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モロッコのマンゴー・マンゴスチン・グアバ生産量推移(1961年~2023年)

モロッコにおけるマンゴー、マンゴスチン、グアバの生産量は、1980年代後半から緩やかな増加傾向を示し、2010年以降に急激な成長を見せています。特に2020年には380トンに達し、最高記録を更新しました。しかしながら、その後2021年と2022年には100トンという大幅な生産量低下が見られ、2023年には一部回復し169トンとなりました。このデータは、モロッコの農業および気候において何らかの影響を受けている可能性を示しています。

年度 生産量(トン) 増減率
2023年 169
69.38% ↑
2022年 100 -
2021年 100
-73.68% ↓
2020年 380
40.74% ↑
2019年 270
34.29% ↑
2018年 201
7.77% ↑
2017年 187
1.48% ↑
2016年 184
5.95% ↑
2015年 174
6.54% ↑
2014年 163
8.58% ↑
2013年 150
7.93% ↑
2012年 139
7.87% ↑
2011年 129
8.34% ↑
2010年 119
8.39% ↑
2009年 110
8.41% ↑
2008年 101
26.5% ↑
2007年 80
-6.38% ↓
2006年 85
8.54% ↑
2005年 79
8.47% ↑
2004年 73
8.85% ↑
2003年 67
9.44% ↑
2002年 61
103.1% ↑
2001年 30
-42.47% ↓
2000年 52
5.65% ↑
1999年 49
5.67% ↑
1998年 47
5.8% ↑
1997年 44
120.75% ↑
1996年 20
-60% ↓
1995年 50
26.42% ↑
1994年 40
7.65% ↑
1993年 37
8.67% ↑
1992年 34
12.7% ↑
1991年 30
25% ↑
1990年 24
-20% ↓
1989年 30 -
1988年 30 -
1987年 30 -
1986年 30 -

モロッコのマンゴー、マンゴスチン、グアバの生産量データを基にすると、1986年から1990年代半ばまでは30〜50トン前後の安定した低水準で推移していました。しかし、その後のデータは、一貫した増加傾向を示しており、2020年には最大値の380トンを記録しました。増加の背景には、モロッコ政府による農業振興政策や果物需要の増加、環境に適した地域での特定作物導入の成功などが挙げられるでしょう。また、2010年代の進展は、持続可能な水利用や新しい農業技術の普及が寄与した可能性も考えられます。

しかしながら、2021年と2022年における著しい生産量の急減(380トンから100トン)には、いくつかの要因が考えられます。第一に、気候変動の影響で旱魃や猛暑など極端な気象条件が生産に悪影響を与えた可能性があります。モロッコは乾燥地帯に位置するため、降水量不足や水資源の枯渇が農業に直接的な打撃を与える傾向が強いです。第二に、新型コロナウイルス感染症のパンデミックによる物流の混乱や人手不足が生産および流通に悪影響を及ぼしたことも一因として挙げられます。第三に、ネガティブな影響を受けた年の後、農業インフラや労働力の慢性的な不足が回復を妨げたことも可能性として考慮するべきです。

2023年の生産量が169トンに回復を見せた点は注目に値します。しかし、これは最高記録の2020年と比べてまだ半分以下であり、完全な回復には至っていないことが分かります。生産の再向上には、干ばつに強い品種の導入や、農業従事者への技術指導、新たな灌漑設備の導入などが必要です。政府間協力や民間企業との提携を通じて、水資源管理や気象災害への対策が急務となります。

また、モロッコの地理的・地政学的条件を考慮すると、地域競争や資源争奪戦も生産に影響を及ぼす可能性があります。アフリカ諸国と欧州諸国をつなぐ貿易ルートに位置するモロッコは、輸出先の需要や国際市場動向に迅速な適応が求められます。同分野で著しい生産力を持つインドやタイ、日本とは異なる手法でのブランド化戦略や地域特化型産品の育成も重要です。

結論として、モロッコのマンゴー、マンゴスチン、グアバは、生産量の急上昇とその後の減少という不安定な動向を示しましたが、持続可能な農業モデルを構築することで再び成長基調に戻る可能性を秘めています。国家としては、技術革新への投資を進めるとともに、気候変動への適応策を積極的に取り入れるべきでしょう。国際機関や隣国との協力による包括的な農業支援が、モロッコの農業を次なるステージへ押し上げる助けとなるはずです。