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コートジボワールのカシューナッツ生産量推移(1961年~2023年)

Food and Agriculture Organizationが発表した2024年7月の最新データによると、コートジボワールのカシューナッツ生産量は2023年に1,044,450トンを記録しました。このデータは、1961年の400トンから大幅な増加を示しており、特に1980年代後半から急激な成長が見られます。コートジボワールは現在、世界有数のカシューナッツ生産国としての地位を確立しており、その生産量は他の主要生産国を上回りつつあります。

年度 生産量(トン) 増減率
2023年 1,044,450
7.68% ↑
2022年 970,000
0.14% ↑
2021年 968,676
14.14% ↑
2020年 848,700
33.73% ↑
2019年 634,631
-16.64% ↓
2018年 761,317
7.08% ↑
2017年 711,000
9.38% ↑
2016年 650,000
-7.54% ↓
2015年 703,000
27.82% ↑
2014年 550,000
7.15% ↑
2013年 513,289
14.06% ↑
2012年 450,000
14.5% ↑
2011年 393,000
3.42% ↑
2010年 380,000
8.57% ↑
2009年 350,000
6.06% ↑
2008年 330,000
17.86% ↑
2007年 280,000
19.15% ↑
2006年 235,000
27.03% ↑
2005年 185,000
31.55% ↑
2004年 140,636
65.82% ↑
2003年 84,811
-19.22% ↓
2002年 104,985
19.88% ↑
2001年 87,573
38.17% ↑
2000年 63,380
-14.99% ↓
1999年 74,552
89.82% ↑
1998年 39,275
7.47% ↑
1997年 36,544
17.13% ↑
1996年 31,200
-20.81% ↓
1995年 39,400
140.24% ↑
1994年 16,400
-2.96% ↓
1993年 16,900
119.48% ↑
1992年 7,700
2.67% ↑
1991年 7,500
15.38% ↑
1990年 6,500
-27.78% ↓
1989年 9,000
200% ↑
1988年 3,000
-40% ↓
1987年 5,000
-16.67% ↓
1986年 6,000
71.43% ↑
1985年 3,500
59.09% ↑
1984年 2,200 -
1983年 2,200
69.23% ↑
1982年 1,300
18.18% ↑
1981年 1,100
83.33% ↑
1980年 600
9.09% ↑
1979年 550
10% ↑
1978年 500 -
1977年 500
42.86% ↑
1976年 350
-22.22% ↓
1975年 450
28.57% ↑
1974年 350
56.25% ↑
1973年 224
-41.05% ↓
1972年 380
-5% ↓
1971年 400
33.33% ↑
1970年 300
-25% ↓
1969年 400 -
1968年 400 -
1967年 400 -
1966年 400 -
1965年 400 -
1964年 400 -
1963年 400 -
1962年 400 -
1961年 400 -

コートジボワールにおけるカシューナッツの生産量は、1961年から1970年代前半までは年間400トン前後と低水準で推移しました。しかし、1980年代に入るとその生産量は急激に増加し、特に1986年には6,000トンに達し、それ以降も長期的な成長が続いています。この成長は、政府主導の農業振興政策や海外輸出需要の高まりなど、複数の要因によって支えられてきました。2000年代には年間10万トンを超える生産量を達成し、2023年にはついに100万トンを超える水準に達し、歴史的な記録を樹立しました。

このデータは、カシューナッツがコートジボワールにとって重要な輸出品であることを示しています。同国の農業経済は、主要な換金作物の一つであるカシューナッツに大きく依存しております。このような背景の中で、特に近年では、インドやベトナムの加工産業などグローバル市場の需要拡大が大きな貢献をしています。比較として、インドは加工に強みを持ち、ベトナムは輸出の一大拠点となっていますが、コートジボワールはカシューナッツの一次生産においてこれらの国と肩を並べるようになっています。

しかしその一方で、課題も多く存在しています。例えば、生産性向上は目覚ましいものの、現地での加工能力は極めて限定的です。その結果、カシューナッツの付加価値が国外での加工過程において創出され、収益の多くが海外に流出しているのが現状です。また、農業従事者の労働環境や賃金の改善、農地の持続可能な利用に対する取り組みも依然として不十分です。

さらに、コートジボワールのカシューナッツ生産は、地政学的なリスクや気候変動が大きな影響を与えている点も見逃せません。例えば、西アフリカ地域では局地的な紛争や治安上の問題が頻発しており、それが輸送や物流に悪影響を及ぼします。また、気候変動による降雨パターンの変化や高温による生育環境の悪化も、カシューナッツ生産の恒常的な課題となっています。

これらの課題に対し、いくつかの具体的な対策が考えられます。第一に、生産性をさらに向上させるための先進的な栽培技術や肥料の利用を促進することが必要です。加えて、現地でカシューナッツを加工する能力を高めるため、中小企業の成長を支援する政策や、インフラ整備の強化が求められます。このような取り組みは、現地経済に付加価値をもたらし、農家の所得向上にもつながります。また、持続可能な農業の実現に向けて、国際機関や各国政府との連携を深め、環境に優しい農法の普及も推進すべきです。

結論として、コートジボワールのカシューナッツ生産量は驚異的な成長を遂げており、その生産規模は今後も拡大が見込まれます。しかし、地域課題や国際競争に打ち勝つためには、単なる生産拡大にとどまらず、付加価値創出の強化や環境面への配慮が鍵となります。国際的な協力の下で多角的な政策を展開し、この重要な農作物を今後も国内経済の柱として活用できるよう努力を続けることが重要です。

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