オマーン

Oman

「オマーン」基本情報

正式名称	オマーン国
英語名	Oman
首都	マスカット（Muscat）
公用語	アラビア語、英語
地域	アジア /西アジア
通貨	オマーン・リアル（ر.ع.）
パスポート
総人口	504万人
平均年齢	29.268歳
国内総生産(GDP)	1,146億6,689万1,922ドル
国民総所得(GNI)	1,079億1,172万1,402ドル
一人当たりGDP	25,057 ドル
一人当たりGNI	23,581 ドル
面積	309,500 ㎢
人口密度	16.314人/㎢
CO2総排出量	115,817,647トン
一人当たりCO2排出量	25.49トン

「オマーン」直近20年間人口推移

「オマーン」の年齢層別人口

「オマーン」人口統計情報

総人口	504万人
男性人口	313万人
女性人口	191万人
人口変化	+231,750人
人口増加率	+4.591%	-
出生数	85,065人
平均出産年齢	31.652歳
平均寿命	80.031歳
男性平均寿命	78.490歳
女性平均寿命	81.882歳
総死亡者数	9,597人
純移民数	156,285人

オマーンの豆知識？

オマーンの正式名称は「オマーン・スルタン国（Sultanate of Oman）」です。スルタンを元首とする君主制国家として知られています。

オマーンは17世紀半ばにポルトガルの支配を退けたことで、アラブ世界の中でも早期に独立を維持した国家とされています。そのため「アラブ世界最古の独立国家」といわれることがあります。

オマーンではイスラム教が主に信仰されています。その中でも「イバード派」が多数を占める点が特徴で、スンニ派やシーア派とは異なる独自の宗教観を持つことで知られています。

オマーン南部のドファール地方（特にサラーラ周辺）は古くから乳香樹の栽培地として知られています。かつては乳香交易の要所として栄え、現在ではユネスコ世界遺産に登録された遺跡も存在します。

「カリーフ（Khareef）」はサラーラに夏のモンスーンがもたらす季節風のことで、乾燥地帯が緑あふれる風景に変わる珍しい気候変化を指します。霧や小雨で山や平野が緑化し、多くの人々が避暑地として訪れます。

19世紀、当時のオマーンのスルタンがザンジバルを支配下に収め、オマーンはアフリカ東岸との交易や文化交流を活発に行いました。ザンジバルは一時期、オマーンの首都間の一つともみなされていたほど密接な関係にありました。

ダウ船とは、アラビア海周辺やインド洋沿岸で古くから使われてきた木造帆船のことです。オマーンの港町スール（Sur）は伝統的なダウ船の建造で有名で、現在も歴史的な造船技術が受け継がれています。

オマーンの元首は「スルタン（Sultan）」と呼ばれます。2020年に先代のカブース・ビン・サイード前国王が崩御し、現スルタンのハイサム・ビン・ターリク閣下が即位しました。

ムトラ・スークはオマーン最古のスーク（市場）の一つで、香辛料や乳香、銀製品、伝統工芸品などが所狭しと並び、アラビアンな雰囲気を体感できます。地元の人々との交流を楽しむこともできる観光名所です。

イバード派はイスラム教の一派で、6世紀末から7世紀初頭にかけて成立した比較的古い分派です。他の派閥より穏健かつ伝統を重視し、他宗派との共存政策を取ることでも知られています。オマーンはイバード派が主流となっている代表的な国です。

ワヒバ砂漠（ワヒバ・サンズ）は、オマーン東部に広がる広大な砂丘地帯です。赤みを帯びた砂丘が織りなす独特の景観で、ベドウィンのキャンプ体験やサンドボーディングなどのアクティビティが人気です。

ジャベル・シャムスは標高約3,000メートル近くにもなるオマーン最高峰で、「太陽の山」という意味です。山頂近くには深い渓谷が広がり、「アラビアのグランドキャニオン」と呼ばれる雄大な景色が楽しめます。

1970年に即位したスルタンのカブース・ビン・サイード前国王が、豊富な石油資源を活用して医療・教育・インフラなどを整備し、近代化政策を積極的に進めました。その結果、国民生活が向上し急速な発展を遂げました。

オマーンは地方によってダンスや音楽のスタイルが異なり、剣舞や棍棒舞などが伝統的な踊りとして親しまれています。音楽では弦楽器や打楽器を用いるアラビア独特のリズムが特徴で、結婚式や祭りなど祝祭行事の際に演奏されます。

代表的な料理としては、肉や米、香辛料を使った「カブリ（カブサとも呼ばれる）」や、特産のデーツ（ナツメヤシの実）を使ったお菓子、シナモンやカルダモン入りの「カワ（アラビックコーヒー）」などが有名です。

MAP「オマーンの首都 - マスカット」

オマーンってどんなところ？

オマーン国、正式にはオマーン・スルタン国（Sultanate of Oman）は、アラビア半島の東端に位置する国であり、豊かな文化と歴史を持つ国です。北にオマーン湾、南と西にはアラビア砂漠と接し、東側はインド洋に面しています。オマーンは、サウジアラビアやアラブ首長国連邦、イエメンと国境を接し、多様な地形を有しています。砂漠、山脈、海岸線といった自然の美しさが特長です。

オマーンの歴史は古代にさかのぼり、特に中世の時代には海上貿易の重要な拠点として栄えました。オマーンの海軍は、16世紀から18世紀にかけて、インド洋やアフリカの東海岸で影響力を持ち、多くの商業取引を行いました。スルタン制度は、オマーンの統治体制の中心であり、現在のスルタン、ハイサム・ビン・ターリク（Haitham bin Tariq）は2020年に即位しました。

オマーンの文化は、アラビア文化に根ざしており、伝統的な音楽、舞踊、工芸が盛んです。特に、オマーンの工芸品である銀細工や陶器は有名で、観光客にも人気があります。また、オマーンには長い伝統を持つ料理があり、特にフムス、ケバブ、そしてサフランライスを使用した料理が評判です。オマーンの文化的な祭りやイベントでは、地元の人々が伝統衣装に身を包み、踊りや歌を披露する場面が見られます。

経済的には、オマーンは石油と天然ガスの出口国として知られています。石油産業が経済の主軸を担っており、収入の大部分を占めていますが、近年では観光業や農業、漁業などの他の産業の発展にも力を入れています。政府は多様な経済を目指しており、観光地としては、マスカットのオペラハウスや、ナズワ城、ジェブアル・シャルジールの壮大な自然景観などが訪れる人々を魅了しています。

オマーンの社会は非常に親切で、観光客を歓迎する姿勢が特徴です。地元の人々は伝統的なアラビアのホスピタリティを大切にしており、訪問者に対してフレンドリーに接します。また、オマーンの都市部と田舎では、生活様式や価値観が異なる場合がありますが、どちらの場合でも、地元の人々の温かさは変わりません。

教育も重要なテーマであり、オマーン政府は教育の質の向上に力を入れています。学校制度は整備されており、高等教育機関も設立されています。特に、外国人の学生が多く学ぶ大学も増えており、国際的な視野を持つ若者が育成されています。

自然環境の保護もスルタン国の重要な課題の一つです。珍しい動植物を守るため、国立公園や保護区が設けられています。特に、ウアリ・アラブ・オマーンのカラフルなサンゴ礁や、特有の野生動物が生息する場所は、エコツーリズムや研究の場として注目されています。

オマーン国は、このように豊かな歴史と多様な文化を背景に、更なる発展を目指す国家です。観光、経済、教育、環境保護の各分野での進展が期待され、国際社会においても存在感を高めつつあります。オマーンの魅力は、訪れる人々にとって新たな発見と体験を提供してくれることでしょう。