基本情報
遺跡名称 | サナア旧市街 |
遺跡名称(英語) | Old City of Sana'a |
国名 | イエメン |
登録区分 | 文化遺産 危機遺産 |
登録基準(登録基準とは) | (iv)(v)(vi) |
世界遺産登録年 | 1986年 |
世界遺産「サナア旧市街」の登録理由や特徴について
サナ'aの旧市街は、イエメンの首都サナ'aに位置しており、海抜2,200メートルの山谷の中にあります。この地域は2500年以上の歴史を有し、古代から人々が住んできた土地です。特に7世紀および8世紀には、イスラム教の広がりにおいて重要な中心地となり、この宗教の影響が色濃く反映されています。
旧市街には、103のモスク、14のハンマーム(公衆浴場)、そして6000以上の家々が存在し、これらはすべて11世紀以前に建造されたものです。これらの建物は、イスラム文化の象徴として、宗教的な目的だけでなく、社会生活や公共の場の役割も果たしています。特に、モスクは地域の精神的な拠り所となっており、住民の日常生活に密接に結びついています。
サナ'aの旧市街には、特有の建築様式で知られる多層の塔状の家々が立ち並んでいます。これらの家々は、「ピゼ」と呼ばれる土を圧縮して作られた素材で造られており、独特の美しさと耐久性を兼ね備えています。高層の塔状の家々は、居住空間としてだけでなく、地域の景観を形作る重要な要素でもあります。サナ'aの旧市街を訪れる観光客は、その独特の建築様式と豊かな歴史を楽しむことができます。
旧市街は、その歴史的価値から1986年にユネスコの世界遺産に登録されました。また、この地域は現在も多くの住民によって生活が営まれており、古い伝統と現代的な生活が融合した独自の文化が息づいています。このことは、歴史的な建造物が単なる観光名所ではなく、今もなお現代の暮らしと深く結びついていることを示しています。
サナ'aの旧市街を訪れる際には、歴史的な建造物の見学だけでなく、地元の人々との交流や文化体験を通じて、より深い理解を得ることができるでしょう。美しい建築や豊かな文化が溢れるこの場所は、訪れる人々にとって忘れられない体験を提供してくれます。サナ'aの旧市街は、過去と現在が交錯する魅力的なスポットとして、多くの人々を魅了し続けています。
「サナア旧市街」はどこにある?