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レッドベイのバスク人捕鯨基地

北アメリカ / カナダ / 文化遺産

基本情報

遺跡名称 レッドベイのバスク人捕鯨基地
遺跡名称(英語) Red Bay Basque Whaling Station
国名 カナダ
登録区分 文化遺産  
登録基準(登録基準とは) (iii)(iv)
世界遺産登録年 2013年
資産面積 312.973ha

世界遺産「レッドベイのバスク人捕鯨基地」の登録理由や特徴について

レッドベイ・バスク捕鯨基地(Red Bay Basque Whaling Station)は、カナダのバベル海峡の北東端に位置し、16世紀にバスクの航海者によって設立されました。この遺跡は、ヨーロッパの捕鯨伝統に関する最も古く、最も完全かつ保存状態の良い証拠を提供する考古学的なサイトです。1530年代に創設されたこの基地は「グランバヤ」(Gran Baya)と呼ばれ、沿岸での狩猟、バッティング(肉の処理)、鯨脂の精製及び貯蔵を目的とした拠点として使用されていました。

レッドベイでは、捕鯨により得られた鯨油がヨーロッパに輸出され、主に照明用に使用されました。この地点は夏季に利用されており、そこには鯨脂の精製に使われる炉、木樽製造所(クーパレージ)、埠頭、仮設住居、そして墓地の遺構が残されています。また、水中には船の残骸や鯨の骨の堆積物も確認されました。この捕鯨基地は約70年間使用され、地域の鯨類が減少したために終息しました。

レッドベイはその歴史的価値から1978年にユネスコの世界遺産に登録されています。この地は、かつてのバスクの捕鯨活動の背後にある文化や生活様式、技術を知る上で非常に重要な場所です。考古学的な調査は、バスクの人々がどのようにして北アメリカの海域で鯨を捕らえ、資源を活用していたのかを解明する手助けをしています。

訪れる人々は、レッドベイの歴史に触れると同時に、広大な自然環境を楽しむことができます。ハイキングやカヤック、野生動物観察などのアクティビティも豊富で、観光客は古代の捕鯨基地の遺構を巡りながら、バスク文化の影響を感じることができるでしょう。また、地元のコミュニティによる解説やイベントも行われており、ここを訪れることで、その歴史的背景や文化について深く学ぶ機会が得られます。

レッドベイは、過去の文化遺産と自然の美しさが融合した場所であり、訪れる価値のある素晴らしい世界遺産です。興味がある方は、公式サイト(https://whc.unesco.org/en/list/1412)で詳細な情報を確認し、訪問計画を立ててみると良いでしょう。

「レッドベイのバスク人捕鯨基地」はどこにある?