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アメリカ合衆国のマンゴー・マンゴスチン・グアバ生産量推移(1961年~2023年)

国際連合食糧農業機関(FAO)が発表したデータによると、アメリカ合衆国におけるマンゴー、マンゴスチン、グアバの生産量は、特定の年に急激な増減を記録しつつ、2022年までの長期的トレンドでは減少傾向にありました。しかし、2023年においては前年度比で急増し、1500トンを記録しました。このデータは、農業生産の地理的特性や気候変動の影響、果実の需要動向が複雑に絡み合っている現状を反映しています。

年度 生産量(トン) 増減率
2023年 1,500
78.18% ↑
2022年 842
0.06% ↑
2021年 841
0.18% ↑
2020年 840
-0.52% ↓
2019年 844
0.51% ↑
2018年 840
0.56% ↑
2017年 835
-2.59% ↓
2016年 858
3.01% ↑
2015年 832
2.02% ↑
2014年 816
-18.24% ↓
2013年 998
-4.18% ↓
2012年 1,042
20.83% ↑
2011年 862
46.1% ↑
2010年 590
-38.09% ↓
2009年 953
-47.06% ↓
2008年 1,800
-18.18% ↓
2007年 2,200
-21.43% ↓
2006年 2,800
-1.75% ↓
2005年 2,850
1.79% ↑
2004年 2,800
7.69% ↑
2003年 2,600
13.04% ↑
2002年 2,300
-27.16% ↓
2001年 3,158
5.26% ↑
2000年 3,000
9.5% ↑
1999年 2,740
-3.43% ↓
1998年 2,837
4.29% ↑
1997年 2,720 -
1996年 2,720
-25.07% ↓
1995年 3,630
33.95% ↑
1994年 2,710
197.8% ↑
1993年 910
-90.88% ↓
1992年 9,980
-19.97% ↓
1991年 12,470
42.84% ↑
1990年 8,730
-12.52% ↓
1989年 9,979
10.02% ↑
1988年 9,070
-33.36% ↓
1987年 13,610
36.39% ↑
1986年 9,979
-8.37% ↓
1985年 10,890 -
1984年 10,890
20.07% ↑
1983年 9,070
61.59% ↑
1982年 5,613
-6.25% ↓
1981年 5,987
-4.01% ↓
1980年 6,237
-3.84% ↓
1979年 6,486
15.55% ↑
1978年 5,613
28.56% ↑
1977年 4,366
-56.25% ↓
1976年 9,979
23.08% ↑
1975年 8,108
44.45% ↑
1974年 5,613
-10% ↓
1973年 6,237
42.89% ↑
1972年 4,365
-2.78% ↓
1971年 4,490
21.68% ↑
1970年 3,690 -

アメリカ合衆国におけるマンゴー、マンゴスチン、グアバの生産量は、1970年代から初めてデータが記録され始め、当初の盛り上がりとともに増減を続けました。1987年には13,610トンという過去最高の生産量を達成しましたが、その後は一貫して下降し、近年は1000トン以下に低迷していました。2023年では、ここ数十年で見られなかった1,500トンの生産量を記録しており、久方ぶりの回復傾向が確認されています。

生産量の推移に影響を与えた要素として、国内需要の変化や農業用地の縮小、気候変動が挙げられます。例えば、アメリカでのマンゴーやグアバは主にカリフォルニア州やフロリダ州で栽培されていますが、これらの地域は多くの場合、熱帯性果実の栽培に適した気候を持つ一方で、気候変動による干ばつや極端な気象災害のリスクが高い地域でもあります。特に2000年代以降、これらの影響が顕在化し、生産量が急激に減少した時期と一致しています。

また、グローバル市場の変化も重要な要因です。マンゴーやグアバの主要生産国であるインド、メキシコ、フィリピンなどからの輸入が増加し、国内生産者の競争力が低下しました。これにより、農業従事者が他の高収益作物への転換を進めたことも、生産量減少の一因であると考えられます。

2023年に生産量が回復した背景としては、異常気象やパンデミックの影響が一時的に和らいだこと、持続可能な農法への移行が進んだことが要因として挙げられます。特に都市部での健康志向の高まりや、消費者嗜好が変化し、新鮮な果物への需要が上昇したことが影響した可能性があります。さらに、州政府および連邦政府が果樹農業の支援策を展開したことも回復を後押ししました。

しかし、今後に向けて課題は少なくありません。まず、気候変動の進展が生産地域に与える長期的影響を最小化する必要があります。そのためには、灌漑技術の向上や適応品種の育成が急務です。さらに、国内生産と輸入市場のバランスを見直すことで、地元農業の持続可能性を確保することも重要です。

結論として、アメリカにおけるマンゴー、マンゴスチン、グアバの生産は、変動の大きい歴史を示す中で、近年は厳しい状況にありましたが、2023年における回復は将来への希望を示す兆候といえます。この好機を活かし、国や農業団体には支援策の継続や拡大、環境への適応力向上を含む具体的な対策を講じることが期待されます。政府による助成金制度の拡充や、研究機関と連携した品種改良の推進などがその一例です。気候変動や市場競争の厳しさを克服しつつ、持続可能な農業の確立を目指すことが求められています。