FAO(国際連合食糧農業機関)が発表した最新の2024年7月時点のデータによると、カーボベルデにおけるマンゴー、マンゴスチン、グアバの生産量は、1961年から1981年までほぼ横ばい(2,000トン)で推移していましたが、その後急激に増加し、1990年には約4,761トンに達しました。一方、2000年代に入ると生産量は大きく低下し、2019年には762トンと劇的な減少が記録されています。2023年には756トンとなり、依然として低い水準が続いています。
カーボベルデのマンゴー・マンゴスチン・グアバ生産量推移(1961年~2023年)
年度 | 生産量(トン) | 増減率 |
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2023年 | 756 |
4.28% ↑
|
2022年 | 725 |
0.69% ↑
|
2021年 | 720 |
-9.55% ↓
|
2020年 | 796 |
4.46% ↑
|
2019年 | 762 |
-72.92% ↓
|
2018年 | 2,814 |
-5.92% ↓
|
2017年 | 2,991 |
-8.92% ↓
|
2016年 | 3,284 |
1.61% ↑
|
2015年 | 3,232 |
43.84% ↑
|
2014年 | 2,247 |
5% ↑
|
2013年 | 2,140 |
-0.09% ↓
|
2012年 | 2,142 |
5% ↑
|
2011年 | 2,040 |
20% ↑
|
2010年 | 1,700 | - |
2009年 | 1,700 | - |
2008年 | 1,700 | - |
2007年 | 1,700 |
-11.02% ↓
|
2006年 | 1,911 |
-9.02% ↓
|
2005年 | 2,100 |
-9.33% ↓
|
2004年 | 2,316 |
-9.22% ↓
|
2003年 | 2,551 |
-14.47% ↓
|
2002年 | 2,983 |
-8.7% ↓
|
2001年 | 3,267 |
-11.59% ↓
|
2000年 | 3,695 |
-5.81% ↓
|
1999年 | 3,923 |
-5.19% ↓
|
1998年 | 4,138 |
-4.32% ↓
|
1997年 | 4,325 |
-3.89% ↓
|
1996年 | 4,500 |
0.76% ↑
|
1995年 | 4,466 |
-0.75% ↓
|
1994年 | 4,500 |
-2.17% ↓
|
1993年 | 4,600 |
-2.13% ↓
|
1992年 | 4,700 |
-4.08% ↓
|
1991年 | 4,900 |
2.92% ↑
|
1990年 | 4,761 |
1.3% ↑
|
1989年 | 4,700 |
2.17% ↑
|
1988年 | 4,600 |
2.22% ↑
|
1987年 | 4,500 |
4.65% ↑
|
1986年 | 4,300 |
7.5% ↑
|
1985年 | 4,000 |
14.29% ↑
|
1984年 | 3,500 |
16.67% ↑
|
1983年 | 3,000 |
20% ↑
|
1982年 | 2,500 |
25% ↑
|
1981年 | 2,000 | - |
1980年 | 2,000 | - |
1979年 | 2,000 | - |
1978年 | 2,000 | - |
1977年 | 2,000 | - |
1976年 | 2,000 | - |
1975年 | 2,000 | - |
1974年 | 2,000 | - |
1973年 | 2,000 | - |
1972年 | 2,000 | - |
1971年 | 2,000 | - |
1970年 | 2,000 | - |
1969年 | 2,000 | - |
1968年 | 2,000 | - |
1967年 | 2,000 | - |
1966年 | 2,000 | - |
1965年 | 2,000 | - |
1964年 | 2,000 | - |
1963年 | 2,000 | - |
1962年 | 2,000 | - |
1961年 | 2,000 | - |
カーボベルデのマンゴー、マンゴスチン、グアバ生産量は、20世紀後半の間に一貫して増加し、1980年代から1990年代のピーク時にかけて顕著な成長を見せました。この成長は、主に農業技術の改善や作物適地での生産拡大によるものである可能性が高く、カーボベルデの農業経済において重要な役割を担っていました。しかし、1990年代後半から2000年代にかけて急激に減少した理由として、干ばつやその他の気候変動の影響、農業インフラの老朽化、土壌劣化、または輸出市場での競争が挙げられます。特にカーボベルデは気候変動に対して脆弱な国であり、雨量の減少や不規則な気象パターンが、農業生産に打撃を与えている可能性があります。
21世紀に入ると減少傾向が顕著になり、2003年頃には生産量が過去最低の水準にまで達しました。この時期、国内農業の持続可能性を維持するための政策が不十分であった点や、農村地域における技術支援や資金投入の不足が深刻化していたと考えられます。その中でも、特に2019年からの急激な生産量減少は、新型コロナウイルスの世界的流行や、輸送や供給チェーンにおける混乱が農業部門に大きな影響を与えた結果である可能性が高いです。
また、ここ数年は生産量が若干の回復を見せるものの、依然として1000トン以下という極めて低い水準が続いており、カーボベルデの農業再建のためには明確で持続可能な対策が求められています。この産地で生産されるマンゴーやグアバは、既存の国際市場で高需要の果物の一つであるため、収益性を高める余地が十分にあります。
今後の課題としては、まず気候変動への対応が不可欠です。雨水の効率的な活用や、乾燥耐性の高い果物品種の導入が検討されています。また、インフラ整備や農業技術の研修を通じて生産者を直接支援する取り組みも重要です。他にも、非農業部門からの補助金や資金調達の支援を行い、小規模農家が気候変動のリスクに耐える能力を強化することが必要です。
さらに、世界の他の主要国(例えば、日本やインド)は、同様の果物の生産においても気候変動の影響を受けながらも、温室栽培テクノロジーや国際市場志向の戦略で収益を上げています。これらの成功事例を参考にすることで、カーボベルデも国際市場での競争力を高めることができるでしょう。
結論として、カーボベルデのマンゴー、マンゴスチン、グアバ生産は気候変動や政策的な課題に直面しているものの、持続可能な農業技術の導入や財政的な支援体制の強化によって復興の可能性があります。国際機関や隣国との協力による気候適応政策の策定と実施が必要不可欠であり、これが果たされることで、農業生産が再び安定し、カーボベルデの経済発展に寄与することが期待されます。