基本情報
遺跡名称 | チリビケ国立自然公園 |
遺跡名称(英語) | Chiribiquete National Park – “The Maloca of the Jaguar” |
国名 | コロンビア |
登録区分 | 複合遺産 |
登録基準(登録基準とは) | (iii)(ix)(x) |
世界遺産登録年 | 2018年 |
資産面積 | 2782354ha |
世界遺産「チリビケ国立自然公園」の登録理由や特徴について
チリビケテ国立公園(Chiribiquete National Park)は、コロンビアで最大の保護地域であり、オリノキア、ギアナ、アマゾニア、北アンデスという4つの生物地理学的州が交わる地点に位置しています。この公園は、これらの州の生物多様性の接続と保存を保障しており、多様な植物や動物、そして特有種が豊かに共存する環境を形成しています。チリビケテの特徴的な景観には、テプイ(テーブル状の山)があり、これらは急峻な砂岩の高原で構成され、森林の中で際立った存在感を放っています。この独特な地形は、隔絶された場所にあることから生じる劇的な風景と相まって、非常に優れた保全状態を保っています。
公園内には、約2万年前のものである60の岩屋に描かれた75,000以上の図像が存在します。これらの絵は、狩猟シーンや戦闘、ダンス、儀式の様子を描いており、また特定の動植物の表現もされているとともに、特にジャガーの崇拝が見られます。ジャガーは力と繁栄の象徴とされ、先住民族によって特別な意味を持っています。現在も未接触の先住民族が描くこの絵画は、彼らの文化や歴史を語り継いでいます。
先住民族はこの公園を神聖な場所と考えており、訪れることはできないとされています。また、彼らはこの地を変わることのないように保護すべきだと考えており、チリビケテ国立公園はその信念を象徴する場となっています。自然環境の保全に加え、この地域は文化的遺産としても重要な価値を持ち、ユネスコの世界遺産にも登録されています。
チリビケテ国立公園は、その自然の美しさと先住民族の文化的遺産の両方を併せ持つユニークな場所であり、訪問者にとってはアクセスが非常に困難なため、未だ多くの神秘に包まれています。この地を訪れることができなくとも、その存在は私たちに自然と古代の文化の大切さを思い起こさせます。チリビケテ国立公園は、持続可能な観光や環境保護の重要性を教えてくれる場所でもあり、未来世代にもその素晴らしさと豊かさが受け継がれることを願っています。
「チリビケ国立自然公園」はどこにある?