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コロンビアの馬飼養数推移(1961-2022)

Food and Agriculture Organization(国際連合食糧農業機関)が収集したデータによると、コロンビアの馬飼養数は1961年の891,000頭から2000年代にかけて徐々に増加し、2001年には2,600,000頭に達しました。しかし、2005年以降は大幅な減少が見られ、2012年には899,813頭まで下がりました。その後、改善の兆しは見られるものの、一貫した回復傾向には至っておらず、2022年には1,575,512頭となっています。この長期的な推移は国内外の経済、社会、環境の変化や政策の影響を反映しています。

年度 飼養数(頭)
2022年 1,575,512
2021年 1,600,415
2020年 1,684,630
2019年 1,144,651
2018年 992,498
2017年 1,030,940
2016年 1,071,934
2015年 812,629
2014年 814,608
2013年 839,182
2012年 899,813
2011年 1,963,000
2010年 2,126,109
2009年 2,505,579
2008年 2,421,310
2007年 2,393,883
2006年 2,316,770
2005年 2,553,621
2004年 2,590,991
2003年 2,592,062
2002年 2,600,000
2001年 2,600,000
2000年 2,550,000
1999年 2,500,000
1998年 2,450,000
1997年 2,450,000
1996年 2,450,000
1995年 2,450,452
1994年 2,300,000
1993年 2,200,000
1992年 2,100,000
1991年 1,980,000
1990年 1,975,000
1989年 1,974,270
1988年 1,935,560
1987年 1,897,615
1986年 1,860,040
1985年 1,906,000
1984年 1,815,000
1983年 1,779,000
1982年 1,744,000
1981年 1,710,000
1980年 1,695,804
1979年 1,644,000
1978年 1,587,840
1977年 1,535,332
1976年 1,484,560
1975年 1,435,467
1974年 1,378,931
1973年 1,331,000
1972年 1,245,000
1971年 1,108,000
1970年 1,123,320
1969年 1,110,772
1968年 1,086,089
1967年 999,662
1966年 951,313
1965年 983,091
1964年 980,000
1963年 964,000
1962年 924,000
1961年 891,000

コロンビアにおける馬の飼養数推移は、国内農業と牧畜、さらには地域経済全体の変動を映し出しています。1960年代から2000年代初頭にかけて飼養数が徐々に増加し、2001年には過去最高の2,600,000頭に達したのは、農業や牧畜における馬の利用が高い需要を維持していた証左です。この増加期には、特に農村部での農業拡大、輸送手段としての馬の普及、牧畜業の活発化などが背景にあったと考えられます。しかし、2005年を境に急激な減少が始まり、2012年にはピーク時の3分の1を切る899,813頭にまで減少しました。この急激な衰退は、都市化、機械化、経済の多角化など複合的な要因に関連しています。

特に2010年以降の減少は著しく、国内の地政学的リスクや経済悪化が主な要因として挙げられます。この期間、コロンビアでは農村部の安全保障問題が顕著となり、地域紛争や犯罪が農業や畜産業界に重大な影響を及ぼしてきました。また、馬の飼養コストが上昇したことも経済的負担となり、その結果、多くの農家が馬の所有を断念せざるを得なくなった可能性が高いです。2016年以降に再び増加の兆しが見られるものの、馬は2010年代初頭の水準を完全に回復できていません。

地政学的背景として、馬飼養数の減少にはコロンビア国内の長期的な内戦や麻薬取引関連の影響が挙げられます。これらの要因により農村地域が破壊され、家畜を含む農業への影響が広がっています。さらに、気候変動や異常気象の影響も無視できません。干ばつや洪水が地域の牧草地を縮小させ、馬の餌供給が制限されることで、飼養コストの高騰が避けられない状況が続きました。

今後の課題として、馬を農業や牧畜の生産資源として持続的に利用するためには、農村地域のインフラ改善、農業の近代化、農家に対する支援策が必要です。特に、馬飼養に関わるコスト軽減を目的とした配合飼料の普及や、馬の医療支援体制の充実が挙げられます。また、輸出用家畜としての可能性を探ることで、国内需要に依存しない持続可能な経済収益を確保することも重要です。

コロンビアの現在のデータからは、改善の兆しが見えるものの、経済的・地政学的リスクが依然として解決課題として残っています。内戦後の復興支援や農牧業における効率的な補助金の提供、加えて国際支援機関と連携した地域開発プログラムへの参加が、馬飼養数の安定化に寄与する可能性があります。この分野における持続可能な成長は、コロンビアの農村経済全体の安定と密接な関係があるため、政策立案は慎重で戦略的であるべきです。