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ベネズエラ (ボリバル共和国)のキュウリ類生産量推移(1961年~2023年)

ベネズエラ (ボリバル共和国)のキュウリ類生産量は1961年には3,600トンで開始し、長い期間を経て大幅に増加しました。ピーク時には2011年の34,022トンまで達しましたが、その後減少傾向を示しています。近年では2019年に11,345トンまで落ち込み、その後回復の兆しを見せつつも2023年時点では15,582トンと依然としてピーク時を大きく下回る状況です。

年度 生産量(トン) 増減率
2023年 15,582
-0.78% ↓
2022年 15,704
-9.11% ↓
2021年 17,278
12.09% ↑
2020年 15,414
35.87% ↑
2019年 11,345
-21.68% ↓
2018年 14,485
-12% ↓
2017年 16,460
-1.47% ↓
2016年 16,705
-8.81% ↓
2015年 18,319
14.39% ↑
2014年 16,015
-4.47% ↓
2013年 16,764
-2.32% ↓
2012年 17,163
-49.55% ↓
2011年 34,022
18.43% ↑
2010年 28,727
43.64% ↑
2009年 20,000
-7.63% ↓
2008年 21,653
10.24% ↑
2007年 19,642
16.18% ↑
2006年 16,907
8.39% ↑
2005年 15,598
-8.15% ↓
2004年 16,982
21.35% ↑
2003年 13,994
0.64% ↑
2002年 13,905
0.36% ↑
2001年 13,855
-23.23% ↓
2000年 18,048
4.04% ↑
1999年 17,347
6.43% ↑
1998年 16,299
15.95% ↑
1997年 14,057
-6.86% ↓
1996年 15,092
14.82% ↑
1995年 13,144
19.65% ↑
1994年 10,985
71.86% ↑
1993年 6,392
-12.4% ↓
1992年 7,297
-13.52% ↓
1991年 8,438
-1.1% ↓
1990年 8,532
-2.7% ↓
1989年 8,769
-4.1% ↓
1988年 9,144
0.67% ↑
1987年 9,083
4.68% ↑
1986年 8,677
8.52% ↑
1985年 7,996
9.9% ↑
1984年 7,276
6.45% ↑
1983年 6,835
9.69% ↑
1982年 6,231
-4.49% ↓
1981年 6,524
-5.05% ↓
1980年 6,871
1.66% ↑
1979年 6,759
14% ↑
1978年 5,929
-18.93% ↓
1977年 7,313
-0.34% ↓
1976年 7,338
-7.3% ↓
1975年 7,916
4.24% ↑
1974年 7,594
5.65% ↑
1973年 7,188
9.21% ↑
1972年 6,582
2.99% ↑
1971年 6,391
5.2% ↑
1970年 6,075
9.3% ↑
1969年 5,558
13.13% ↑
1968年 4,913
5.84% ↑
1967年 4,642
10% ↑
1966年 4,220
5.5% ↑
1965年 4,000 -
1964年 4,000
5.26% ↑
1963年 3,800
2.7% ↑
1962年 3,700
2.78% ↑
1961年 3,600 -

ベネズエラのキュウリ類生産量の推移を見ると、初期の1960年代から緩やかな増加を続け、1970年代後半から1980年代初頭では若干の減少が見られました。その後、1985年以降には再び増加に転じ、1990年代後半には急激に伸びを示し、2011年の34,022トンという歴史的なピークを迎えるまで勢いを保ちました。しかし、2012年以降は急激な減少が生じ、特に2019年には11,345トンまで生産量が落ち込んでいます。その後、若干の回復傾向はみられるものの、依然として2011年のピーク時の水準には戻っていません。

このような生産量の推移は、国内の経済情勢や地政学的な要因、自然環境の変化など、複合的な要素が影響していると考えられます。2010年代に入り、ベネズエラは深刻な経済危機に見舞われました。この危機は農業部門にも及び、生産コストの高騰、輸送力の低下、農業従事者の流出といった問題を引き起こしました。また、資材不足や燃料危機により、農産物の収穫活動そのものが制限された可能性があります。これらの要因は2012年以降の生産量減少に大きく関与していると考えられます。

さらに、ベネズエラでは地域衝突や地政学的な不安定さ、経済制裁による貿易制限なども農業の持続的な発展を妨げる要因となっています。加えて、近年では気候変動が農業に及ぼす影響も無視できないものとなっており、大規模な干ばつや異常気象によって生産性が低下したケースもある可能性があります。このような外的要因は、キュウリ類生産の回復・安定が難しい理由の一端を物語っています。

今後を見据えた具体的な対策としては、まずインフラ整備が重要です。特に農業用水や輸送手段の改善、燃料供給の安定化は、生産性向上に直結する課題となります。また、国際的な協力を通じて技術支援や資源支援を受けることも有効でしょう。隣国ブラジルやコロンビアの農業政策を参考に、地域間で農産品の輸送網や市場へのアクセスを効率化する方針を採用することが検討されます。

また、農産物市場の回復を進めるためには、経済政策の安定化だけでなく、都市部と農村部との連携強化も鍵を握ります。ベネズエラでは都市部における農産物需要が依然として大きい一方で、その需要を満たす供給が不足しています。地域間物流を効率化し、農業従事者に適切なインセンティブを与えることで、供給の拡大を進めるべきです。

気候変動に対する適応策も重要課題のひとつとなります。干ばつに強い品種の導入や灌漑技術の現代化は喫緊の課題であり、これを政府主導で推進することで、気候変動の影響を最小化できる可能性があります。さらに、農業従事者への研修や教育を通じて、生産技術の向上と持続可能な農業実践を促進することが期待されます。

結論としては、ベネズエラにおけるキュウリ類の生産量が長期的な減衰を経て若干回復している現状を踏まえ、経済危機、インフラの脆弱性、気候変動など多岐にわたる課題に取り組む必要があります。国際機関と連携した技術支援や財政的支援、加えて農業政策の見直しを進めることで、ベネズエラの農業産業の復興が期待されます。これらを包括的に推進することで、ベネズエラのキュウリ類生産は安定と成長の道を歩むことが可能になるでしょう。

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