交通網は、現代においてもその影響を残し続け、取り組みや文化の交差点としての役割を担っています。この歴史的な道を歩むことは、過去の偉大な文明とその知恵に触れる貴重な体験となるでしょう。

「カパック・ニャン アンデスの道」はどこにある?