基本情報
遺跡名称 | アクスム |
遺跡名称(英語) | Aksum |
国名 | エチオピア |
登録区分 | 文化遺産 |
登録基準(登録基準とは) | (i)(iv) |
世界遺産登録年 | 1980年 |
世界遺産「アクスム」の登録理由や特徴について
アクスム(Aksum)は、エチオピアの北部に位置する古代都市の遺跡であり、古代エチオピアの中心地として重要な役割を果たしていました。この都市は、かつてエチオピア王国が東ローマ帝国とペルシャの間で最も強力な国家であった時代を反映しています。アクスムの遺跡は、1世紀から13世紀にかけてのもので、巨大なモノリスのオベリスク、巨石のスティーレ、王の墓、および古代の城の遺構が含まれています。
特にアクスムのオベリスクは、エチオピアの文化と歴史において非常に重要なシンボルであり、もともと墓碑として作られたものです。これらのオベリスクは、エチオピアの壮大な建築技術を象徴しており、その一部は現在もそのまま残っています。また、アクスムには、聖なる箱とされる「契約の箱」が保管されているとされる教会もあり、これはエチオピア正教会にとって極めて重要な信仰のアイコンとなっています。
アクスムはまた、商業の中心地としても知られており、古代世界の多くの国々との貿易が行われていました。そのため、多様な文化が交わり、宗教や言語、建築様式においても影響を与え合いました。アクスムの政治的な台頭は、特に30世紀の間に見られ、多くの文書にもその繁栄が記録されています。政治的衰退が10世紀に訪れた後も、エチオピアの皇帝たちはアクスムでの即位を続け、伝統的な重要性を保ちました。
現在、アクスムの遺跡はユネスコの世界遺産に登録されており、いまだ多くの人々にその壮大さと神秘を伝えています。また、アクスムは観光地としても人気があり、訪れる人々にとっては古代の歴史や文化を直接感じることができる貴重な場所となっています。アクスムの遺跡群は、単に古代の建物が残っているだけではなく、エチオピアのアイデンティティの一部であり、国の豊かな歴史を物語っています。エチオピアの論争の的にもなった歴史を持つアクスムは、今後も研究や保護が求められる地域であり、多くの人々にとってその遺産が大切にされ続けることを願っています。
「アクスム」はどこにある?