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コロンビアのカリフラワー・ブロッコリー生産量推移(1961年~2023年)

FAO(国際連合食糧農業機関)が発表した最新データによると、コロンビアのカリフラワー・ブロッコリー生産量は1961年以降長期的に変動を続けており、特に1970年代半ばと1990年代に急激な減少が見られました。その後、2020年代に一時的に回復傾向が見られたものの、再び減少する傾向が見られます。特に2018年に53,834トンとピークを迎えた後は、生産量が安定しない様子が見受けられます。全体として、内外の市場の需要に応えるための安定供給と生産体制の強靭化が課題となっています。

年度 生産量(トン) 増減率
2023年 21,815
-13.41% ↓
2022年 25,194
9.42% ↑
2021年 23,024
5.62% ↑
2020年 21,799
-63.23% ↓
2019年 59,291
10.14% ↑
2018年 53,834
60.41% ↑
2017年 33,560
356.19% ↑
2016年 7,357
-25.56% ↓
2015年 9,882
-5.73% ↓
2014年 10,482
-61.54% ↓
2013年 27,256
-5.56% ↓
2012年 28,860
28.38% ↑
2011年 22,481
14.35% ↑
2010年 19,659
12.18% ↑
2009年 17,524
-17.49% ↓
2008年 21,239
-4.47% ↓
2007年 22,232
-17.1% ↓
2006年 26,817
57.31% ↑
2005年 17,047
2.07% ↑
2004年 16,701
18.52% ↑
2003年 14,091
11.69% ↑
2002年 12,616
54.27% ↑
2001年 8,178
-0.11% ↓
2000年 8,187
11.84% ↑
1999年 7,320
66.06% ↑
1998年 4,408
116.5% ↑
1997年 2,036
-70.06% ↓
1996年 6,800
4.62% ↑
1995年 6,500
-16.52% ↓
1994年 7,786
-6.03% ↓
1993年 8,286
0.44% ↑
1992年 8,250
0.41% ↑
1991年 8,216
-60.88% ↓
1990年 21,000
16.67% ↑
1989年 18,000
-9.82% ↓
1988年 19,960
-7.42% ↓
1987年 21,560
-0.42% ↓
1986年 21,652
3.1% ↑
1985年 21,000
5% ↑
1984年 20,000
2.56% ↑
1983年 19,500
-2.5% ↓
1982年 20,000
-4.76% ↓
1981年 21,000
-2.1% ↓
1980年 21,450
0.7% ↑
1979年 21,300
-4.05% ↓
1978年 22,200
-17.78% ↓
1977年 27,000 -
1976年 27,000
4.85% ↑
1975年 25,750
-40.32% ↓
1974年 43,150
13.55% ↑
1973年 38,000
3.26% ↑
1972年 36,800
3.37% ↑
1971年 35,600
3.19% ↑
1970年 34,500
4.55% ↑
1969年 33,000
3.13% ↑
1968年 32,000
3.23% ↑
1967年 31,000
3.33% ↑
1966年 30,000
3.45% ↑
1965年 29,000
3.57% ↑
1964年 28,000
3.7% ↑
1963年 27,000
3.85% ↑
1962年 26,000
4% ↑
1961年 25,000 -

コロンビアのカリフラワーおよびブロッコリーの生産量は、データが示す通り、非常に不安定な推移を見せています。1961年から1974年にかけては、年々着実に生産量が増加しており、特に1974年には43,150トンを記録しました。しかし、その後1975年に25,750トンと急激に減少し、以降は生産量が低迷する時期が長く続きました。

1990年代初頭には一部で8,000トン未満という極めて低い生産量にとどまりました。この減少には、国内の農業インフラや政策の不足、また地政学的背景としての内戦が影響を与えた可能性が考えられます。同時に、農業セクターにおける多様化された作付プランにより伝統的な作物からリソースが割かれたことも一因とされます。

2000年代においては、2006年に26,817トンへ一時的に増加し、その後21,000トン前後で安定する兆しを見せましたが、2012年には28,860トンと再び上昇しました。そして2018年には53,834トンというピークに達し、国際市場での需要の増加や国内外の消費パターンの変化も反映されたものと考えられます。しかし、その後2020年には21,799トンと再び減少し、2023年時点では21,815トンと歴史的平均に近づく形で低迷しています。

このような生産量の不安定さの背景には、いくつかの要素が関わっています。一つには、コロンビア国内の地理的要素や気候変動の影響があります。同国は赤道直下であるため、気温や降水量の変動幅が大きく、自然災害や水不足の影響を受けやすい地域です。また、農業資源やインフラの不十分さに加えて、労働力不足や農業技術の発展の遅れも挙げられます。さらに、経済的要素として、輸出市場の需要変化、世界の農産物価格の変動、および輸送・保管コストが影響を及ぼしている可能性があります。

以上の課題に対して、コロンビアが目指すべき方向性はいくつか考えられます。まず、安定的な農業インフラの整備が急務です。これには、灌漑施設の普及や農業機械の導入、農学的知識を持つ専門家の育成が含まれます。また、市場開拓による需要増加を促進するため、地域内外のマーケットと連携し、効率的な輸出体制を整えるべきです。さらに、近隣諸国や国際機関との協力体制を強化し、技術移転や資金援助を含む共同プロジェクトを推進することが推奨されます。日本や韓国など、農業技術と効率性で知られる国々との連携も、有力な解決策の一つとなるでしょう。

加えて、近年の自然災害や新型コロナのパンデミックが農業輸出に与える影響も無視できません。このような外的要因に対して適応力を高めるには、スマート農業技術を活用したデータドリブン型の生産管理が重要となります。また、地政学的リスクとして、周辺地域における紛争や労働市場の不安定性が間接的に生産効率に関与している点にも注意を払う必要があります。

結論として、コロンビアのカリフラワー・ブロッコリー生産量を継続的に向上させるためには、国内的な技術革新と国際的な協力体制の双方が求められる状況下にあると言えます。政府や農業関連団体が中心となり、具体的な政策やプログラムを実施することで、持続可能な農業を目指すべき時期に来ています。