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チュニジアのカボチャ・スクワッシュ・ヒョウタン生産量推移(1961年~2023年)

チュニジアのカボチャ・スクワッシュ・ヒョウタンの生産量は、1960年代以降、波がありつつも全体として増加してきました。2023年には87,542トンとなり、過去のピークである2015年の90,718トンに迫る高い数値を記録しています。一方、1980年代や1990年代の一部で生産量に大きな変動が見られたことも特徴的です。

年度 生産量(トン) 増減率
2023年 87,542
3.4% ↑
2022年 84,661
0.18% ↑
2021年 84,511
-0.08% ↓
2020年 84,583
-0.36% ↓
2019年 84,889
0.98% ↑
2018年 84,062
-0.87% ↓
2017年 84,799
-1.17% ↓
2016年 85,806
-5.41% ↓
2015年 90,718
5% ↑
2014年 86,400
7.6% ↑
2013年 80,300
2.55% ↑
2012年 78,300
-2.13% ↓
2011年 80,000
1.98% ↑
2010年 78,450
55.35% ↑
2009年 50,500
11.23% ↑
2008年 45,400
-9.38% ↓
2007年 50,100
8.91% ↑
2006年 46,000
15% ↑
2005年 40,000
4.99% ↑
2004年 38,100
4.96% ↑
2003年 36,300
4.91% ↑
2002年 34,600
-2.26% ↓
2001年 35,400
-4.32% ↓
2000年 37,000
2.78% ↑
1999年 36,000
14.29% ↑
1998年 31,500
-1.56% ↓
1997年 32,000
23.08% ↑
1996年 26,000
-25.71% ↓
1995年 35,000 -
1994年 35,000
-23.91% ↓
1993年 46,000
3.37% ↑
1992年 44,500
-19.09% ↓
1991年 55,000
3.77% ↑
1990年 53,000
6% ↑
1989年 50,000
4.6% ↑
1988年 47,800
-13.09% ↓
1987年 55,000
25% ↑
1986年 44,000
35.38% ↑
1985年 32,500
10.17% ↑
1984年 29,500
-6.94% ↓
1983年 31,700
13.62% ↑
1982年 27,900
-17.7% ↓
1981年 33,900
-0.59% ↓
1980年 34,100
26.3% ↑
1979年 27,000
1.12% ↑
1978年 26,700
-11.3% ↓
1977年 30,100
-5.94% ↓
1976年 32,000
1.59% ↑
1975年 31,500
-29.21% ↓
1974年 44,500
12.94% ↑
1973年 39,400
17.96% ↑
1972年 33,400
7.4% ↑
1971年 31,100
9.51% ↑
1970年 28,400
7.37% ↑
1969年 26,450
-17.6% ↓
1968年 32,100
12.43% ↑
1967年 28,550
0.53% ↑
1966年 28,400
11.59% ↑
1965年 25,450
19.2% ↑
1964年 21,350
6.75% ↑
1963年 20,000 -
1962年 20,000 -
1961年 20,000 -

国際連合食糧農業機関(FAO)が発表したデータによると、チュニジアのカボチャ・スクワッシュ・ヒョウタンの生産量は、1961年から2023年までの長期的な視点で見ると、増加傾向にあります。1960年代は20,000トン台で安定していたものの、1964年以降は徐々に増加し、1973年には39,400トンに達しました。その後も1980年代半ばには大幅な成長を遂げ、1987年には55,000トンという大きな数値を記録しました。しかし、1990年代には一時的に生産量が落ち込む年もありました。

2000年代以降、生産量の変動は比較的穏やかになり、特に2010年から2015年にかけて大幅な増加が見られました。この期間、2010年には78,450トン、2015年には90,718トンと大きく伸びています。2020年代においては生産量がやや安定した動きを見せ、2023年には87,542トンと高水準で推移しています。

このデータからは、チュニジアの農業政策や気候条件、生産技術の進展が大きく影響していることがうかがえます。生産量が大幅に増加した2010年以降は、他国との農業技術交流や輸出促進を目的とした施策が生産効率向上に寄与した可能性があります。一方で、1990年代の生産量低下は、気候変動や灌漑設備の未整備が影響したと考えられます。

しかしながら、今後の課題としては、安定した生産基盤の確立に向けた取り組みが依然として求められます。気候変動の影響は避けられないため、灌漑設備の近代化や耐候性に優れた作物品種の開発が重要です。さらに、生産量が増加しても、内需のキャパシティや輸出市場の拡大が追いつかなければ、生産効率が口実となり、廃棄や価格下落といった問題が発生する可能性が懸念されます。

国際的な視点に立つと、チュニジアのカボチャ・スクワッシュ・ヒョウタンの生産量は、他の主要生産国と比べ規模としては中程度です。アメリカや中国、インドといった大規模生産国と比べると生産量は劣りますが、気候や土地条件の限界を克服し、継続的に増加傾向を維持しているのは注目すべき点です。

また、チュニジア周辺の地中海地域は、一部で水不足が恒常化しており、農作物生産量の安定のためには地域間協力が重要になると考えられます。北アフリカ・中東地域全体で灌漑技術の共有や市場の連携を図り、輸出拡大を目指すことが、チュニジアにとっても大きなメリットとなるでしょう。

最後に、チュニジア国内での持続可能な農業支援策の強化も重要な政策課題となります。国際機関や援助プログラムの援用を積極的に行うと同時に、地元農家の技能向上や資金援助を通じて、安定した農業基盤を作り上げる必要があります。これにより、チュニジアのカボチャ・スクワッシュ・ヒョウタン生産の未来はさらに明るいものとなるでしょう。そして持続可能な農業成長が、地域社会や輸出市場にもたらす恩恵は計り知れません。