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パルミラの遺跡

アシア / シリア・アラブ共和国 / 文化遺産

基本情報

遺跡名称 パルミラの遺跡
遺跡名称(英語) Site of Palmyra
国名 シリア・アラブ共和国
登録区分 文化遺産  危機遺産
登録基準(登録基準とは) (i)(ii)(iv)
世界遺産登録年 1980年
資産面積 1640ha

世界遺産「パルミラの遺跡」の登録理由や特徴について

パルミラの遺跡(Site of Palmyra)は、シリアの砂漠のオアシスに位置し、ダマスカスの北東約215キロメートルの場所にあります。この地域はかつて、古代世界における重要な文化的中心地の一つであり、壮大な遺跡が残されています。パルミラは1世紀から2世紀にかけて、異なる文明が交差する地点にあり、グレコ・ローマンスタイルの技術と地元の伝統、さらにはペルシャの影響を融合させた独特のアートと建築を発展させました。

パルミラの遺跡は、その文化的および歴史的な重要性からユネスコの世界遺産に登録されています。特に、その建物や彫刻、広場は、古代の技術と美学が反映されており、古代ローマ帝国の影響を受けた都市設計が伺えます。壮麗な「バール・シャミン神殿」や「タドモール劇場」、巨大な「大通り」など、数多くのモニュメントが訪れる人々を魅了します。

また、パルミラは商業的にも重要な役割を果たしました。シルクロードの重要な拠点として、東西貿易の要所となり、多様な文化の交流を促進したのです。このため、パルミラの遺跡には、様々な文化が反映されており、現在でも古代の繁栄を物語る貴重な資料となっています。

しかし、近年の内戦や破壊行為によってパルミラの遺跡は甚大なダメージを受けました。特に、2015年にはイスラム国(ISIS)によって数多くの遺跡が破壊され、国際社会からの強い非難を浴びました。これに対して、多くの国際的な機関や専門家が復興活動に取り組んでおり、パルミラの重要性が再認識されています。

パルミラの遺跡は、単なる観光地以上の価値を持っています。それは、多文化共存の象徴であり、古代における異文化交流の重要性を教えてくれるものであります。今後も、パルミラがその歴史的な遺産を大切に守られ、多くの人々にその魅力が伝わることを願っています。

「パルミラの遺跡」はどこにある?