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【要注意】世界中で再流行!麻しん(はしか)感染拡大の実態と今できる予防策

2025年、世界中で「麻しん(はしか)」が再び猛威をふるっています。過去に撲滅に近いとされていたこのウイルスは、なぜ今になって感染を拡大しているのでしょうか?この記事では、最新の世界動向をデータに基づいて徹底解説し、日本の現状や予防策もあわせて紹介します。

麻しんとは?基本を解説

麻しん(英名:Measles)は、麻しんウイルスによる非常に感染力の高い感染症です。咳・くしゃみだけで空気中に拡散され、同じ空間にいただけで感染するケースも多いのが特徴です。

主な症状
  • 高熱(38〜40度)
  • 咳、鼻水、目の充血
  • 特徴的な全身性の赤い発疹
  • コプリック斑(口内に白い斑点)

重症化すると肺炎や脳炎を引き起こすことがあり、世界保健機関(WHO)によると致死率は1000人に1〜3人と報告されています。

なぜ今、世界で麻しんが再流行しているのか?

予防接種率の低下

WHOとUNICEFの2024年レポートによれば、新型コロナウイルスのパンデミック以降、世界的に予防接種率が急落。2022年の世界平均は81%にとどまり、WHOが推奨する「95%以上」を大きく下回りました。
特にワクチン供給が不安定なアフリカ・南アジア地域では感染爆発が発生しています。

旅行再開に伴うグローバルな拡散

国際的な人の移動が再び活発化し、麻しんウイルスも国境を越えて拡大中。2024年のヨーロッパではイギリス、フランス、ルーマニアなどで大規模流行が報告され、アメリカでも過去5年で最大のアウトブレイクが発生しています(CDC, 2025年3月報告)。

世界の麻しん最新感染データ(2025年3月時点)

麻しん感染件数トップ10(2025年3月発表/2024年8月〜2025年1月累計)
ランキング国名感染者数(件)
1位イエメン7,584件
2位パキスタン6,661件
3位インド6,532件
4位タイ6,224件
5位エチオピア4,596件
6位ルーマニア4,478件
7位アフガニスタン4,358件
8位インドネシア3,346件
9位キルギス2,966件
10位ベトナム1,835件

(出典:WHO “Global Measles and Rubella Update”, March 2025)

日本の麻しん現状と警戒ポイント

日本でも2025年に入り、東京都、埼玉県、大阪府などで感染報告が相次いでいます。厚生労働省によると、現在の感染は主に「海外からの持ち込み」が原因とされており、特にベトナム・フィリピン・インドからの渡航者が関与するケースが目立ちます。

日本は大阪関西万博を控えた地域として、さらなる感染拡大のリスクが高まっています。

麻しんから身を守るためにできること

予防接種の確認

過去に2回接種しているかどうかを母子手帳などで確認し、不明な場合は抗体検査または再接種を検討。
→ 特に1980年代生まれの方は1回接種のみの可能性あり、注意が必要です。

海外渡航前のワクチン対策

渡航先が麻しん流行地域の場合、出発の少なくとも2週間前までに予防接種を行うことが推奨されています。
→ 厚労省の「FORTH(海外渡航者の健康情報サイト)」で最新情報を確認可能。

発熱・発疹時は早期受診&マスク着用

発熱や発疹の症状がある際は外出を控え、速やかに医療機関を受診。事前に麻しん疑いがある旨を電話で伝えることで、感染拡大を防げます。

はしか再流行から見える、世界の公衆衛生への課題

麻しんの再拡大は単なる病気の話ではなく、ワクチン忌避、保健制度の不平等、感染症対策の国際連携といった大きなテーマを浮き彫りにしています。パンデミック後の社会が、いかにして「予防医療」を再構築するかが問われているのです。

麻しんは過去の病気ではありません。2025年現在、世界中で再びその脅威が現実のものとなっています。「予防できる感染症」だからこそ、正しい知識と行動が命を守るカギになります。

・自分や家族のワクチン接種歴を確認しましょう。
・渡航前は感染状況をチェックし、必要に応じて接種を受けましょう。
・ 「#麻しん予防」で検索して、最新情報もフォローしてみましょう。
・正しい情報をSNSや家族・友人とシェアしましょう。