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ワディ・ラム保護地域

アシア / ヨルダン / 複合遺産

基本情報

遺跡名称 ワディ・ラム保護地域
遺跡名称(英語) Wadi Rum Protected Area
国名 ヨルダン
登録区分 複合遺産  
登録基準(登録基準とは) (iii)(v)(vii)
世界遺産登録年 2011年
資産面積 74179.7ha

世界遺産「ワディ・ラム保護地域」の登録理由や特徴について

ワディ・ラム保護地域(Wadi Rum Protected Area)は、ヨルダン南部に位置する74,000ヘクタールの広大な地域で、砂漠特有の多様な景観が広がっています。ここはサウジアラビアとの国境に近く、狭い峡谷、天然のアーチ、壮大な崖、大規模な土砂崩れや洞窟などが見られる風光明媚な土地です。ワディ・ラムは自然の美しさだけでなく、豊かな文化的遺産も持っています。

この地域は、12,000年以上にわたる人類の居住と自然環境との相互作用を示す考古学的な遺物やペトログリフ(岩絵)、刻印が散在しており、古代の人々の生活や思想の変遷を知る貴重な手がかりとなっています。特に、25,000以上の岩の彫刻と20,000以上の刻印は、人類の思考の進化やアルファベットの初期の発展を追跡する重要な資料であり、これらの芸術作品は古代の人々の日常生活や信仰を反映しています。

また、ワディ・ラムは、遊牧、農業、都市活動の進化を示す重要な地点でもあります。この地域は、古代から交易路の交差点として機能しており、異なる文化や商業の交流の場となっていました。そのため、ワディ・ラムには多様な文化的影響が見られ、歴史が深く根付いています。

近年、この素晴らしい風景は観光地としても人気を集めており、訪問者はその壮大な自然や歴史的遺産を体験することができます。登山やハイキング、砂漠でのキャラバン体験など、さまざまなアクティビティが提供されており、訪れる人々は大自然の中で心安らぐひとときを過ごすことができます。

ワディ・ラム保護地域は、その自然と文化の融合から、ユネスコの世界遺産にも登録されており、地球上で最も美しい風景の一つとして高く評価されています。この地を訪れることで、古代の人々の暮らしや思想に触れるだけでなく、壮大な砂漠の風景とともに、心に残る体験をすることができるでしょう。

「ワディ・ラム保護地域」はどこにある?