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ハイ・コースト/クヴァルケン群島

ヨーロッパ / フィンランド / 自然遺産

基本情報

遺跡名称 ハイ・コースト/クヴァルケン群島
遺跡名称(英語) High Coast / Kvarken Archipelago
国名 フィンランド
登録区分 自然遺産  
登録基準(登録基準とは) (viii)
世界遺産登録年 2000年
資産面積 336900ha

世界遺産「ハイ・コースト/クヴァルケン群島」の登録理由や特徴について

ハイコーストとクヴァルケン諸島は、バルト海の北方延長部であるボスニア湾に位置しています。この地域は、スウェーデンにあるハイコーストとフィンランドにあるクヴァルケン諸島から構成されています。特にクヴァルケン諸島には、5,600以上の島々が点在しており、これらの島々は独特のリッジモレーン、つまり「デ・ジールモレーン」と呼ばれる地形が見られます。これらは、今から1万年から2万4千年前にかけての大陸氷河の融解によって形成されました。

クヴァルケン諸島は現在も海から持ち上がる過程にあり、これは急速な氷後圧上昇(グラシオイソスタティック・アップリフト)によるものです。これは、かつて氷河の重みで押し潰されていた地面が再び浮き上がる現象であり、その上昇速度は世界でも最も速い部類に入ります。その結果、島々が新たに出現し、結びつき、半島が拡大し、湾が湖に姿を変え、さらには湿地や泥炭地に進化していく様子が観察されます。

ハイコーストは、氷河作用、氷河の後退、海から新たな土地が出現することにより大いに形作られてきました。最後の氷河がハイコーストを後退したのは約9,600年前で、その後285メートルもの上昇が見られます。この上昇は、知られている中で最も高い「リバウンド」の数値です。

この地域は地質学的な研究において特に重要であり、氷河によって形成された地形および土地の隆起のプロセスを理解するための素晴らしい機会を提供しています。クヴァルケン諸島とハイコーストは、自然の力による地形変化の生きた証拠であり、地球の表面がどのように形作られてきたのかを理解するための豊かな資源です。また、この地域は、多様な生態系を有し、多くの野生動物の生息地ともなっているため、自然愛好者にとっても魅力的なスポットです。

このように、ハイコーストとクヴァルケン諸島は、自然の力が作り出した奇跡の風景であり、豊かな歴史と地質の知識を学ぶ貴重な場所であるといえます。訪れることで、この地域の息をのむような美しさと、地球の成り立ちについて深く考える機会を得ることができるでしょう。

「ハイ・コースト/クヴァルケン群島」はどこにある?