基本情報
遺跡名称 | アブ・シンベルからフィラエまでのヌビア遺跡群 |
遺跡名称(英語) | Nubian Monuments from Abu Simbel to Philae |
国名 | エジプト |
登録区分 | 文化遺産 |
登録基準(登録基準とは) | (i)(iii)(vi) |
世界遺産登録年 | 1979年 |
資産面積 | 374.48ha |
世界遺産「アブ・シンベルからフィラエまでのヌビア遺跡群」の登録理由や特徴について
「ヌビアの記念碑:アブ・シンベルからフィラエまで」は、エジプトのナイル川沿いに位置する独特な考古学的な地域であり、世界遺産に登録されています。この地域には、紀元前13世紀に建設されたラメセス2世の神殿を代表とする壮大な記念碑が点在しています。特にアブ・シンベルの巨大な岩彫刻で知られる神殿は、エジプトの古代文明の偉大さと謎を象徴しています。
アブ・シンベル神殿は、4体の巨大なラメセス2世の像がそびえ立つ入口で知られ、内部には美しい壁画や神殿の装飾が施されています。この神殿は、当時の宗教的、政治的な重要性を物語っており、古代エジプトの力を感じさせる存在です。また、フィラエのイシス神殿は、エジプト神話において重要な役割を果たす女神イシスを祀っており、古代の信仰と祭礼の場としても有名です。両者はその文化的、歴史的価値から、訪れる者に深い感銘を与えます。
1960年代、アスワンハイダムの建設により、ナイル川の水位が上昇し、これらの貴重な遺跡が水没の危機にさらされました。この危機に対応するため、ユネスコは国際的なキャンペーンを展開し、地元の協力と支援のもとに神殿を移転させるプロジェクトを実施しました。約20年にわたるこの努力により、アブ・シンベルとフィラエの神殿は水面から高い位置へと移され、現在もその壮麗な姿を保っています。
「ヌビアの記念碑」は、古代エジプトの文化遺産に対する国際的な保存活動が成功した一例であり、現在も多くの観光客を惹きつけています。これらのモニュメントは、非常に高い文化的価値を持つと同時に、歴史の重みを感じさせる貴重な存在です。訪れた旅行者は、壮大な建築や美しい彫刻を通じて、何千年もの歴史を体験することができます。これにより、ヌビアの記念碑は人類の共通の遺産として大切にされ、次世代へと受け継がれていくことでしょう。
「アブ・シンベルからフィラエまでのヌビア遺跡群」はどこにある?